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#007 黒板アート論争

2022.4.14.
私は、初任の頃から黒板アートをしてきた。
きっかけは、最初の夏休み明けに、他のクラスの教室を見て回っていた時のこと。とあるクラスの黒板に、大きくベイマックスの絵が描いてあって、ふきだしに「宿題は、まだ持っていてね。」と描いてあったのを見たからだ。

「こんなことしていいのか!」

小さい頃から、絵を描くのが好きだった。
それを大きなキャンバス(黒板)に、それも仕事で描いていいなんて!!!

そこからは、学期始めや学期終わり、行事などのタイミングで、黒板アートをするようになった。

初めて描いた黒板アート

どの学年を担任していても、みんな喜んでくれた。

何よりも、自分が楽しい!!!
楽しいことをしているだけなのに、人を楽しませることができるなんて最高だ。

友達に見せたりすると、すごい、と言ってくれる人がたくさんいた。

一方で、黒板アートには批判的な見方もあることを、Twitterで知る。
「チョークは税金で買っているだろう。税金の無駄遣いだ。」
「教員は忙しいと言いつつ、授業と関係ないことをして残業をするなんて、非効率的だ。」(残業代出てないけどね!)
「自己満足だ。」

うーむ、なるほど。そういう考え方もあるのね!

ほとんどの人がそんな意見を見て思うであろうけれど、「本当、ほっといてくれ」というのが私の見解だ。

私はこれまで、民間企業2社を経験した後、教員になった。
これまでの仕事との一番の違いは、教員がいかに即戦力として現場に出なければならないかということ。そして、その自由度は、恐ろしく高い。
学習指導要領の内容や、学校のきまりに沿っていれば、その1時間をどんな風に授業しても良かったし、朝の会をどうもつのかも自分で決められたし、自分がしゃべろうが動画を活用しようが、夏休みの宿題にどこまでコメントを入れようが、自分一人だったり周りの先生たちと相談したりして決められる。ぶっちゃけ、子供たちと初めて会った時に何を話すかだって、誰も教えてくれない!!!

「自由ということは、責任をもつということ。」

自由なんだけど、30年働いているベテランと初任とが、同じ土俵に立たされる…なんてスパルタな業界だ!
新卒で入った会社は、電話応対とか名刺交換とかの基本研修があって、その後はOJTで先輩について、少しずつ仕事を覚えながら重要なものを任せていってもらう、というくらいだったのに!

そんな自由度の高い教職。
だからこそ先生たちの実践はオリジナリティに溢れ、自分の強みや趣味を生かすこともできるのが、よいところなのだと思う。

転校する子がいたら、曲を作ってギター弾きながら歌う先生もいた。
ダジャレを連発する先生もいた。
歴史の学習になると異様に熱く語り出す先生もいれば、
若いから休み時間にめいっぱい遊んでくれる先生もいるだろう。

黒板に絵を描く…
何もよくないことないよね!!!

#教員エッセイ
#黒板アート
#自由と責任

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