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入院までの準備(わたしだけの乳がん物語 #13)


入院までの準備のあれこれ。忘れてもなんとかなったり後日持ってきてもらえる持ち物の確認より、不在中の段取りの方を徹底した。

お母さん不在という異常事態の中(まぁ1週間ぐらいだけど)、せめて子供が少しでもいつもと変わらない日常を無事に過ごしていけることが大事だと思った。

仕事の調整

夫婦で同じ仕事をしているから、わたしが入院している間だったり、術後に思うように動けない場合は、日頃2馬力だったものが半分になってしまうということ。一蓮托生の運命共同体であるわたしたちは、このリスクがいつもついてまわる。夫婦どちらかが倒れたら仕事、果ては家計に直結してしまうし、健康って本当に大事。

夫に対応してもらうこと、わたしが病院でもできることを考えながらタスクを割り振っていく。2人で対応しないとならない打合せは入院前日に滑り込みで入れることができたし、入院期間中はどちらかが対応できれば大丈夫な仕事ばかりで本当にタイミングがよかった。

しかし、打合せした相手もまさかこの人が翌日から乳がん手術のために入院するとは思ってないだろうなと、人は見た目では何を抱えているのか分からないことを実感する。

子供の帰宅時間、学校の持ち物、習い事、学童の確認

Aくんの帰宅時間に必ず夫が家にいられるように、学校の授業時間の確認も必須。たまに4時間で早く帰ってくるとかあるから気が抜けない。入院期間中は土曜授業だし、授業参観だし、Aくんにも自覚をもって過ごしてほしいから、Aくんに「お願いしたいこと」を全部書き出しておいた。

プールの授業や図工の持ち物やら、習い事の時間、植木の水やりなども。ひとつひとつAくんと確認してから印刷して壁に貼っておいた。

学童にも頼りながら、仕事と学校の帰宅時間、習い事の予定を入れたGoogleカレンダーを夫婦で確認しあいながら、1日1日をシミュレーションしていく。夫1人で毎日学校へ送り出すのはプレッシャーもあるし大変だと思うから本当に申し訳ないけど、大事なことは、お父さんと子供の2人だけでも、いつものように無事に安全に過ごせること。

不在中の食材・食事の準備

ネットスーパーで頼んでおくよと言ったのだけど、買い物好きな夫は自分で買うからいいと。今回、作り置きさえしなかった。2人だけだし、外食やお惣菜だけでもいいと思う。夫の食事作りのストレスが無いのが一番。ここはもう栄養とかには目をつぶるから、とにかく好きなものを食べて、男同士で楽しく過ごしてほしい。

保険の確認

ちょうど保険の契約内容の封書が届いていたから、窓口に電話をして今の状況と給付金の申請について確認してみた。がん保険にも入っていたから保障はばっちり。非浸潤性でも適用となる契約内容だった。

全摘するし、せめてもの給付金だった。これで保険に入っていなくて何も保障がなかったら落ち込むだろうなと思った。お金と引き換えにとは言わないけど、胸を失う腹立たしさをどこにもぶつけられない以上、少しでもお金が入る状況だとほんの少し気が紛れるというか、病気になってしまったからこそかかっている高い医療費を考えると、罪悪感も和らぐのは確か。

やりとりの最後に窓口の男性が「どうぞお体をお大事に」と言ってくださって、うれしかった。

入院準備・持ち物

体験者さんのブログやYoutubeを参考に、自分でも持ち物チェック。パジャマはこのために買うのももったいないから、病室の外でも歩けるようなシャツやイージーパンツをパジャマ代わりに。

・前開きブラ3枚
・パジャマ(シャツ2枚・イージーパンツ2枚・黒リラコ)
・前開き黒シャツ
・前あきワンピ→着ていく
・カーディガン
・靴下2枚、パンツ3枚
・スリッポン→履いていく

・クレンジング 、化粧水、オイル、クリーム
・歯ブラシ、歯磨き粉、歯間ブラシ
・かっさ
・日焼け止め
・耳かき、爪切り
・ライナー、ナプキン
・トリートメント
・ストレートアイロン、ヘアオイル
・ヘアブラシ、ヘアバンド
・マスク
・ボックスティッシュ、ウェットティッシュ
・日傘

・スマホ、充電器、イヤホン
・PC、マウス、充電器
・スマホホルダー
・延長コード

・ファブリーズ
・フックはさみ、S字フック
・折り畳みハンガー、吸盤フック
・ペットボトルストロー 、コップ
・筆記用具、メモ帳、付箋

・柿の種、ミント

写真撮影

胸を写真で残したいと思ったから、夫に頼んでみたけど敬遠されてしまった。そりゃそうか。

三脚を用意してもらって、夫が歯医者に行ってる間に自分で撮影した。Aくんがいつも言うけど、見ただけではがんがあるなんて分からないなぁ。

Aくんをりっぱに母乳で育ててくれた胸。小ぶりでシミだらけの胸だけど、ありがとうという気持ちを込めて笑顔で。

さあ、準備完了。あとは入院日を待つだけ。

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