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お金のことを話そうか

私は今まで生きてきて勉強しておいて良かったと思うことが3つあります。それは英語と会計学とお金です。
 
お金については学校に行ったわけでも資格があるわけでもないのですが、自分なりに試行錯誤しネットで勉強になるサイトを見つけて読んだりして実際に株式投資などをしてきました。運が良かったこともありますが、今ではハワイのリゾート地でローンなしの家に住み金融資産も円安と言うこともありますが一応富裕層に届く程度の額はあります。(注:家は株の利益で買った訳ではありません。不動産の話はまた別の機会に。)最近は日本でも投資がブームになってきていると聞いて良いことだと思いますし、インフレのトレンドに入ってきている昨今、お金について真剣に考えないと現金を銀行に置いておいても低金利でお金は増えないどころか実質的な価値は目減りしていく一方です。なので今回はお金について私が思うところを書いてみました。(私の記事を初めて読む方へ:私はアメリカに住んで25年になるので私の体験談はアメリカでの経験が主になります。)
 
なぜ投資をすべきなのか?
それは貯金だけで資産を築くことは難しいからです。特に日本は今でも低金利なので銀行にお金を預けていても増えません。それにインフレということは貨幣価値が下がってしまうことですからお金の価値が相対的に下がってしまう、つまり今年一万円で買えていた物が来年には一万円以上払わないと買えなくなってしまうということです。ところで「72」という数字がどのような意味を持つか知っていますか?これは不思議な数字で72を利率で割ると元金が倍になるのに何年かかるのかが分かるのです。10万円を銀行に預けて利息が1%つくとしましょう。10万円が倍の20万円に増えるのにはなんと72年もかかるのです。そして今時1%の利息がつく金融商品ってあるんでしょうか?それと比較して株式投資は元金が増えるスピードが早い可能性があります。でも減ってしまう可能性ももちろんあるので株式投資は怖いと思う人がいるのも納得できます。でもリスクゼロでリターンだけ欲しいと思っても、世の中はそんなに甘くありません。なので投資の基本「長期、分散、積立」を守って少しずつ投資を始めることをお勧めします。
 
投資を始める時は少額から始める
投資と聞いて「そんなまとまったお金なんてない」と言う方もいらっしゃるかもしれません。投資にまとまったお金が必要だったのは過去のことで、最近は日本でも少額から投資ができるようになったと聞きます。そして最初からまとまったお金を投資することは私はお勧めしません。まずはなくなっても良い額から始めることをお勧めします。例えばランチに行こうと思っていた1000円で気になっていた株を買ってみるとか。1000円が0円になっても明日からの生活に影響がある人は少ないと思いますし、株投資にはリスクが付きものと言っても1000円がいきなり0になることは滅多にありません。でも半分になったりすることはけっこうあります。1000円が500円になってもがっかりするくらいで済むと思いますが、100万円をいきなり投資して50万円になってしまうと投資自体が嫌になってしまうでしょう。まずは少額を投資してみて投資の練習することから始めると良いと思います。
 
とりあえず投資してみる
どんなことでも上達するには練習することが必要です。最初は少額の投資をお勧めするのは、それは練習料でもあるからです。投資についていろいろと調べたり勉強することも大切ですが、やっぱり実際にお金を使って練習することをお勧めします。なぜならば少額でも投資するといろいろと気になって興味を持つことが増え投資の知識が増えるからです。そして投資することに慣れることで、投資への心理的なハードルが下がります。私が初めて株を買ったのはまだ日本に住んでいた20代の頃でした。あまりにも昔のことでなぜ株を買ったのかも覚えていません。友人が証券会社に就職していて久しぶりに会った彼女と話をしたことで株でも買ってみるかって思ったのかもしれません。初めて買った株は確か東京電力でした。右も左も分からずに入った投資の世界で当然利益が出るわけでもなく全く儲かった覚えはありません。でも少し株の世界に触れたことで株に対する恐怖心が薄れ、当時勤めていた会社の持ち株会が発足した時に躊躇なく参加できました。そしてこの株が値上がりし、分割もして数年後に退社する際には4倍くらいの価値になっていました。これが「株って儲かるんだな」と実感できた最初の出来事です。そしてこの資金のお陰でアメリカでの生活も比較的スムーズに始めることができました。やはり成功体験がひとつでもあると投資が楽しくなると思います。
 
投資の練習をする
投資の練習というと株の売り買いと思われるかもしれませんが、私の思う大切な練習は心の持ち方です。そして私は今でも練習中です。株を買うとどんな少額であっても株価が気になってくると思います。毎日買った株の株価を見て一喜一憂。株価が上がっても下がっても売りたくなってしまうかもしれません。「投資で一番難しいのは何もしないこと」と言った方がいますが、これは本当に名言だと思います。株を保有して何もしないでいるって本当に難しいです。私も株価が上がって嬉しくなって売ってしまったら売った後でもっと上がったり、逆に株価が下がって怖くなって売ってしまったらその後にすごい勢いで上がったりという経験を何度もしました。でも実際にこういうことを経験しないと学ばないし学べないんですよね、心の持ち方って。最安値で買って最高値で売るなんて神様じゃない限りできない芸当です。でもそれが株を始めた頃は頭では分かっていても気持ちがついていかなかったりします。なので何回か「やっちまった!」的なことを経験することで、株価が上がったり下がったりした時の行動をある程度冷静に判断できるようになります。そしてそうした判断をするには練習を積み重ねる必要があるのです。少なくとも私の場合はそうでした。
 
投資は一括ではなく積み立てで
私の投資スタイルはアメリカに来てからはずっと積み立てスタイルで、まとまった額を個別の銘柄にドカンと投資することは滅多にありません。ドルコスト平均法という言葉を聞いたことがある人も多いと思います。毎月一定額を投資して少しずつ株や投資信託を買っていく方法です。株価は上がったり下がったりのですが、一定額を毎月投資することで株価が高い時は少なめの株数を、そして株価が安い時は多めの株数を買っていくという方法です。私もこの方法でコツコツと毎月積み立て投資をしてきました。3ヶ月に一回くらい見直して売りたい株があれば売ることもありすし、新たに欲しい株や投資信託を見つけたら新しい銘柄に移行することもありますが、毎月の積み立ては継続して行っています。1ヶ月に1万円の投資でも1年続けたら12万円の投資額です。1年の間に株価の上下はあると思いますが、ドルコスト平均法なので購買価格はその年の平均的な株価の落ちつくことが多いと思います。リスク回避という意味でも気持ちの平穏を保つ上でも一括投資より積み立てでの投資が私には向いていると思っていますしお勧めもします。
 
投資は長期戦
これは振り返って改めて実感することですが、投資は長期戦です。そして長期になればなるほど複利の効果でリターンも大きかったりします。私の金融資産の中で一番大きな比重を占めているのが401K、日本で言うイデコ(確定拠出年金)ですね。毎月給与天引きで積み立てていたのですが、まとまった金額になったなと感じたのは10年くらい経ってからでした。そして20年経った頃にはかなりの額に増えてくれていました。その間にはリーマンショックもコロナショックもありましたが、その時はガッツリ下げても翌年にはまた戻してくれ成長を続けてくれています。個別株の場合はタイミングもあるので一概に長く持っていれば良いというものではないかもしれませんが、今話題になっているエンビディア株は長期(2017年から保有)で持っていて良かったと思える銘柄です。今20代や30代の方達にとって10年や20年と言う年数は気が遠くなるような期間かもしれません。私も通って来た道なので良くわかります。でも過ぎてみると10年なんてあっという間なんですよ。10年後の自分が今の自分に感謝することを信じて投資を始めてみたらどうでしょうか。今の私は10年前、20年前の私の決断に感謝しています。
 
投資と同時に働いて稼ぐ、そして節約!
投資をする目的はお金にお金を稼いでもらうことですが、人的資本、つまり自分で働いてお金を稼ぐこともとても大切だと思います。収入が多ければ多いほど投資に回せるお金も手に入ります。私の場合10年くらいでかなり資産が増えたのですが、大きな理由として収入が上がったことがあります。毎年上限額いっぱいまで確定拠出年金に入金していましたし、毎月少しずつ気になる株を買ったりできていました。ある程度の収入がないと余剰資金でするべき投資に回せる資金の確保は難しいと思います。そしてとても大切なことは節約です。遣うお金の額が稼ぐお金の額よリも多いと何が起こるのか?赤字家計ですよね(笑)赤字家計の人に投資をお勧めすることはできません、なぜならば投資は余剰資金でするのが基本だからです。だからまず家計を黒字にすること。そして黒字家計にするのに有効なのは節約です。私はアメリカに来た当時はまだ学歴がなかったこともあり年収の低い仕事に数年就いていました。年収が低いことで良かったことは様々な節約の方法を身につけたことです。支出を全てエクセルで管理するとか、底値帳を作るとか、クーポンとお店のセールを利用して徹底的に安く買い物をするとか、全て年収が低い時期に習得したスキルです。そのスキルは年収が上がっても非常に役立ちました。収入を上げて節約し余剰資金を長期、分散、積み立ての基本を守りながら投資する。そしてお金にお金を稼いでもらう。このサイクルがうまく回った結果、私の資産はまとまった額に育ってくれました。
 
千里の道も一歩から
紆余曲折ありながら育ってくれた金融資産ですが、最初の一歩は本当にささやかなものでした。でも20年以上の時間をかけて継続してきたことで今日のまとまった額があります。今から投資を始める方にとって、これから進む道はとても遠く感じるかもしれませんが、いつの日か振り返って微笑む日がくるかもしれません。そして私と同じような道を辿った経験のある方もたくさんいらっしゃると思います。老後資金4000万円問題などとマスコミの煽りに脅かされることなく自助努力で自らの人生を良くしていきましょう。幸せはお金では買えないけれど、悩み事のほとんどはお金が解決してくれます。10年後にゆとりを持って笑顔でいられるように頑張りましょう。

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