#049 児童をどのように呼ぶか、先生をどのように呼ばせるか
2022.6.9.
教員6年目の4月、家庭訪問で会った保護者にこう言われた。
「娘が『今度の先生は私のこと名前で呼んでくれないの』って言っています。」
私は呼ばないよ、下の名前で〜!
しかも呼び捨て〜!
(心の声)
これまでずっと管理職に言われていたり、本で読んだりしていて、「苗字に『さん』をつけて呼ぶ」が当たり前だった自分。年度始めに出る学校の経営方針とかにもそう書いてあることが多い。
でも…自分には抵抗感があるんだけど、よく目にする。
名前呼び捨てする若手教員。
【自分がさん付けする理由】
◆子供とある程度の距離をとりたい
担任を数ヶ月していると、自分のフランクさからなのか距離感が近くなってくる。近づきすぎないための砦的な役割もあるかもしれない。
◆みんな同じにしたい
さん付け、呼び捨て…するなら統一。けど…なんだか雰囲気的に呼び捨てできない系の子がいる。特に大人っぽい感じの女子。
というかよく考えたら呼び捨てで統一ってダメでしょ、やっぱり!
最初に出てきた子のように下の名前で呼んでもらえなくて「うっ」と思う子供もいれば、逆に呼び捨てされて「うっ」って思う子供もいるはず。
だったらかしこまった方に統一した方が良いのでは。
考えてみると理由はこんな感じで、さん付けを当たり前だと思ってきたのだが、
この新年度からの数ヶ月で公立小学校以外のいろいろな場所を見る機会があって、呼び方っていろいろあるんだと気付かされた。
もしかして、私、偏った考え方だった…???
◇公立小学校の先生
授業とそれ以外を分けている人がいたり。
あと、超ベテランの域にいる方とか。
私も、何度注意しても聞いていない時は呼び捨てになりーの、それでも聞いていなければフルネーム呼び捨てもあったなぁ…。
◇塾
規則とかではくんさん付けになっているところも多そうだけど、実際はそれに呼び捨てが混ざってくるイメージ。苗字呼び捨てもあるか。
◇習い事
私の少ない事例検証によると、下の名前にくんちゃん付け(文化系習い事)、下の名前呼び捨て(スポーツ系習い事)が多い感じ。サッカーのコーチとかって絶対そうじゃない?
◇学童
これも身近な学童の記憶しかないけれど、下の名前にくんちゃん付けが多い感じ。または下の名前呼び捨てかな。
◇サポート校
先月、通信制高校のサポート校に行く機会があって…驚いたのは…「全員ニックネーム」!もはや名簿にフルネームと共にニックネームが書いてあるという。
大人にもついていて、仕事のやりとりのメールの宛先が「みゃーちゃん」となっていたのもびっくりした。
ということで、あまりにもいろいろなパターンがあるのにびっくりした。
総じて、さんくん付けにはフォーマル感や距離感を大切にする効果があり、呼び捨てには親しみとか距離の近さを醸成する効果がある。サポート校のニックネームともなると、親しくなるのが苦手な子供に向けて、最早名前から距離を縮めていこうという意図が感じられる。
TPOとか狙いに合わせて呼び方は変えるといいのか💡
ちなみに、先生がどんな風に呼ばれるのか(私調べ)
・めちゃめちゃオーソドックス。普通の先生とか塾の先生は 「○○先生」
・1年生の担任に多い 「フルネーム先生」
(入学式の日にフルネームを教えるからかもしれない)
・幼稚園や保育園、習い事の先生だと 「下の名前先生」
・距離感の近い先生 「ニックネーム先生」
・学童やサポート校 「ニックネーム」
子供の呼び方も、先生の呼ばせ方も、
狙いや意図を適切に考えないとな〜という本日の学び。
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