選手に必要なこと~冬編~ 9.

前回に引き続き。

冬は、長いようで短い。

これは、部活に心血を注ぐ人たちならみんな思うことではないだろうか。
たいていの中学部活は夏に引退のかかる総体があるので、夏に向けて練習を積むことになる。

そして夏に結果を出したいなら、冬の過ごし方を大切にする必要がある。今回は選手目線から見た冬編note。

前回のnoteにも書いたが、冬は「個」の力を伸ばす時期である。

周りがやっているとかやっていないとかは関係ない。なりたい自分を想像し、成長へのプロセスを熟考し、夏には目標を達成している自分を頭の中に描く。

そして成長するために大切なのが、毎日自分で決めたことを継続できるかどうかだ。

自分の引退が近づく夏前になったら勝手に引退を意識して一つでも多く勝ちたいという意識が芽生え、誰も何も言わなくても努力すると思う。

でもこの冬に入る直前からそれを意識して真摯に努力できる人は、きっと少ない。
少ないからこそ、やることへの価値が高くなる。
結果を出したいなら、他人と違うことをしろということだ。

目標を達成するには、プロセスが大切だ。

では、目標を達成するためのプロセスはどうやって立てたらいい?

まず目標には大きく分けて2種類あると考える。大きな目標(大目標)と、小さな目標(小目標)の二つである。

この二つの違いは、目標を達成するために必要な「時間」だ。

大目標は、「夏の総体で全国大会に行く」「○○高校に合格する」などの長期的な目標である。つまり継続的に長期間の努力が必要な目標のことだ。
小目標は、「来週までにドライブ回転でボールを打てるようにする」「来週のテストで90点以上を取る」など、短期的な目標のことである。

そして、大目標を達成するには、小目標をどれだけ数多く達成できるかが重要。
こんなことはわざわざ言わなくてもわかるだろう。

言わなくてもわかるような当たり前のことって、実は本当に実行している人は少ない。やっていない人に限って、「そんなのはきれいごとだ」などという。ちなみに僕はこのきれいごとという言葉がすごく嫌いで、その言葉を使っている人も嫌いだ。

目標を達成するためのプロセスを考えること、そしてそれを実行する力を身につけることは、人生においてもとても重要なことだと思う。
少なくとも僕はそれを繰り返してきたという自信があり、今の自分の人生に満足している。

中学生はまだ、そんな将来の大人になったときのことなど想像できないだろう。なので、何が大切なことなのかを簡潔に説明し、それを行動まで結び付けられるように指導することが大切だと思う。

本当に頭のいい指導者は、伝えたいことは同じだけれども、高校生でも中学生でも小学生でも理解させる説明ができるだろう。
自分の伝えたいことを自分の言葉のみでしか説明できない人は、良い指導者ではないと考える。

大切なことほどシンプルである。それを無数にある言葉の組み合わせで各年齢層に刺さるような言葉で説明し、行動まで結び付けさせられるような指導をしていきたい。


冬は、長いようで短い。


この言葉の本当の意味は、大目標(長期目標)のみを立てるだけでは長く感じるが、一週間ごとの小目標を立てて毎日行動していれば、本当に短く感じるということである。

一緒に頑張ろう。

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