お金は本来繁殖力が強い

私は印刷所のために背負った借金をだんだんに返し始めた。着るものは質素なものに限り、遊び場所には絶対に顔を出さなかった。釣りにも漁にも決して行かなかった。…商売相応に手堅くやっていることを人に見せるために、方々の店で買った紙を手押車につんで、自分で往来を引いて帰ることも度々あった。
〜フランクリン著「フランクリン自伝」〜

アメリカ資本主義の育ての親であったフランクリンの自伝は、世界中の人々に勇気を与え続けている。

「私の家業はだんだん手広くなり、暮らしも日に日に楽になってきた。私の新聞が、…大いに儲かるようになったからである。同時に私は、『初めの百ポンドさえ溜めてしまえば、次の百ポンドはひとりで溜る』という諺の真実であることを実際に経験した。金というものは本来繁殖力の強いものなのである」

フランクリンがみずからの歩んだ道を振り向きながら「富に至る道」を出版したのが1757年。この本が出ると全米の新聞が転載し、イギリスでは家々の壁に貼りつけ、フランスでは牧師や地主が買い込んで、貧民や借地人に読ませたという。

フランクリンの名を世界に広めた金言集から三家言だけ選び出すと、
「酒に女、賭博にペテン、財産やせて、欲だけつのる」
「賢い者は他人の災いで悟り、愚かな者は自分の災いによって目がさめる」
「寝たいなら、墓場に入ってからで少しも遅くはない」

これらの彼の言葉は、
欲と上手く付き合う心構え、自分を俯瞰する視点、集中して生きる…など、律することの大切さを教えてくれます。

#お金

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