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2024年07月24日の見解

昨日の為替相場ですが、全体的にFOMCや日銀会合を控える円高のリスクオフ展開となりました。

クロス円中心に売りが持ち込まれることになり、特にユーロ円が大幅に売られるなどキャリートレードの巻き戻し動きになります。

NY時間から経済指標がありましたが総合的に弱い結果となり、通貨の中ではドル高が続くも円高の勢いが強く、ドル円は一時155.550円付近まで下落することになりました。

米株価・日経平均株価は、引き続き下落して引けいている状態です。

では昨日の流れをまとめていきます。


東京時間から「キャリートレードの巻き戻し」が入ります。

キャリートレードの巻き戻し

月末の「FOMC・日銀会合」を控える中、売りが入ることになります。


ここ最近では、「日銀会合」にて「利上げをするべきでは?」という報道が増えており、相場はそのたびに反応しています。

また一部報道では、来週の日銀会合の利上げ予想が3割まで上昇しており、年内利上げ予想(7月利上げ想定)が増えている状態。

(ブルームバーグ)

来週日銀会合の利上げ予想3割、最多10月不変も前倒し進む-サーベイhttps://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-07-23/SH1Z8YT1UM0W00


このような報道により、東京時間から欧州時間にかけてドル円・クロス円は大幅に売りが持ち込まれている展開となっています。


先週に河野デジタル相が「円安是正」発言以降、日銀や財務省以外の議員が「円安についてや日銀の金融政策の正常化」について発言していることが出てきており、マーケットはかなり意識している印象です。

(ブルームバーグ)

日銀は金融政策の正常化へ、方針明確化を-自民・茂木氏が異例の発言https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-07-23/SH26JBT0G1KW00


そして欧州時間では以下の要人発言がありました。

【デギンドスECB副総裁】

  • 9月は意思決定するには適した月である

  • 賃金の動向に特に注目していく

  • インフレは2024年を通じて現在のレベルで推移するだろう

  • 現在の不確実性のレベルは非常に高いため、決定を下す際には慎重でなければならない

  • フランスの選挙結果により、さらなる不確実性が生まれた

(ブルームバーグ)

ECBの決定には9月が「都合が良い」-デギンドス副総裁https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-07-23/SH2CQWT0G1KW00


ECB副総裁のハト派発言が続き、ユーロは更に売られる展開となります。

ユーロドルやユーロクロスに関しては下落が続いており、マーケットから見ると現在「オセアニア通貨・ユーロ」が最弱通貨として捉えている状態。


そしてNY時間には以下の経済指標がありました。

米・経済指標

【米中古住宅販売件数】

  • 予想400万件 結果389万件(前回411万件)

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-07-23/SH2XKYT0G1KW00

【リッチモンド連銀製造業指数】

  • 予想-6 結果-17(前回-10)


中古住宅に関しては400万件を下回り、「売れない状況」が続いています。

今年の3月の発表からしばらく一時400万件を超える状況が続いていましたが、景気減速が伺える結果となってしまいました。


基本米国の不動産の基準は中古物件となっており、景気の指針として見られています。

以下は過去5年の推移になりますが販売数が落ち込んでいる状況がわかると思います。


そして昨日は2年債の入札も行われますが、結果は好調で終わり、金利の低下につながる動きとなりました。

【米2年債入札】

  • 最高落札利回り:4.434%(WI:4.457%)

  • 応札倍率:2.81倍(前回:2.75倍)


この動きが入り、ドル円も一時昨日の底値である、155.550円付近をつける動きとなりました。

そして、引け間際には米長期金利が上昇する局面もありましたが、相場には反映せず引けを迎えました。


昨日の米株価指数に関しては以下になります。


昨日は、アルファベット(Google)やテスラの決算でしたが、結果はアルファベットは予想を上回り、テスラは下回る結果となりました。

<アルファベット>

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-07-23/SH3ERIT1UM0W00

<テスラ>

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-07-23/SH3EVET1UM0W00


株価は多数の企業決算がある中、引けにかけて売りが優勢になりました。

今年前半に大きく上げただけに、その反発が出やすくなっているのか。。。

引き続き米株価に注目です。


そして米大統領選で、「バイデン大統領から副大統領であるハリス氏」が候補者として上がっています。

そして資金集めも順調で、ほぼ濃厚ではないかと言われています。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-07-23/SH37Q4T0AFB400

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-07-23/SH243GT1UM0W00?srnd=cojp-v2


そしてバイデン大統領が国民に向けて「今回の辞退」について説明するのが、米時間の24日になります。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-07-23/SH328OT0G1KW00


本日の指標&要人発言


経済指標

  • 仏、独、欧、英、製造業PMI【速報値】

  • 仏、独、欧、英、サービス業PMI【速報値】

  • 米製造業PMI【速報値】

  • 米サービス業PMI【速報値】

  • BOC政策金利&声明発表

  • 米新築住宅販売件数

  • 米5年債入札


要人発言

  • マックレムBOC総裁


上記になります。


本日は各国の製造業・サービス業PMIの発表となり、注目が集まります。

そしてBOC(カナダ)政策金利の発表も控えていることもあり、カナダ中銀の動きも見ていく必要があります。

ちなみに市場予想は「25bp利下げ」となりますが、結果がどうなるか?そして総裁の発言内容に注目です。


現在は月末の「FOMC・日銀会合」がかなり意識されているので、クロス円を触るのは短期的であればいいですが、中長期で持つのは少し手控えた方がよさそうです。(ボラが高い)


本日もよろしくお願いします。

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