物は捉え方次第
先月自傷行為の代わりとして、自分で伸ばしていた髪を切った。
後ろ髪は近所の散髪屋で直してもらったものの、前髪の一部はひどく短く、ギザギザだった。私も周りも、初めに見た時はびっくりしたし、後悔した。
散髪屋では、切っていなかった残りの長い前髪で流すようにして、短い毛を隠すという提案をされた。
詳しいことはこちらに書いています↓
それから半月以上が経ち、頭のてっぺんが黒くなり髪の色抜けが酷くなってきていたので、美容院へ髪を染めに行った。
近所の散髪屋ではない美容院へ行き、カラーをしてもらうにあたり不安に思っていたことがある。
それは、髪に薬剤を塗るときに「この前髪どうしたんですか?」と100%聞かれるだろうな、ということである。
しかし担当してくださった方は、この短い前髪を見て、
「私はこういう、短い前髪可愛くて好きなんですよねぇ」
「せっかくのショートヘアだし、また前髪も切ってみてはどうですか」
「きっと似合いますよ」
と言ってくれた。私はこれらの言葉がたまらなく嬉しかった。
美容師の方は言いました。結局は物の捉え方次第だよ、と。
あ、前髪を切りすぎた!というとき、みんな落ち込んじゃってそれを隠そうとしたり無かったことにしたりするけれど、あえてそれを活かしてポジティブな方向に持っていく…そんな感じのことも言っていたと思う。
とにかく、自分含め誰も好きだと言ってくれたり褒めたりということをしなかったこの前髪を可愛い、好きだと言ってくれたことがたまらなく嬉しくて。
そして急にこの短い前髪を活かしたアレンジを追加でお願いしたのだが、快く受けてくれた。
このように短い前髪をあえて隠さず、見せるようにしてアシメントリー風に前髪を流すという方法をとってみた。
アレンジが終わり、鏡を見たとき自分が思っていたよりも可愛らしく、カジュアルでいいなと思った。
美容院を出て、せっかくヘアアレンジをしてもらったのでどこかでお茶でもしてから帰ろうと思い近くのカフェに入った。
紅茶を飲みながら美容師の方とお話した内容やシャンプーの心地よさを思い出していた。
そして携帯には、その美容師の方に撮っていただいた写真が開かれていた。
今、美容院であの美容師さんと話していたことを思い出している。
学生時代はこんな友だちがいた、家族って色んな形があるよね大変だね、など割と深い話をした覚えがある。
また、あの美容師さんに髪のことをお願いしたい。今度はもっとたわいもない話がしたい。何より私の悩みをポジティブに変えてくれてありがとうございますとお礼が言いたい。
次はどんな髪色にしよう。
#7 夢羊
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