2024年08月20日の見解
昨日の為替相場ですが、東京時間から約3円(300pips)の急落となりました。
材料(経済指標)の無い中での下落でしたが、要因としては「思惑や仕掛け」的な動きが入ったのではないかな?と思います。
特に何かあったわけではいので、ドル売り材料や円買い材料が出て、その思惑で動いたということですね。
では昨日の流れをまとめていきます。
まずは東京時間ですが、冒頭でもお伝えしている通り何かフローが出たわけでは無いのですが、いくつか要因として挙げられています。
以下になります。
7&iHDの買収報道
21日の米雇用統計の年次改訂
ジャクソンホール会議待ち(パウエル議長のハト派コメント期待)
▼7&iHDの買収報道
<7&iHDにカナダ同業が買収提案、外資の国内企業買収で最大も>
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-08-19/SIG70IT1UM0W00
現在カナダのアリマンタション・クシュタールからの買収提案を持ちかけられているセブン&アイ・ホールディングス(iHD)ですが、iHDの価値が5兆円規模とのことで、「多額の円買いが出るのではないか?」という憶測が出たのでないか?ということになります。
▼21日の米雇用統計の年次改定
<米雇用データ下方修正との見方が重しか>
https://finance.yahoo.co.jp/news/detail/a2caf7a61e0fdfe442cb87b9b9cfe1ce1a20b9c2
過去の米雇用統計が改定により大幅に下方修正となるとの観測が一部で伝わり、ドル売りが出たと言われています。
米労働省が出す年次改定ですが、昨年は30.6万人の下方修正だったのですが、今年は100万人ぐらい下方修正が入るのではないか?といった内容になります。
ということは「実は米国の景気はそこまでよくないのではないか?」という思惑が入ったということですね。
▼ジャクソンホール会議(パウエル議長のハト派コメント期待)
8月22日~24日に開催されますが、そこでパウエル議長からハト派発言が出るのではないか?といった憶測によるもの。
例えば上記の報道通り、米雇用の改定が大きく下方修正されるということは「本当は米国は景気悪化しているのでは?」ということになるので、雇用も注視しだしているFRBからしたら、ハト派コメントが出てもおかしくありません。
そういったジャクソンホール会議でのパウエル氏の発言の思惑も要因として取り上げられています。
上記のように要因を挙げれば出てくるのですが、現在ボラが高い状況なので、ある程度スタンスを取ってみていく必要がありそうですね。
そして昨日のNY時間の経済指標に関しては以下になります。
【米景気先行指数】
予想-0.3% 結果-0.6%(前回-0.2%)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-08-19/SIGXWIGENSW000
昨日この影響ではないと思いますが、景気指標にも注目しないといけません。
普段あまり影響がない景気指標ですが、悪化はしてきている状態だということはわかります。
そして要人発言もありました。
【カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁】
9月利下げの可能性についての議論を行うことは適切
リスクのバランスは二重責務のうち、インフレからより労働市場へシフトしてきている
インフレは進展を見せており、労働市場はいくつかの懸念すべき兆候を示している
上記のように、労働市場が過度に弱まる可能性が高まりつつあるとして、次回FOMCでの「利下げ」に対して可能性があることを示唆しました。
現在のFedWatchに関しては以下になります。
状況が変わりやすいので、こまめにチェックしていきましょう。
そして株価に関しては以下になります。
S&P500に関しては、8営業日続伸と、今年に入って最長の連続上昇局面となりました。
株価上昇要因としても、やはり「利下げ」という所だと思います。
全てはジャクソンホール会議でのパウエル氏の発言待ちということになってそうですね。
本日の指標&要人発言
経済指標
TCMB政策金利&声明発表
加消費者物価指数
要人発言
ジョーダンSNB総裁
ボスティック米アトランタ連銀総裁
バーFRB副議長
上記になります。
本日も米国の経済指標はありませんが、要人発言が続きます。
昨日かなり動いたので、もしかしたら本日は少し落ち鬱いた相場になるかもしれませんね。
しかしドル円やクロス円に関してはボラがそもそも高いので、1円以上は動く可能性もあります。
円相場をする方はスタンスを広めに取って参加が必須です。
そして昨日中東情勢にて、「停戦案をイスラエル側が受け入れた」という報道がありました。
あとはハマス側が受け入れるのかどうかという所ですが、この影響で原油が大きく下落しました。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-08-19/SIH6ZYT0G1KW00
このように地政学リスクによってふらされる可能性もありますので注視していきましょう。
本日もよろしくお願いします。
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