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都政新報に書いたこと、書けなかったこと

本日発行の都政新報に私の寄稿「公務員のライフシフト/100年時代に向けて動きだすための準備/」を掲載いただきました。


都政新報に書いたこと

全文については有料購読の方のみご覧いただけるものですので、都政新報に書いたことをざくっとお伝えします。

■ライフシフト漠然とした不安
・健康、人間関係、居場所、スキル、自分の見えない資産、イメージできてる?
・自分のライフシフトについては全くイメージできてなかった。
・長く働いているのに、役人として「この道のプロ」と誇れる分野がない!
・異動によってそのキャリアが中断することにも不安。

■マルチステージに向けて準備
・もし公務員でなくなったら、どのスキルでマネタイズできるのか?
・セカンドキャリア、コミュニティー、スキルなどは在職中から意識して育てる。
・私の場合、広報PRという分野。
・自分の妄想を壁打ちして、事業化イメージを。
・「在庫を持たない」「初期費用が少ない」ビジネス
・スモールスタートで利益率も高いビジネスでリスク抑えて。

■公務員のタイプ別キャリアパス
・中小企業は優秀な人材を求めている。
・マネージャーである前にプレイヤー。
・危機管理、コンプライアンスなどは人気がある分野。
・法律にも強く、BCP策定、リスク管理などで力を発揮できるかも。
・法務に強い、弁護士との窓口、株主総会などの回しも公務員の得意分野。
・公務員人事の弱点は「採用」。
・民間の人事は採用が頻繁、手法も多様化。
・リテンションマネジメントなど公務員の手付かず分野も重要。
・士業など開業ビジネスの場合、ポイントは営業に尽きる。

■まとめ
・マネージャーではなくプレイヤー
・自立したビジネスパートナーと仕事する喜び

都政新報に書けなかったこと

メインターゲットは公務員の媒体ですので、「公務員辞めましょうよ」と煽るようなことは書けません。実際、民間企業に行くより公務員でいた方が向いている人もいますので、そこはなんとも言い難い。

そして不安定な立場でもありながら、やっぱり辞めてよかったと思っていること。それはくだらない変な同調圧力に合わせる必要がなく、自分の裁量で善悪、やるやらないを判断できることに尽きます。

これは都政新報には書けないので、あえて個人のnoteに書きます。

ラジオ体操に付き合うのがあまりにも嫌だった

2017年夏に都知事の発案と思われるプロジェクトがありました。15時くらいに庁内放送が流れて、職員がみんな立ち上がってラジオ体操をする、という謎の期間があったのです。オリンピック、パラリンピックに向けて機運醸成とのことでした。

どんなに仕事の区切りがよくなかろうが、立ち上がってみんなで体操する姿というのは、何か宗教とか国家のような同調圧力しかなく、すごく気持ち悪かったです。

「いったいこれはなんのため?」と疑問でいっぱいでした。都民にムーブメントとして機運醸成を図りたいという趣旨とはいえ、それを執務時間にわざわざ手を止めてまで職員がする必要ある?

しかも来客中のお客様もなんだか居心地悪そうだし・・・(←ここ重要な視点!)

来客者に対する配慮が全くないのです。。向いている方向がおかしいと。

目的が全く理解できなかったので、私は断固としてやりませんでした。そうすると、私の部下たちが全員立ち上がらず体操しないということに気づきました。あれ、彼らもしかして私に気を使ってる?なんだかそれは申し訳ないと思ったのです。ま、彼らもそれを口実に「やらなくて済む!」派だとは思いますが(笑)
正直、ラジオ体操する時間がくだらなすぎて(疲れたら自分でストレッチするし)、トイレ行くか、コーヒー淹れてました。

「知事が言うからやる」

思考停止だと思いました。

そういうくだらないルールを守る姿は、教育現場で茶髪の生徒を黒髪に染めさせるとか、体操服の下に肌着はNG、みたいなルールを作る行為と大差ないですよ、と言いたい。

首長のパフォーマンスに自分の限られた時間を捧げることに、ものすごく抵抗がありました。家族との時間、友人との時間、勉強の時間、睡眠時間、趣味を楽しむ時間、そういうものを犠牲にしてまでやるべきことではない、と思いました。

これ、辞めたから書けることだな(笑)

保育園のお迎えとか、ものすごくタイトなスケジュールで効率よく働いている職員もいるんですよ。長時間労働の抑制には個人の生産性をより高める労務環境がマストです。

余談〜都庁にはいくつか体操ありましたね〜

ちなみに、招致のタイミングで「TOKYO体操」(この時もラジオ体操とのカニバリについてさんざんもめた)、国体の時の「ゆりーと体操」(TOKYO体操あるだろ、という論調と、新しい体操作りたい派で再びもめた)と、この10年くらいで割と労力かけて2つの体操が生まれました。でも、ラジオ体操という国民の体にしみついてしまっているKing of 体操の前に屈しています。

私も自宅とか朝、町内でラジオ体操とかそういうの好きですよ。ラジオ体操の好き嫌いではなく、あくまで「仕事中にいらんことさせんな」ということです。




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