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GIGAスクール後のICT支援員の役割

ICT支援のアルバイトで毎日のように小学校と中学校を回っています。去年は各学校にタブレットが配布され、それをどう使うか悩む毎日でした。ですが今年は違っています。まるでICT支援員のバブルがはじけたのでは、という感じです。今、思っていることをまじめに書いてみます。


ICT支援の去年の様子


去年は先生も児童もタブレットの使い方が解らない状態からスタートしました。とにかく、タブレットを使うことが中心で、私もタブレットは詳しくなかったものの、できるだけ調べて支援させてもらいました。しかしタブレットの配布から1年以上経ち、去年からタブレットを使っている先生と生徒は、授業で使うのに困らない状態です。

私が支援で回っている自治体が、県内ではめずらしくiPadを使っている影響が大きいかもしれません。iPadはオンスクリーンキーボードでかな入力を選べます。そのためローマ字を知らない1年生でも、慣れれば文字を打って文章を作れます。

今日も2年生の支援を依頼されたのですが、iPadの扱いに慣れたクラスの児童は絵日記程度の文章をあっという間に打ち込んでいました。まあ、ほとんどひらがなだけの文章、という点が2年生らしかったのですが。

ICT支援の今年の状況


という訳で今年は、担任の先生にもよりますが、支援で訪問する学校では、児童が授業で普通にiPadを使っています。昨年度の後半は自宅待機の児童が多かったので、リモート接続の練習にも何度か呼ばれました。今年は、そのような支援も不要です。簡単な内容は、既に経験を積んだ先生が対応できるようになりました。

ということで今年、ICT支援員は何をやればいいのか、が課題です。なにせ去年より少し減ったとはいえ、4校に1人という体制を目指して多めの訪問時間が設定されています。すでに学校によっては使い切れない、という声も出始めました。去年と同じという訳にはいきません。

ICTらしい支援を中心に


という訳で去年よくやったような教室でPadの使い方を指導する支援は、今年は不要だろう、と思ってます。で、先生も児童もiPadを使いこなせるとなると、より高度なクラウドを活用し、タブレットの特徴を活かした利用方法が求められるのでは、と考えています。

たとえば親に紙に記入してもらい、それを先生が回収していたことは、自宅に持ち帰る児童のiPadで回答してもらえればいいのでは。そもそも紙で配布していたものは、児童のiPadで見てもらえればいいのでは、とか。QRコードを配布して親のスマートフォンからクラウド経由で回答してもらう、というものあるだろうし。

ICTのプロが求められるのでは


ICT支援員は、パソコンが使えれば未経験でもOKという採用方針で、私の職場にも何人もの仲間が増えています。若い頃、会社の事務員をやっていた方が、子育てが一段落したので、パソコンが使えるそこそこ単価が高い仕事と聞いて応募したようです。

という訳でそんな方とGoogleのサービスを組み合わせて何ができるか、をICTに詳しい先生と相談している現場にいっしょになることもありますが、何を相談しているのか理解できないそうです。

私は元IT技術者ということで、比較的クラウドサービスに詳しいと思っているのですが、最新のサービスを使いこなしている、という訳ではありません。ですが、今のICT支援員には学校の活動で使えるサービスを探して提案できるプロが求められつつあるのでは、と思います。

そのためパソコンが詳しい程度の方が、いきなりICTを使いこなそうと学んでいる先生の相談を受けるのは、ちょっとかわいそうかな、と感じることもあります。そんな自分も例外ではありません。学校の先生から、突然知らないことを聞かれることは、これまでも何度も経験しています。

日々学べるICT支援員に


という訳で危機感を持ってICT支援に関わっていますが、やはり重要な点は自分の知らないことや新しいことを学べる人材かどうか、ではないでしょうか。自分はもうこんな歳ですが、新しいことを日々学べるようICT支援員になれるよう、いろいろなことに好奇心を持って関わっていきたいな、と思っています。

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