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エルムS

久しぶりにダートのレースなのでいつもの芝レースの時とは違った予想も織り込む。理由はわからないことだらけだから。

時計的視点

※良馬場想定で書きました。重不良になりそうなのでここの分析は水の泡です。

ダートは芝に比べて馬場差を考慮する必要はないと思っているので、持ち時計は大事だと思う。ということでまずは時計的視点から。以下全て良馬場での話。
3歳以上OPで1700mが施行されている競馬場は4つ。函館、札幌、福島、小倉。この4つの競馬場で3歳以上OPの時計を比較すると、函館、札幌、小倉は平均タイム、最速タイム、最遅タイムがほとんど同じ。福島だけ若干遅い。ということで福島を除く3つの競馬場での実績とタイムは素直に評価して良さそう。
札幌での3歳以上OP1700mの平均タイムは1:44.0。一方エルムSの平均タイムは1:43.5と、さすが重賞とだけあって0.5も速い。この0.5に格の差をしっかり感じる。3つの競馬場で1:43.5に近いタイムを出せているかどうかは1つの指標。
ただし注意すべきなのは、札幌は平坦で函館と小倉には起伏がある。その影響で、平坦な札幌は函館小倉に比べてトップスピードを問われる。実際、札幌で行われたエルムSではラスト2F目が11.6秒や11.7秒なのに比べて、函館で開催されたエルムS’21ではラスト2F目が12.9秒とかなりの差。小倉での3歳以上OP1700mのレースでもラスト2F目は12.5秒くらい。
トップスピードが求められるだけあってラップ構成が似てるのは東京ダート1600m。ただ距離に差異の分道中のラップは異なる。東京ダート1600で速い上がりを使えるが、位置取りが後方過ぎて届かないような馬が良さそう。
アハルテケS'22:12.4 - 11.4 - 11.8 - 11.9 - 11.9 - 11.9 - 11.6 - 12.6
エルムS'20:6.7 - 11.2 - 12.4 - 12.4 - 12.3 - 12.2 - 12.2 - 11.7 - 12.3

コース解説・レース傾向

直線は264m、坂はなく平坦。スタート地点は正面スタンド前、直線の右めの位置。1コーナーまでの距離は約240mで、ダートコースを1周強回る。コース全体が丸みを帯びており、コーナーは緩やか。
平坦でトップスピードが求められる舞台なのでトップスピードが遅く位置取れない馬は明確に割引。そのよう差し馬ばかりなら前が止まっても捕まらないので前有利。逆にトップスピードが高い差し馬の場合、コーナーが緩やかで直線を向くまでにスピードに乗せやすいので直線は短いが差せる。差し馬はコーナーでスピードに乗せたいので外目の枠から捲りたい。抜群の加速力とトップスピードを持ち合わせているのなら捲れなくても。
トップスピードを生かしやすいコースなので芝馬も走りそう???
スピードを生かせる馬場なので斤量もちゃんと考慮した方が良い?
斤量に関しては川田が「斤量が他馬と比べて重くなるのはレースの時だけではない。パドック、返し馬、輪乗りなど騎手が乗ってる時間全てで影響を及ぼす」的なことを言っていて斤量に対する考え方が変わった。

出走馬診断

・ペプチドナイル

前走快勝。トップスピードが高いタイプの逃げ馬でスタミナは高くないので今回の平坦コースは絶好。前走の勝ち時計1:43:0も優秀で、さらにラスト2F目が11.6秒でここでトップスピードの高さを見せている。しかし、ラスト3F目が12.5秒で、0.9秒の加速ラップはあまりにもかわいがられすぎ。さらに大沼S、マリーンSとセキフウがいるが2走ともセキフウは脚を使っているので差し損ね。函館よりコーナー加速しやすい札幌に変わるのは、ペプチドナイルとセキフウだけでの比較で見たら条件悪化。
トップスピード:A+
加速力: A
コーナリング:未評価
持続力:B

・セキフウ

出遅れ癖がありいつも差し届かない。大沼S、マリーンSで距離を少し伸びたのが功を奏したのは明白。1400mや1600mではおっつけていたので追走に苦労していた。どちらのレースでもおっつけていたような場面はなかった。ユニコーンSでは直線に入ってからずっと追い続けて直線で長くいい脚を使った。前走は0.9秒の加速と11.6秒の速いラップに対応できた。本質的には持続タイプなのか一瞬のトップスピードタイプなのかわからないがどっちにも対応できているのは事実。ペプチドナイルとの比較はペプチドナイルを参照。
トップスピード:A
加速力: A+
コーナリング:未評価
持続力:A

・タイセイサムソン

もともと1400mを走れる馬だけあってスピードが高い。前走は重馬場の高速馬場で、1600mのレースだがそれ以上にスピードを求められたレースだったので1400mで走れるこの馬に誰もついてこれずの1着。2走前オアシスSでは後方から。直線でしっかり脚を使っているがトップスピードの持続性に欠けた。速い脚は使えたが持続できず7着。3走前総武S、ノーブルシルエットが逃げると思いきやタイセイサムソンが逃げた。ここからわかるようにどうしても逃げたい。3着には残れたが1,2着馬のその後を見ると高い評価はできない。
オアシスSで露呈した持続性能の低さから、スローで逃げて直線でスパッと脚を使って逃げ切りたいタイプ。今回は直線まで可愛がってくれるようなメンバー構成ではなさそうなので割引か。ただもし直線まで余力たっぷりできた場合、1400mで通用するスピードを有してるので捕まえるのは難しくなりそう。
トップスピード:S
加速力: A
コーナリング:未評価
持続力:B-

・ルコルセール

評価の難しい馬。マリーンS、ペプチドナイルのところで書いたように前が有利なペース。それを後ろからセキフウに追いつかれている点は評価できない。名古屋城S、ヴァンヤールに勝ったことは素直に評価。だがこの時は稍重で速い時計が出る馬場。ヴァンヤールはバテバテの消耗戦が得意な馬(アンタレスSと平安Sのラップから)なので、ヴァンヤールは苦手な条件だった。先行力以外特別何か秀でてるものはないが強い。
トップスピード:B+
加速力: B
コーナリング:未評価
持続力:B-
もう一度名古屋城Sを見直した結果強い。12秒前半のラップを刻みづけてヴァンヤールを退けたことは今回の湿った馬場に繋がる。直線では1度飲まれたが盛り返して3着以下に着差を付けた。ここでは上位2頭の力が抜けていた。

・カフジオクタゴン

頭は足りない。

・アシャカトブ

オアシスS、稍重の東京マイルらしく速い時計の出る馬場。後方から追い込んだが挟まれて終わり。それでも上り最速で不利がなければ勝ち負け。ラジオ日本賞、素直に倒した相手強い。ポルックスS、中山の割には早めの上りが出た。ラチ沿い追走でルコルセールと同等。この時アシャカトブの方が斤量2㌔重かったことを考慮するとルコルセールと同等。湿った馬場で良績を残している通り速い時計でワンペースのレースが得意。札幌に適性があるのはルコルセールよりこっち。
トップスピード:B+(ルコルセールよりちょい上)
加速力: B
コーナリング:未評価
持続力:B+

・ワールドタキオン

前走圧勝も内容は疑問。3勝クラスから重賞挑戦にしては物足りない勝ち方。ハイペース気味だったのにも関わらず時計は平凡。圧勝で余力たっぷりの勝ち方なら一考だったが最後まで追ってこの時計。

・ペイシャエス

強い。加速力を問われるレースより持久力レースで特に強い。とにかく最後まで止まらないのが特徴。

・ロッシュローブ

門司Sで倒した相手が立派で、湿った馬場ならチャンスあり。

隊列予想

TB

土曜日のレースは基本前にいないと話にならないレース。10R桑園特別は差しが決まったが、700m~900m地点で1度ガッツリペースが上がったことによって前が止まった。
過去の札幌1700mOPで重不良のレースを見たがこれも前にいないと話にならない。

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