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20204年07月15日の見解

金曜日の為替相場ですが、木曜日の為替介入・ユーロ円レートチェック報道・PPI・米経済指標の結果の影響があり、ドル円の長短期金利が低下し下落することになります。

瞬間的にドル円は157.355付近まで下落することになり、底値付近で引けています。

米株価に関しては、金利低下もありS&P500に関しては最高値を更新し引けています。

では金曜日の流れをまとめていきます。


まずは東京時間から、前日のCPIからの為替介入があった事を受け、大きくドル円が下落するも、ショートカバーで午前中からドル買い戻しが入ります。


しかし、「ユーロ円のレートチェック報道」が入ります。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-07-11/SGHE0JT0AFB400


この報道を受け、再度「円高」方面に舵を切る動きをするも、再度買い戻しが入ることになり、東京時間だけでも、1.7円(170pips)の乱高下となりました。

※レートチェック・・・日銀が銀行などの市場参加者に取引水準に関して問い合わせること。


そして、日銀の当座預金残高の財政要因と市場予想から計算した今回の推定介入規模は、「3.5兆円」。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-07-12/SGHHO4T1UM0W00?srnd=cojp-v2


そして一旦欧州時間は落ち着きますが、NY時間に注目されていた経済指標の発表がありました。

【米PPI(生産者物価指数)】

  • 前月比:予想+0.1% 結果+0.2%(前回-0.2%→±0.0%)

  • 前年比:予想+2.3% 結果+2.6%(前回+2.2%→+2.4%)

  • 前月比・コア:予想+0.2% 結果+0.4%(前回±0.0%→+0.3%)

  • 前年比・コア:予想+2.5% 結果+3.0%(前回+2.3%→+2.6%)

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-07-12/SGIG5UT0G1KW00


内訳は以下になります。


今回のPPIですが、数字的には強かったですが、ドルは売られてしまいます。

その要因となっているのが、「物の価格は落ちている」という内容になります。


全体的に見ればマチマチな結果となっています。

サービス価格の内訳で上昇しているのもあれば低下しているのもありますし、モノの価格も同じく低下しているのもあれば上昇しているのもあります。


しかし総合的に見れば、物の価格が落ちている(コア・コア前年比)ということにフォーカスされ、長期金利は低下し、ドル円も下落となりました。


そしてもう一つの米経済指標がありました。

【ミシガン大学消費者信頼感指数【速報値】】

  • 予想68.5 結果66.0(前回68.2)

  • 1年先インフレ期待:予想+2.9% 結果+2.9%(前回+3.0%)

  • 5年先インフレ期待:予想+3.0% 結果+2.9%(前回+3.0%)


この結果を受け、ドル円は157.388円まで下落。

金曜日の最安値となり、そのまま長短金利も下落したまま引けている状況です。


やはり、前日の為替介入が意識されている事や、米国の弱い経済指標の結果が続き、長短期金利の低下により、ドル売りに拍車がかかっていますが、このドルが再度浮上していくのかに注目です。


今まで2022年と2024年に為替介入を行なっていますが、今の所、介入があった時点のレートは常に高値更新をしている状態です。


そして2024年に関しては、過去最大規模の為替介入をしたにも関わらず、1ヶ月半ぐらいで更新している状態で、更新のペースが上がってきています。


しかし、現在のFedWatchを確認すると、「マーケットの利下げ回数は2〜3回」と以前より上昇しております。


頭が重たい展開は上記の影響で引き続き続いていますが、今週に関しては、更に底値を下回るかに注目ですね。


そして13日トランプ氏が銃撃にあった速報もありました。

このように政治家が狙われる昨今ですが、何が起こっても不思議ではないので、このような大統領選挙などのイベント関係は特に注意が必要ですね。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-07-13/SGL2EST0AFB400?srnd=cojp-v2


本日の指標&要人発言


経済指標

  • 中第2四半期GDP

  • 中鉱工業生産

  • 中小売売上高

  • NY連銀製造業景気指数

※ゴールドマン・サックス決算

要人発言

  • パウエルFRB議長

  • デイリー米サンフランシスコ連銀総裁


そして今週のスケジュールは以下になります。

<火曜日>

  • 独ZEW景況感調査

  • 加消費者物価指数

  • 米小売売上高&【除自動車】

  • 米輸入物価指数

  • クーグラーFRB理事

※バンク・オブ・アメリカ、モルガン・スタンレー決算

<水曜日>

  • ニュージー第2四半期消費者物価指数

  • 日銀国債買い入れオペ

  • 英消費者物価指数&【コア】

  • 英生産者物価指数

  • 英小売物価指数&【コア】

  • 米住宅着工件数

  • 米建設許可件数

  • バーキン米リッチモンド連銀総裁

  • ウォラーFRB理事

  • 米20年債入札

  • 地区連銀経済報告(ベージュブック)

<木曜日>

  • 豪失業率&新規雇用者数

  • 英失業率&失業保険申請件数

  • ECB政策金利&声明発表

  • 米新規失業保険申請件数

  • フィラデルフィア連銀景況指数

  • ラガルドECB総裁

  • 景気先行指数

  • ローガン米ダラス連銀総裁

※ネットフリックス決算

<金曜日>

  • デイリー米サンフランシスコ連銀総裁

  • ボウマンFRB理事

  • 全国消費者物価指数&【除生鮮】

  • 英小売売上高&【除自動車】

  • 加小売売上高&【除自動車】

  • ウィリアムズ米NY連銀総裁

  • ボスティック米アトランタ連銀総裁


上記となります。


今週に関しては米要人発言が控えていることから、先週のCPI・PPIの内容を受けて、発言内容に変化があるかどうか?などの見極めが必要そうです。


本日もよろしくお願いします。

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