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すこやかな生活と光。はじめて過ごす大阪と。

木目調の店内でチョコレートマフィンと好きな風味のコーヒーを味わっていると、朝日が差し込んできた。
窓の外は最上階が見えないほどの高い建物が目の前にある。少し先にはクレーン。静かにそびえるだけの建造物さえも喧騒。あぁ、大阪だ。そんなふうに感じるというのに、この街は光がとても印象的だと思った。背が高くて騒がしいビルの合間からそそぐ空の光がやわらかくて心地よい。
前の日に訪れたのも自然の光がとても落ち着くごはん屋さんだった。
あかるい光射す、白の空間。いつも家で食べるのとは違う赤い味噌汁、牡蠣フライに、小鉢が二つ。黒米を使ったご飯は甘みがあって好きな味だった。どの品も、ひとつずつが満足感のあるおかず。
こんな食生活がしたいなー…と、外で好きな料理をいただく度に考えている。
自然光と食事。とても憧れる”生活”だ。
家の外で心焦がれるそれらは、提供されているものだと思う。街に、経済に、もてなされている。
よく設計されている、とこの街に来てたった一日でひしひしと感じているのはきっと間違っていない。
実は大阪で過ごすのははじめてで、どきどきしていた。通過点、あるいはイベントのための滞在地でしかなかったから。なんとなく怖い街だと勝手に偏見を抱いていた。
最近のわたしはバスや電車を使わない。街に出ると歩くようにしている。
地図もなるべく見ない。方向を間違うと大変だからその確認だけ。行き先を見据えたら、あとはひたすら歩くのみだ。そうやってたどり着いた緑豊かな水辺の街でふらりと立ち寄ったカフェもまた、木製のブラインドの隙間から差す光がとてもよい空間だった。朝とは違う味のコーヒーと、今度はチーズケーキ。PCを開いて落ち着いて作業をする。
ここはまた近いうちにワーケーションに来たい場所だ。大阪、ずっと勘違いしていてごめん。住める街だなー、なんて。
自然の光と、すこやかな食事、そこに上手にぎゅっと仕事する自分がいたら、最高だと思う。
こういう体験をする度に、ほんとうに憧れる。
どうしたらよいのだろう?

光を思わせる”モノ”を取り揃える

透明のうつわ、軽やかな陶器。
もう一度、生活の必需品をすこしずつ見直してみたい。今住んでいる家に引っ越してきた時——ひとり暮らしを始める時に自分の部屋のテーマは決めていた。白ベース、木目調、落ち着くグリーンをメインカラーにして淡いブルーをアクセントに。さらに小さな、ちょっとしたこだわりにアンティークを思わせる金属をゆるして。
なかなかよい選択だったと感じている。けれど、生活に慣れすぎたような。もっと自分を癒す、好きな空間に包まれるような…引っ越したばかりの頃に感じる、暮らしを整えるあのワクワクを今もう一度整えたい。
まずは食事を楽しむためのうつわを探してみるのはどうだろう。美味しいご飯に自然光というあたたかい組み合わせに感動したんだ、ここから始めるのはものすごくしっくりくる。
それから自分の生活を照らしていけばよい。ほんの少しだけ雑になってしまった生活をうまくやっていくキーワードだ。

自分をもてなす、大切なだれかだと思うように

自分のことを他人のように思えばよい。わたしの場合はそう考えるのが合っている気がする。自分のことだと疎かになるんだから。
とはいってもこういう精神論は曖昧で、たいていのことに通用しない。気持ちだけで何か成し得られるほど、強くはない。だから手始めに、決めごとをしよう。
たとえば、なんだろう…むずかしい。笑
どうしたらいいかまだ分からないけれど、せめて心がけだけでもしながらゆっくり考えてみよう。

力は入れない、むりをしない。

こういう”生活をちゃんとしよう”が負担になることはほんとうに多い。仕方ないと思う。
目的と手段が逆になって苦しくなるのはよくない。
あくまで自分を楽しくするための心がけだ。慎重にやっていこう。この場所で感じた、わたし自身が好きだと思ったあれやそれをしっかり心に留めて。


大阪で過ごした週末は自分は何が好きなのか再認識させられる時間だった。
学びに来たのと同時に、自分自身を休ませに来た。目的はそれだけ。そんな過ごし方をしていて、たまたま感じたのだ。あぁ、わたしはこういうものが好きなんだ、と。
実はいつの間にか歳も重ねていて、街を歩いている途中でそのことをふとじんわり感じる瞬間もあった。これからどうしようかな。
自分が落ち着く暮らしと、好きなもの。それだけを集めてみよう。その中に仕事を溶け込ませて、きっと最高の人生の出来上がりだ。

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