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ある日私の元に現れた天使

어느 날 내게 나타난 천사 데려가 줘 너의 hometown

(ある日僕の元に現れた天使 連れて行ってよ君の故郷へ)

0X1=LOVESONG(I Know I Love You)より


 私が0X1=LOVESONGの中で1番お気に入りの歌詞である。推しのスビンパートだからという単純な理由ではなく、誰が担当していたとしてもお気に入りになっていただろうと思う。

 "自分には似合わないし居場所も無いから天国には行けそうにないや"と語る2番のスビンパートと対応するこの歌詞は、最悪だった自分自身を変えてくれた"君"を天使として捉え、且つ現実からの逃避を望む少年の気持ちを表現している。
"死んでも良かった"と過去形で歌うのにも関わらず、"君"と出会っても尚、死を望むのかと疑問なか思う人もいるかもしれない。

 私なりの解釈で、0X1の中での死とはあくまで現実から逃げ出すための手段を指しており、天国に行くことが少年にとってのベストの結果なのである。それに対し、天国に行けない=地獄に落ちる状態は現状が全く変わらずいつまでも辛い現実に取り残される状態だ。

 TXTは基本的に暗い側面が存在する曲が多い。MOAであれば知っていると思うが、思春期の痛みや葛藤を中心に、成長していく上で経験する思いを描いている。そんな曲が私にとっては非常に魅力的に映る。


 私は2021年のFREEZEから本格的にMOAの一員になり、今年が3年目になるのだが、今まで幾つかのKPOPグループを推してきた私がここまで熱狂的にのめり込んだアイドルは初めてである。
熱狂的というのはグッズやライブへの参戦数の量では無い、自分の人生や生き方でさえも左右されるようなそのアイドルの全てを愛して応援している状態であると私は思う。
基本的にハマりやすく飽きやすいという性格を持った私が、何故ここまでTXTに魅力され、空白期も冷めることなく推し続けているのか。自分自身でよく考えてみた。

 まず1つ目にとにかく曲が良いというとこである。元々TXTというグループ自体はデビューの時から知っていて、タイトル曲のMVも毎回欠かさず視聴していたのだが、MOAになる前から音楽ストリーミングサービスのお気に入りに追加して何度も聞いていた程である。

 音楽を聴く時、リズムから入るか、歌詞から入るかという質問がある。私は完全な前者である。しかし、大体リズムが好みでも歌詞に特に意味の無い曲たちは、聴きまくって飽きるとお気に入りプレイリストから削除され、過去にハマった曲としてのみ記憶される。
リズムが良いのは勿論のこと、歌詞に意味があり共感でき元気を貰えるような曲こそが、私の音楽の感性を刺激する。
そういった意味でトゥバの曲は革命だった。

 MOAになってすぐ、きちんと曲の意味を知りたくなり、和訳動画を見まくった。最初は衝撃を受けた。明らかに明るい音楽、満面の笑顔で行うパフォーマンス、そんなTXTの曲の歌詞がこんなに暗くて、寂しさや悲しみを感じるような歌詞だったなんて、と。
しかし成長物語を唄うTXTの曲の歌詞が、上辺だけの美化された青春ではなく、渦中に存在する苦しさを描いていることに、凄く感動を覚えた。後に思い返せば幸せな青春だったと思う過去の出来事の中にも、必ず辛かったことはある。そのマイナスの部分に寄り添う歌詞こそが、TXTの曲の魅力であり、私を含め若い世代の支持を得る理由なのだと思った。他の事務所のグループにはあまり見られないような、聴く人が共感でき、力を与えてくれる真っ直ぐな歌詞には、流石、パンPDとしか言いようがない。


 コロナ禍で高校生活がスタートし、いつもと違う日常が訪れる中で、自分でも分からない精神的な不調が訪れていたあの時、そして受験生として何度も現実から目を逸らしたくなっていた去年。私のそんな時期にTXTの曲に出逢えたことは奇跡だったのでは無いかと今でも思う。
辛い時は決まって、怪物、943、0X1、땀;(sweat)を聞いて乗り越えていた。歌詞を一つ一つ噛み締めて、泣きながら。精神的に不安定だった私にとって大きな支えだったし、TXTの存在こそが私の"今"を生きる理由だった。

 今でも曲を聞く度にその時の感動が甦ってくる。初めて行った京セラでのトゥバのコンサートで943、怪物、Our Summerを聴いた時、必死に耐えなければ危うく号泣してしまうところだった程。

 先程リズムが好みでも歌詞が普通だと飽きてしまう話をしたが、驚くべきことにTXTの曲は何度繰り返し聞いても飽きない。2021年にハマってから今までほとんど毎日聴いているのにも関わらず、飽きが来ないのだ。

 他のMOAの方も仰っていたのを見たことがあるのだが、TXTのコンセプトは"刺さる人には刺さりまくり、刺さらない人には変なコンセプトだと感じさせてしまうものである"としみじみ感じる。
勿論、人によって推し方は違うからはっきりとは言えないのだけれど、トゥバのコンセプトが刺さりまくり深く突き詰めてしまった私自身からすると、過去も今後も他に出会うことの無い最高の楽曲だと感じる。

 今回は「私がTXTにどっぷりハマる理由」の1つ目、楽曲について語ってみた。
スビンが2021年末のドキュメンタリーインタビューで「誰かが辛い時に僕たちの歌を聞いて元気づけられ、慰められていたら歌手として1番誇らしいです」と述べていたのだが、私自身がその1人であることを声を大にして言いたい。
(実を言うとファンレターにも書いたんだけど、読んでくれてるかな…)

 最初に書いた0X1の歌詞に戻ると、私にとっての天使はまさに楽曲、メンバー、パフォーマンスを含めたTXTの全てで、いい意味で辛い現実から1度離れて心を整理できるようにしてくれていると思う。

 これからもTXTとMOAがお互いの"天使"であれるように願って…幸せな私なりのオタク活動を送っていきたい。

次回に続く…

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