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#026「テキシコー」愛を叫びたい!!!

2022.5.15.
題名を見て「あ、テキシコーね!」と反応してくださる方はとってもたくさんいると思う。特に教員。あと…子育て中のお家の人とか?noteを読んでいるというレアな小中高生とか?

NHK for schoolで視聴可能なプログラミングに関する番組「テキシコー」。
この番組に出会っていかに感動し、感謝しているかはぜひ語っておかなければならない。絶対同じこと思っている人がいるはず。


テキシコーとの出会い

私がこの番組に初めて出会ったのは、2020年3月に全国一斉休校となった後、新年度を迎え、自分のいた自治体が始業式後にまたもや休校に突入した時の5〜6月頃だったと思う。
調べてみると、その年の4月にスタートして2週間おきに全10回の放送があったということなので、番組自体を発見した時期は比較的早かったとも言える。

この頃の職場は本当に手探り状態だった。
未知のウイルス、学校現場ではどの程度の対策を取るべきなのか。
既存の行事の練り直し。考えて直して、挙げ句の果てに全部「なし!」とかになったりする…徒労感。
休校中の学習について。ホームページで指示。(復習中心)
家庭訪問して課題をポスティング。

そして、休校の終わりが見えてきた5月下旬。
数度の登校日を経て、6月からの分散登校が決まった。

勤務校は4分割からのスタート。
(月)午前授業A→給食A→給食B→午後授業B
(火)午前授業C→給食C→給食D→午後授業D
このパターンが続いていく。同じ授業を4回もやるという初の経験。
しかも住んでいる場所や兄弟関係で4分割しているので、仲の良さとか関係ない7〜8人で授業をすることになる。
6年生。新しい担任。チームによってはもはやお通夜状態。

授業が盛り上がらない上に、困ったのは給食だった。
お弁当型給食で配膳は全て教員。(お弁当になっていたので実際一番大変なのは給食室)
黙食。
シーンとした中、早く食べ終わった子も手持ち無沙汰。。。

そうだ、動画を流そう😭😭😭(必死)

この、やりきれない時間を何とか埋めるために生まれたのが、「給食中にNHK for schoolを見る」というものだった。
こういう学校はかなり多いのではないだろうか。
※ちなみに、低学年だと動画に見入ってしまってなかなか食べ進まないということもあるので、中学年以上で多く行われていた。

そうなると、どの番組が面白かったか、ということが学年会や職員室で話題になるようになった。

「テキシコー」という番組が面白いらしい。

ある日、どれ見ようか〜とサイトを開いていたら、ピックアップか何かでテキシコーが出ていた。あ、これ面白いって他の先生も言ってたよな…と言って、つけてみたのである。

テキシコーの魅力

①楽しいミニコーナーいっぱい!
テキシコーは、10分間の番組内で3〜4個のコーナーが出てくる。
シュールなもの、真面目なもの、アニメ…
何このウゴウゴルーガ感!笑
次々とコーナーが出てくるので飽きさせないし、全部が全部好きなコーナーでなくても見ていられる。もちろん、推しのコーナーが出てきたら「おっ」と身を乗り出す子供たち😁

特に人気なのは「ダンドリオン」。
「考えるカラス」という以前の番組にも、かなり似たコーナーで「デデニオン」というものが出てくる。
効率の悪いキャラクターたちが、どうすれば段取りよく課題をこなせるのか考えるコーナー。

「プログラム人間」。
芸人の和牛さんが身体中にプログラムを貼り付けて、目的の行動まで動くというもの。if的なプログラムも途中から出てくる。

「ロジックマジック」。
マジックなんだけど、論理的なタネがあるマジックを紹介してくれる。マジックを見ながら、どうしてだ〜?と子供が考える。

こんな風に、色々切り口を変えて展開されるのだが、絶対にどんなコーナーでも、「どうなる?」「なぜ?」「もしかして?」と自然に頭の中で考えちゃう!大人も、子供も。それってすごいことだと思う。

②頭に残る音楽やネーミング
初見で衝撃的だったのは、オープニングの歌!
リズミカルな短い前奏の後、
「複雑な〜足さばき〜♪(複雑な〜足さばき〜♪)」
という音楽とともに、テーブルの上を紙製のイカが踊る。
どんな仕組みでイカが踊っているのか、というのも考えさせる一つのネタになっている。
しかも、歌が終わると
「プログラミング的思考を獲得せよ、テキシコー!!!」
というタイトルコール。
プログラミング テキシコー(的思考)の、テキシコーかいっ!!!
と、ネーミングの由来が分かり、爆笑。

思うに、今の小学生の大体は、あの前奏を聞いたら歌い出せる。
替え歌とかもしてるはず。
すぐにCMソングを覚えて口ずさむ小学生のこと、よく分かってる。

③発達段階に応じた面白さがある!
恐らく対象年齢は中学年以上なのではと思うが、大人に至るまでどの段階で見ても面白さを感じられると思う。
中学年あたりだと、歌とか意外な結末とか、結構直接的な部類の面白さ。
大人になっていくにつれて、別の発見がある。
「あ、これもプログラミングって言えるのか」
「小さく分けて考えてみればいいわけね」
プログラミング的思考が身の回りにどのように生かされているかに目が向いて、新たな視点が生まれたりするのである。

これを考えた人、絶対めちゃ頭いい人だよなぁ〜。

一人の人物にたどり着いた

この投稿を書くにあたって、テキシコーについて色々調べてみた。
で、考えるカラスの「デデニオン」について書いているあたりで、「絶対この二つは同じ人が作ってるよな〜」と思い、制作者について目が向いたのである。

そこで、「監修:佐藤雅彦」という名前を目にする。
その方の経歴を見てびっくり!

東京大学教育学部卒( 専門は算数・数学)
電通に入社し、セールスプロモーションからクリエイティブに異動。
CMプランナーとして…
「ドンタコス」「ポリンキー」「バザールでござーる」「カローラⅡ」
などを手掛け、
退職後に独立して企画会社を作り
「ピタゴラスイッチ」「だんご3兄弟」
などなどを手掛ける。

この人天才だわ!!!!!

私は小さい頃から、形を変えて佐藤雅彦さんから影響を受け続けていたのだということがようやく分かったのである。
いやぁ、知らず知らずのうちに、ずっと踊らされていた。
(なんかちょっと悔しい)

教育についての知識、それを人に伝えるためのアイデア。
どおりで、あのネーミング。
どおりで、あのキャラクター。
どおりで、あの頭に残る歌。
教育と広告という、自分にとってちょっと身近な分野での発見に、心踊らされたのだった。

そしてこの佐藤雅彦さん…なんと今年68歳!!!
つまり、テキシコーの時は66歳だったということ。その歳で子供向けのあの番組を作り出せるなんて…
私も負けていられなーい!

NHK for schoolオススメ番組

・テキシコー(プログラミング)
・はりきり体育ノ介(体育)
・知りたガールと学ボーイ(英語)
・昆虫すごいぜ!(理科)
・ぼくドコ(その他)
・時々迷々(道徳)
・算数刑事ゼロ(算数)
・歴史にドキリ(社会)
・キミなら何つくる?(図工)
・昔話法廷(その他)
・大科学実験(理科) の中の、簡単なやつ

ちなみに、「JAPANGLE(ジャパングル)」という素晴らしい番組もあったが、音楽を小山田さんというオリンピック時に騒動になった方が手掛けていたということから、サイトで見られなくなった…
コンテンツ自体に悪いところはないと思うから、ぜひもう一度見られるようにしてほしいと願うばかり。

オススメの番組があったら、ぜひ教えてください。

#教員エッセイではない
#テキシコー
#世の中に影響を与える方法はいろいろある

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