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2024年07月03日の見解

昨日の為替相場ですが、ドル円は1銭だけ年初来高値更新をする大きな動きにはならず、161円台を推移するような動きで引けています。

パウエル氏の発言で一時的に米長期金利が低下する場面もありましたが、米経済指標で再度買い戻しが入るなど、高値圏でのレンジになります。

日経平均株価は40,000円台に突入し、S&Pは今より32回目の再高値更新をするなど、株価は堅調に推移している状況です。

では昨日の流れをまとめていきます。


東京時間から日経平均株価が40,000円台に突入すると、連動するような動きでドル円が上昇することになります。

年初来高値を一銭だけ更新すると、そのまま更新せずに失速していきます。


22:30~ECBフォーラムでのパウエル氏の発言により、米長期金利が低下する流れになります。

ECBフォーラム

発言内容は以下となります。


【パウエルFRB議長】

  • 予想外の労働市場の軟化は行動のきっかけになり得る

  • 物価はディスインフレ傾向再開を示すようになった

  • インフレのさらなる進展を見たい

  • 最新のデータは賃金の面で改善の道を進んでいることを示している

  • 最新のPCEは2.6%で非常に大きな進展を示している

  • 早すぎるとインフレに関してこれまで行ってきた取り組みが台無しになる可能性

(ブルームバーグ)

パウエル議長、最新データを歓迎-利下げにはさらなる確信必要https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-07-02/SG016BDWRGG000?srnd=cojp-v2


直近の経済指標のデータから「物価はディスインフレ傾向」と評価。

ディスインフレとは、インフレーションからは抜けたが、デフレーションになっていない状態の事です。


要するに直近の米経済指標は弱い数字が続いているので、「数字で言えばインフレは終わったが、まだ「利下げ」までには至らない状態」です。

そのため、次回の「利下げ」決断をするためにはさらに鈍化しているデータを確認しないと確信できない為、しっかりデータを確認していくということですね。


述べている内容は特に変わりないですが、直近のデータに関しては評価している事がわかりました。

この影響で「年内利下げ観測」が高まり、『国債買い=米長期金利が下落』という流れになります。


そしてラガルド総裁も発言しております。

【ラガルドECB総裁】

  • ユーロ圏のインフレは正しい方向に向かっている

  • サービスのインフレが2%になる必要はない

(ブルームバーグ)

ECB総裁、「確信には時間がかかる」-インフレに不透明性残るhttps://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-07-01/SFYBQNDWX2PS00


前会合にて利下げをしたECBですが、今回の発言内容や記事内容より、今月の会合では利下げを行わずに一旦様子見の「据え置き」の選択をしそうですね。


そしてNY時間には以下の経済指標の発表がありました。

【JOLTS求人】

予想7910千件 結果8140千件(前回8059千件→7919千件)

(ブルームバーグ)

米求人件数、5月は予想外に増加-労働需要の減速傾向が一服https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-07-02/SG01N6DWLU6800


前回は下方修正があったものの、結果は求人数が増えていることになります。

この結果を受けてドル高となり、一時161.619円まで買い戻しされるも、NY時間はこの辺りを推移して引けている状態となります。


そして日経平均株価は、5月以降38,000円台のレンジを推移しておりましたが、一気に上抜けて40,000円に突入しました。


おもな要因は、米株価上昇とドル円最高値更新する「円安」が背景だと考えています。

海外の投資家目線では、ドル換では割安で日経平均株価を買うことが出来るため、海外勢の買いが入っている可能性が考えられます。


円建て・ドル建て時の日経平均株価

海外勢目線では、かなり割安感はありそうですね。


そして米株価は以下になります。

ナスダックは1%上昇し、S&P500は終値で初めて5500ポイントを上回りました。

米株価が引き続き強いことがわかりますね。


テスラが10.20%上昇ということで、株価を牽引しておりましたね。

(ロイター通信)

アングル:米EV販売、第2四半期は予想超え それでも前途は多難https://jp.reuters.com/markets/world-indices/6UJV3CU6LRIUVP7MB7PS4V7QCY-2024-07-03/


本日の指標&要人発言


経済指標

  • 仏、独、欧、英非製造業PMI【確報値】

  • ADP雇用統計

  • 米新規失業保険申請件数

  • 米貿易収支

  • 米非製造業PMI【確報値】

  • ISM非製造業景況指数

  • FOMC議事録公表(6月11日・12日開催分)


要人発言

  • ウィリアムズ米NY連銀総裁

  • ラガルドECB総裁


上記になります。

明日が米国の独立記念日ということで、本日の米国市場は短縮取引になります。

経済指標は、ADP雇用統計やISM非製造業景況指数なども控えているので、手が出しにくい状況に変わりはありません。


本日もよろしくお願いします。

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