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2024年07月08日の見解
金曜日の為替相場は、米雇用統計の影響で100pipsの乱高下の展開になります。
また雇用者数の下方修正などがあり結果的に弱い結果となり、ドルの頭の重たい展開が続きます。
日通しで強かった通貨は、選挙が一段落ついた「英国=ポンド」・いまだにタカ派を貫いている「豪州=豪ドル」でしたね。
米株価は、金利低下もありS&P500は最高値を更新する形となりました。
では金曜日の流れをまとめていきます。
まずは東京時間から、月初・期初のゴトー日として「買い」が先行します。
ドル円は一時的に161.400付近まで上昇することになりますが、重要イベントを控えていることから、利確などにより一時160.528円ぐらいまで下落することになります。
欧州時間には英国選挙の結果により、「スターマー党首」が首相になることが決定しました。
英国選挙
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(ブルームバーグ)
2024/7/5見解に記載した通り、マーケット目線ではほぼ予想通りの結果でした。
特に相場への影響は無かったのですが、保守党の迷走に伴う政治的混乱の時代が終わるというマーケットの期待があり、事実買いとなりました。
ポンドは日通して強かった要因となりました。
そして迎えた米国の経済指標は以下になります。
【米雇用統計】
非農業部門雇用者数:予想+19.0万人 結果+20.6万人(前回+27.2万人→+21.8万人)
失業率:予想4.0% 結果+4.1%(前回4.0%)
平均時給(前月比):予想+0.3% 結果+0.3%(前回+0.4%)
平均時給(前年比):予想+3.9%結果+3.9%(前回+4.1%)
(ブルームバーグ)
![](https://assets.st-note.com/img/1720413290627-50exHoCDxl.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1720413310921-iSCyU8xWtt.png?width=1200)
この結果によるドルの反応は以下になります。
非農業部門雇用者数:ドル高
失業率:ドル安
平均時給(前月比):ドル安
平均時給(前年比):ドル安
雇用者数は過去2ヶ月分の下方修正により、合計11.1万人減少になるので、総合的にドル安目線となります。
この弱い結果(数字)を受けて、米10年債金利は4.35→4.27%に下落し、ドルは下落しています。
またドル円は一時的に上昇する瞬間もありましたが、引け間際には下落することになりました。
マーケットは、ISMや雇用統計の弱い数字で「利下げ時期が早まるのでは?」と感じております。
▼FedWatch
![](https://assets.st-note.com/img/1720413380333-wdOOsxyAi2.png?width=1200)
9月の利下げ確率が72.5%まで上昇し、利下げの期待値は高まっています。
そして2024/7/7フランス下院選挙(決選投票)では、サプライズが起きています。
フランス下院選挙(決選投票)
(ブルームバーグ)
ルペン氏が率いる「極右政党・国民連合(RN)」が優勢でしたが、第3党にとどまることになりました。
一時はRNが大きくリードしていた今回の下院選挙ですが、これを阻止する左派にて連合軍を結成(新人民戦線)し、マクロン氏率いる与党連合も手を組む形となりました。
そして迎えた決選投票にて、第1党は左派連合となり逆転勝ちとなりました。
しかしどの陣営も単独過半数に届かない、「ハングパーラメント(宙づり議会)」状態となることが確実となり、フランスの政治不安への懸念が強まりユーロが売られた状況となっております。(週明け窓開け)
そして長期金利が低下したことにより、米株価(S&P500)は最高値更新をしております。
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本日の指標&要人発言
経済指標
独貿易収支
そして今週のスケジュールは以下になります。
<火曜日>
バーFRB副議長
パウエルFRB議長の議会証言(半期に1度の議会証言、上院銀行委員会)
イエレン財務長官の議会証言
3年債入札
ボウマンFRB理事
<水曜日>
日銀国債買い入れオペ
RBNZ政策金利&声明発表
ナーゲル独連銀総裁
パウエルFRB議長の議会証言(半期に1度の議会証言、下院金融サービス委員会)
10年債入札
ボウマンFRB理事
グールズビー米シカゴ連銀総裁
<木曜日>
クックFRB理事
英GDP
英鉱工業生産
英製造業生産高
米新規失業保険申請件数
米CPI(消費者物価指数)
ボスティック米アトランタ連銀総裁
30年債入札
<金曜日>
米PPI(消費者物価指数)
ミシガン大学消費者信頼感指数【速報値】
※大手銀行決算(JPモルガン・チェース、シティグループ)
上記となります。
今週はパウエル氏の議会証言や米CPI・PPIなどが週後半に控えています。
先週の米国経済指標が悪化していることによってドルは売られ気味ですが、マーケットの「年内2回(9・12月)の利下げ予想」が形になるのかどうか?というところ。
もしCPIが鈍化すれば、パウエル氏はハト派(確信が持てるデータなどと発表)になる可能性もあることから、週後半のイベントは注目されています。
本日もよろしくお願いします。
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