「わたしの部屋」が共感するキッチンブランドSieMatic(ジーマティック)の「タイムレスエレガンス」の理念について。
SieMatic ㈱エスエムダブリュ・ジャパン 鈴木氏/LAPIN ART OFFICE 坂本氏
動画の内容を以下にて文章にしておりますので併せてご覧ください。
ミニキッチンをデザインしたジーマティックについて
坂本:皆さまこんにちは。今日は青山にあるキッチンブランドのジーマティックに来ています。「わたしの部屋」の中でダイニングにあるミニキッチンを作っていただいていますのでお話を伺います。ジーマティックの鈴木さんです。今日はよろしくお願いします。
鈴木:よろしくお願いします。
坂本:「わたしの部屋」の中では2つキッチンを作るのですが、一つは調理をすることができるメインのキッチンで隠すタイプ、もう一つは食後や朝のコーヒーを淹れたりする簡易的な作業をするキッチンで、そちらの方をスペシャルでカッコいいキッチンになる様にジーマティックさんにお願いして作っていただいています。ホームページを拝見したら創業90周年とありました。すごく歴史のあるキッチンブランドだと思います。そんなジーマティックさんの話を伺います。
鈴木:早速ですが、ジーマティックのブランドについて簡単にご説明します。ここにある通り1929年に創業しています。ものづくりとしてはバウハウスの流れも汲みながら、家具メーカーとして創業しました。ドイツで作られているキッチンです。工場が74,000㎡と広大な敷地に500人の社員が働きながら70か国に輸出しています。
「タイムレスエレガンス」というデザイン理念
鈴木:我々には「タイムレスエレガンス」というデザイン理念があります。今回「わたしの部屋」でもこちらに共感しご採用いただいた経緯がありますがその一部をご紹介します。「タイムレスエレガンス」は、長く普遍的に使っていただくということを表しています。デザイン性はもちろん、長く使っていただくためには頑丈でなければならないので、堅牢性であったり、使う世代が変わりライフスタイルが変化してもその人の個性に合わせて使うことができる可変性、ということを考えてものづくりをしています。
一般的に「タイムレスエレガンス」と言いますとものづくりの中ではキッチンだけではありません。建物もそうですし古き良きものがデザインの教科書に載っています。家具一つとっても今でも長く使われたり、販売されたりしているものがあります。キッチンもそうで、我々がデザインしているキッチンそのものが1929年に開発したキッチンと今販売しているキッチンも同様のデザインになっていたります。それが評価されドイツやイタリアで賞を受賞しています。
坂本:ひとつ前のスライドで、キッチンの写真ですが、これが1929年、最初にジーマティックさんで作られた家具の様なデザインで、これはキッチンとして作られているのですね。
鈴木:家具に近いキッチンです。
坂本:アンティーク家具のようなデザインですね。
鈴木:そうですね、今でもドイツの本社に行くと実物が飾られています。みなさんこれをブランドの原点としてものづくりをしています。
坂本:このデザインだったらヴィンテージとして今でも欲しい人がいそうですね。
鈴木:今はインテリアとしてのキッチンが主流ですが、当時からこのような発想があったのです。
デザイン性
鈴木:その「タイムレスエレガンス」をデザインコンセプトとしながら、我々は「PURE」、「CLASSIC」、「URBAN」から成る三つのテイストを持っています。「PURE」とはシンプルでミニマル、「CLASSIC」は框のデザインを取り入れながらトラディッショナルなデザイン、「URBAN」はカジュアルで都会的なキッチン。
今回「わたしの部屋」で採用されている「PURE」は先ほどシンプルでミニマルと説明しましたが、ライフスタイルの面では現代的でモダンなイメージです。建物も素材はコンクリート打ち放しだったり直線的なデザインによく合います。阿佐ヶ谷ハウスの外観もコンクリートの打ち放しになっていますね。キッチンも、そういったデザインを踏まえながら直線的で縦のラインをきっちりとるようなデザインを提案しています。
坂本:今回は3つあるラインの中で「PURE」をいうラインで「わたしの部屋」のキッチンは作っていただいている。すごく見た目はシンプルな感じになりますよね。でもやはり部屋の中に溶け込み、ひとつの家具として機能している、本当に1929年のものと機能は変わっていないですよね。
鈴木:そこにある存在意義を過度に表すのではなく、やっぱり、どちらかというと馴染む、空間全体に溶け込む、それが我々のデザインコンセプトとなっています。
堅牢性
鈴木:デザインだけでなくて、堅牢性について、頑丈というところですね、その一部をご紹介させていただきます。ヒンジ、金物ひとつとっても耐久性、荷重をどれだけ支えられるか、キッチンそのものは収納力だったりもしますし、そういう基本性能は優れているように開発しています。引き出しもそうですよね。大量の食器を入れるわけですので、それがグラつくことなくしかも長く同じようにスムーズに使っていただけるといったところを目指しています。
坂本:たくさんうつわがある人にはとても助かりますね。
鈴木:今回うつわが一つのテーマにあったりしますので
可変性
坂本:あと、ライフスタイルの変化もありますし、そこで可変性を持たせているというのはすごくいいなと思いました。それが結果的にタイムレスにつながるということですよね。
鈴木:可変性でいうと、外見のデザインもありますが、内側のデザインとしてインテリアアクセサリーがあります。カトラリーをどう収納するか、どういう食器を収納するか、世代が変わったら使われる食器も違うでしょうし、そうやって時代に合わせていくことができる可変性も非常に重要だと考えています。これらのデザイン性、堅牢性、可変性が三つあわさって「タイムレスエレガンス」を表現しています。
最後に・・
坂本:グッとくるコンセプトです。「わたしの部屋」のコンセプトとジーマティックさんのものづくりの思想に共通する部分が多く、この部屋の象徴的な存在であるミニキッチンをお願いできてうれしいです。
鈴木:こちらこそ、こういう場に立ち会えるのはいいことだなと思っていますので最大限努力したいと思います。
坂本:また出来上がったら、部屋全体トータルでみてご紹介できればなと思っております。今日はジーマティック鈴木さんにお話しを伺いました。ありがとうございました。
おわり
INTERVIEWER/LAPIN ART 坂本 大
現代のうつわと古美術骨董を取り扱うLAPIN ART OFFICE ディレクター。本プロジェクトを通して、自分の大切な物との向き合い方を、自らが描く理想の暮らし方とギャラリストとしての知見を掛け合わせながら提案する。
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