3・4月の中日二軍を振り返る

野球シーズンも始まり今シーズンの中日ドラゴンズは予想に反して上々のスタートを切る事に成功した。(まぁ監督の采配は上々では無いのだが)
しかしそんな一軍より今大絶好調なのがファーム組である。
なんと4月は20勝11敗2分と凄いロケットスタートを切り、2位という状況だ。
一軍と同じく2年連続で最下位だったファームだが何故ここまで好調になったのか?
前年との変化について語ると共に注目選手について語っていきます。

1:前年との違い

まずはやはり監督の違いというのが一番だろう。
去年まで監督を務めたのは現一軍ヘッドコーチの片岡篤史氏。
片岡氏が務めた2年間は67勝134敗20分というR-18G規制が入るであろう成績。正直立浪よりコイツの方が酷い。
今季からは阪神タイガースで就任年度全てでAクラスに導いた色紙でお馴染み矢野燿大氏の右腕を務めてきた井上一樹氏が二軍監督に就任した。
実は井上氏は2011年にこの1年だけ中日ドラゴンズの二軍監督を経験しており2度目の二軍監督就任である。
そんな唯一二軍監督を務めた2011年の成績だがなんと65勝33敗10分でウエスタン優勝、更にファーム日本選手権も制した。
落合イズムを継承し、矢野阪神の右腕として活躍した辺り、かなり選手の扱いは熟知しているのだろう。
また、投手陣の整備も変化の一つとして挙げられるだろう。
昨年は最速130km程且つケガ明けの垣越が一番イニングを食い、高卒ルーキーの森山も序盤から投げまくって故障するという惨状だった。
しかし今季の垣越はここまで1登板。また、高卒ルーキーである福田幸之介も未登板という状態。ここら辺の投手管理も一軍から英二コーチが来て管理体制が整ってきたといった所だろうか。(まぁ枚数不足なのは変わりないが)
さて、次はファームでの注目選手を野手、投手別で紹介していく。

2:注目野手

福永裕基
目指すは一軍でのシーズン終了。
ファーム内で全てチームトップの打撃成績をマークしOPSも.950と脅威の数字を残した。
昨季は田中、村松の負傷離脱もあり開幕スタメンに抜擢されるとオールスター前までセカンドのレギュラーを務めた。ただ、終盤でスタミナ切れをしてしまい村松にセカンドのレギュラーを奪われ、課題が浮き彫りとなった。
今季もキャンプから二軍で過ごし耐え抜く時期が続いた。
そんな福永選手だが出場機会を増やすため最近ではレフトの守備に着手。内外野守れるユーティリティーの座も狙っている。
先日一軍昇格を果たし、一軍定着を虎視眈々と狙っている。

濱将乃介
5ツールプレイヤーとしてへの覚醒。
福永の次点で打率チーム2位となる.229をマーク。
昨季はNPBの壁にぶつかり.205 1 13と不完全燃焼のままシーズンを終えた。
秋季キャンプからはNOL時代に務めていた外野手へと正式にコンバート。そしてフェニックスリーグ、ウインターリーグで溜まった鬱憤を晴らすかの如く打棒を存分に見せつけた。
シーズンに入っても打撃好調は止まらず、リードオフを主に務めている。
初の一軍昇格へ期待が掛かる。

味谷大誠
その打撃センスはまさしく天才。
規定未達ながらも.261の高打率をマーク。
昨年も一軍で7打数2安打と打撃センスの片鱗を見せつけた。
捕手は層が厚いだけに山浅、石橋の壁を跳ね除けるのか、はたまたユーティリティーとして生きていくのか今後も注目だ。

3:注目投手

松木平優太
育成選手として3年間過ごした大輪が今、花を咲かせようとしている。
昨年は16登板で5勝4敗、防御率4.56とやや不安定だったが今季はここまで6登板で3勝1敗、防御率1.16と才能を発揮している。
QS率も100%、K/BB、WHIPも共に1を越えている。
井上監督は今季1年ファームでローテを守ってもらう事を明言済。
今年を飛躍の年へ。

岩嵜翔
逆襲の炎を燃やせ。
又吉克樹のFA移籍に伴いソフトバンクからやって来た右腕。
移籍前年の2021年に48登板しており、過去に最優秀中継ぎのタイトルを獲得していただけに期待は大きかったものの開幕2戦目に故障。
その後TJ手術を受け、およそ一年半の間育成選手として過ごしたが、登板機会は無かった。
今年に入り実践復帰。ここまで12試合に登板し防御率1.64と好投している。
支配下へ戻り、再びあの輝きを。

近藤廉
屈辱を糧に。
2021年、育成ドラフトで入団した左腕は無失点が評価され開幕前に飛び級で支配下登録された。
しかし、登板機会に恵まれず、2年間で1軍では2登板しか出来なかった。
そんな中、2023年に2年振りとなる一軍昇格の切符を掴んだ。
だが、そこで待っていたのは1イニング10失点という散々たる現実だった。
今年は育成選手へと戻り、再起の年となる。
そんな彼だがここまで10試合に登板し防御率0.00。火消しとして完璧な立ち回りをしている。
悲劇はもう、繰り返さない。

さて、3・4月のファームについて振り返りました。
このnoteが好評であれば月別に活躍した選手を紹介していこうと思っています。
また機会があれば是非読んでください。

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