終わりかける秋、アイロン


歩いていたら椿のつぼみを見つけて、椿が咲き始めるのがいつごろなのか知らなかったから、もう少しで咲くのかと思って少しびっくりした。

毎日のように通る道に、みかんよりも大きい、みかんみたいな柑橘類の実のなっている木があって、まだ実の色が、まだ緑だなと思っているうちに、きれいな黄色に変わってきた。

太陽の光を受けている木は綺麗だなあと嬉しくなる。

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カモンカモンの映画のサウンドトラックを聴いていて、“ease”という感じで心地良い感じがした。

手を開いて、手のひらを下にして、水平に、さーっと横になだらかにする感じで、シャツにアイロンをかけるみたいな感じかもしれない。

最近はシャツを着る季節だからか、アイロンをかけることが多くて、
アイロンをかけていると、なんとなく、生活をしている感じがする。

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期待を忘れたときにようやく訪れる僥倖、と自分では呼んでるけど、たまに出会うことがある。
そういう、一つひとつの嬉しいことたちを大切にしたいなと思う。

そういうことに救われてると思う。

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最近、やっと人と話すとき関わるときに、人間として関わることができるようになってきた気がする。

前は、例えば人と話しているときも、その人に映っている自分のことばかり気にしたりしていたけど、最近は、当たり前だけど、その人にも感情や考えや状況があるということを理解して、この人も人間で、私も人間!みたいな感じで思うようになった。
またもう一度、人間として生まれ直したような感じだ。

気を使って愛想笑いをすることをやめたので、なんだか真面目でいつも難しい顔をしている人になっているかもしれないけど、自分の上のほうを会話がするする浮かんでいってしまう感じを感じなくて済むなら、そのほうがいいやと思う。