ソフトテニスのトッププレーヤーでも大学を辞めてしまう話 4.

今日のnoteは、自分が現役を引退してから考えた話。

これはソフトテニスに限らず、様々なスポーツにおいて言える話。

この前ネットニュースで、元陸上競技選手で現在はスプリントコーチで自身の会社の代表を務めていらっしゃる秋本真吾さんがこんなことを言っている記事を読んだ。

「100メートル10秒台で走れます」は就活に生きないのか

ということについてお話ししている記事である。(興味があれば見てほしい)​

https://news.yahoo.co.jp/articles/0ab1a18d8d77bf832fcf51b405173dc9afc9c8be

各競技において、プロにはなれないもののその競技の上位1%程の実力を持った人はたくさんいる。僕のフィールドであるソフトテニスにも、小中高と全国大会で活躍し、名のある大学や実業団で頑張っている選手をたくさん見てきた。

そしてそのような人生を歩んだ人全員が、自分の納得する人生を送っているかと言われたとき、そうではないような気がしてくる。

ソフトテニスのトッププレーヤーでも青春をすべて部活に捧げてきたような子は、得てして勉強が苦手であることが多い印象がある。

そして誰にも将来待っている現実は教えてもらえず、社会に放り出された時に現実を知る。(自ら知ろうとしないこともまた問題ではあるが。)
元々勉強が得意な子、いわゆる賢い子は、教えてもらわずとも自ら学び考える力があるので、なんとかなる。

しかしそういう力が無い子は、せっかく親に大金をはたいて入学させてもらった大学を辞めてしまったり、実業団を辞めざるを得ない(クビ)ような現実が待っている。

自ら納得して考え、それが最適な人生である上でのその決定なら良いが、そうではない子も多いと感じている。

やはりどんなスポーツ指導でも大切なことは、「自ら考える力」を育ててあげることだと思う。

結局、そのスポーツで飯を食っていける人はごくわずかで、おそらく宝くじを当てるよりも難しい。その覚悟がある人にはぜひ頑張ってほしい。

ちなみに僕は高校生で日本のトップになることをあきらめた。自分の人生全てをソフトテニスにかけ、血を吐くような努力をし、人に嫌われながらも頑張ったものの全国大会出場止まり。ちなみに僕の同世代には現在プロソフトテニスプレーヤーの船水颯人選手がいた。彼のような選手を見ると、僕はこの競技で絶対にトップになれないと思ってしまったので、現役を引退した。

http://hayato-funemizu.com/

現役を引退し大学生になってからたくさんの本を読むようになり、自分の人生でいかに視野が狭かったかを知る。自分らしくあることの大切さ、自分の人生の主人公は自分しかいないなどの考え方を知り、人生が変わったような気持ちになった。
そのことに気づけたのは、一つのことに人生をかけてきたことに対するご褒美なのかなと思い、過去の自分に感謝している。

そういった経験が今の自分の指導に対する考え方を形作っている。

勝利だけが全て(勝利至上主義)ではないが、勝利を本気で人生をかけて目指さなければ、その過程に価値は生まれないと僕は思っている。

そんなことを思った練習の前の午前中。

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