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"小さな世界”の幻

エリクソンは、自我同一性の基本的要素として以下の3つの構成要素を挙げた。
① 連続性→過去、現在、過去において、自分が一貫して同じ自分であるという感覚を持っていること。
② 同一性→自分が他者とは代替不可能な固有な存在であるという感覚をもつこと。
③ 帰属性→何らかの社会集団に所属して、その集団に受け入れられている感覚をもつこと。
この3つを構成要素とし、アイデンティティは主観的側面と社会的側面から構成されると考えた。                      

〔「心理学用語:青年期と自我同一性(アイデンティティ)より〕

今も、アイデンティティの三要素として、この三つを教わるのだろうか。考えてみれば、今の私にはこの三つが完全にない。

①連続性 → 過去の自分と今の自分、未来の自分もよく知っている別の人だと思っているから、そのときの思考その他を所有していない。

②同一性 → 代替可能な庶民だと思っている。というか、居ても居なくてもいい人間。

③帰属性 → 社会集団に所属していな~い。


昔、「アイデンティティが確立できていない」という劣等感があった。最近になって、おめでとう!いやぁ、確立できていなくて、本当に良かった。なんてついているのだろう。」と思う。なぜなら、

「アイデンティティ=私が私であること」の後ろ盾は権力である。
自分がどんな人であるのかを説明するときに、「お金とどんなかかわりをしているのか」を言うことになっている・・・。つまり、アイデンティティはお金との関係だ。
お金は国家が握っているのではない。そう、あの人たちだ。

(「アイデンティティ」より)

ということに気づいてしまったから。権力お金システムも大嫌いで、支配されたくないから(笑)

「アイデンティティの確立を目指さなければいけない!」は支配するための洗脳であり、宗教のようなもの。学校教育でガンガンやっているよね~。

支配者にとって都合のよい思想を人々に植え付けることが、洗脳でなければ何?と思うが、今回の騒ぎで分かったことがもう一つある。宗教(洗脳)かそうでないかは多数決で決めるということだ。どんなに合理的な話でも、1%側であれば、カルトであり、インボー論なのだ。

今、「どうせ1%側なんだし!」という開き直りが、私の中で急成長している。そうなると、今までうさん臭いと思って避けてきたようなスピリチュアル系の話も聞いてみようかと思う。スピリチュアル系の何が怖いかと言えば、”トンデモ”に"洗脳される”ことだ。でもさ、そういう”トンデモ”と無関係だと自称している99%側が、どっぷり洗脳されていることを理解したら、”トンデモ”のほうがまともじゃないかとも思う。それに、今回の騒動について、海外の情報などを丹念に集めて、発信してくれている人って、スピリチュアル系の人が多い。例えばめいこさんとか。

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結局、99%の人というのは、”彼ら”が設定する”小さな世界”に留まり、それ以外の世界があることを否定する人たちなんだ。その外の世界を知っている、少なくとも理解しようとする人たちがスピリチュアル系と呼ばれる人たちかもしれない。

壮大な世界が広がっている聖書も、同じようなものを感じる。聖書のことをよく知らないひよっこの私が言うのもナンだけれど。


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我々、人間というのは洞窟に閉じ込められている、と。鎖を足で繋がれてその洞窟から出たことがない。
その洞窟には穴が空いており、光が差し込んでいる。普段の我々は、その影絵を見て「これが世界なんだ」と認識している、と。
でもそれは影の世界に過ぎず、本当の世界は私たちが背中を向けている後ろにあるんだよ、と。

(「プラトンのイデア論と漫画ドラえもんを読んで思ったこと。」より)

http://blog.livedoor.jp/ask_about_illuminati/archives/13308557.html

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”小さな世界”の外側”、つまり"トンデモ”に分類されるテーマの一つに、「異星人」があるだろう。「異星人が存在し、彼らは時々、地球にやってきている」。それを、大まじめにアメリカが正式な報告書を国家情報長官局によって公開したという。

(異星人の宇宙船という文言は記載されていないものの、)過去10年間に起きたUAP(未確認空中現象)に関する120件の事件を分析した結果、これらは米軍または他の機関の秘密技術がUFOと間違えられたケースではないことが明らかになったという。

(「アメリカの「UFO(UAP)に関する調査報告書」がつい発表。そこで明かされた真実とは?」より)


国家間の争い、東西冷戦、テロとの戦い、悪の枢軸国からの攻撃、ウィルスとの戦い。敵を作りあげ、人々を分断し、争わせ、自傷行為(今回なら枠)をさせ、利益を出し、支配を強めていく。次は、宇宙人との戦いですか?

誰がテロリストか分からないという見えない敵との戦いの次は、肉眼では見えないミクロの敵であるウィルス、そして宇宙からの見えない敵との戦いとなるのか。”小さな世界”の人々に、テロリストという概念を仕込み、ウィルスという概念を仕込んで恐怖を煽った。次は“宇宙からの侵略者”という概念を仕込む予定なのか?

異星人=侵略者?

「アミ小さな宇宙人」という本のあらすじを語っているこの動画を見て、私もそういう洗脳が入っていたことに気づいた。

スピリチュアル本の中の、不朽の名作のひとつらしく、登場する宇宙人のアミの星は進んだ文明を持つ。人間を幸福にしないシステムを採用している地球は未開の地で、それをなんとかするという業務でやってきたと言う。「無償の愛」ゆえにやっている業務だが、アミたちには制約があって、多くの介入はしないことになっている。

ひよっこの私が言うのもナンだけれど、聖書っぽいなと思った。

聖書が異星人に立脚しているという妄想を描くのも、異星人がいるのかどうかも、正直、どちらでもよい。一つ言えるのは、彼らが設定した”小さな世界”の幻に踊らされるより、よき隣人としての異星人を思い描くほうが面白い。

彼らが”小さな世界”で私たちに見せる幻は、恐怖を煽るものばかりだから。どうせ幻を見るなら、幸せな気持ちになったり、よし、がんばろう!って思えるもののほうがいいよね~。


タイトル画像:https://www.thoughtco.com/the-allegory-of-the-cave-120330

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