4年間を振り返って by「を」

はじめまして。MUVCの「を」です。
弊団体が三重大学の公認サークルとなってから約一年、いよいよ卒業式の季節になりました。
MUVC初の卒業生のという立場から、今回はこの場をお借りして4年間の雑感としくじりポイント的なsomethingを(ネットの海に晒せる範囲で)語っていきたいと思います。

※三重大生の方へ:単位や各種学内制度に関する情報は現在のものと異なっている可能性があります。各自で最新の情報を確認していただくようお願いいたします。

1年生(2019年4月~2020年3月)

マスクをつけて人と会う生活が長く続いてきた中ですが、筆者の学年はいわゆるコロナ禍の1年前に入学しました。そのため、最初の1年は(春休みの除いて)コロナの影響はありませんでした。

大学では単に授業に出席するだけでなく試験やレポートで一定の基準を満たすことで「単位」を取る必要があります。
必修科目を落とせば当然来年受け直す(再履修する)必要があり、落単を重ねればそれだけ負担も大きくなります。未回収の単位が多くなると、忙しい就活や卒業研究のシーズンに試験対策が重くなるという事態に繋がりかねません。
単位を取ることが大学生活の全てではありませんが、「どれだけの授業を履修するのか」「卒業までにあとどれくらいの単位が必要か」は常に意識しておくほうが良いです。筆者は4年生に上がったときに指差確認しながら単位を数えました。
また、詳しい説明は省きますが単位数とは別にGPAという成績の尺度があり、一部の奨学金や研究室配属で重要になります。GPAは1年生からの積み重ねで決まるものなので、1年生のうちから高成績を狙うことでGPAを高く維持しやすくなります。

さて、大学生活最初の壁になるのが履修登録とTOEICです。
勝手に時間割が与えられていた高校までとは違い、大学では履修する授業を自分でシステムに入力しなければなりません。この手続きを誤るとせっかく授業を受けても単位がもらえないという事態が起こります。
この履修登録が意外と複雑なので、ガイダンス資料を参考にしながら誤りなく時間割を組む必要があります。
ただし、時間割の自由度は学部や学年によって変わってきます。「大学生になったら自由に時間割を組める!」というイメージでいると少しギャップがあるかもしれません。

また、英語の授業のクラス分けのためにTOEIC IPテストの全員受験があります。TOEICのスコアを元にどの授業を受けるか振り分けられるというシステムですが、筆者の頃はここで600点以上を取ることで英語の授業の一部が免除される特典がありました(同時に英語特別プログラムへの参加権も得られたのですが、参加しなかったので詳細は割愛します)。
筆者は入学前にTOEIC対策をしておくことで600点を超えることができましたが、授業の多い1年前期において空き時間を増やせるのは相当なアドバンテージになると思います。
この辺りの制度は年によって結構変わるので、正確な情報はガイダンスなどを参照してください。

これらの壁を越えるといよいよ授業が始まるわけですが、1年生は英語など教養科目の授業が多く、人によっては自分の時間が取りづらい時期になります。その中でも大事になってくるのが、学科の友人作り、課外活動、運転免許の取得です。

まず学科の友人作りについてですが、これは過酷な4年間の大学生活を乗り切るために重要です。授業を休んだときにノートを見せてもらったり、テスト勉強で協力し合ったり、一緒に受けている授業の愚痴を言い合ったりという場面で、同じ学科の友人がいれば非常に心強いです。同じ学科同士であれば必然的に同じ授業が多くなり、興味のある分野も似やすいので、共通の話題も少なからずできるでしょう。

課外活動には部活、サークル、留学、アルバイトなどいろいろありますが、ここでは部活とサークルについて書きます。
大学生は比較的自由な時間が多いので、部活やサークルで何かに取り組むというのも大学生活を充実させる一つの方法です。先輩との縦のつながりができたり、違う学部・学科の人との関わりが生まれるのも課外活動の強みです。
また、メタ的な話をすると後述する就職活動では「学生時代に打ち込んだこと」「学業以外に取り組んだこと」がしばしば問われます(いわゆる「ガクチカ」)。何かしらの課外活動に取り組むことでこうした話題作りにもつながりやすくなります。ガクチカのために課外活動を頑張るというのは本末転倒ですが……
内容や活動の頻度、かかる費用は団体によって大きく異なるので、自分に合いそうなところを探すのが良いでしょう(公認団体一覧:https://www.mie-u.ac.jp/life/activities/kagai/clubhyou.html)。
余談というか宣伝ですが、筆者はMUVCの他に競技かるたサークルに入っていました。興味のある方はぜひ。

運転免許の取得は必須ではありませんが、
・地域柄、自動車がないと遠出しづらい場面がある
・社会人になってからは時間的に自動車学校に通いづらい
・年齢確認のできる身分証がほしい(三重大学の学生証には生年月日が印字されていないので年齢確認に使えない場合がある)
という理由から大学生のうちに免許を取る人が多いのではないかと思います。
合宿や短期プランを使うことで夏休み・春休みの間に短期間で免許を取ることができますが、費用等の兼ね合いもあるため授業期間に並行して自動車学校に通う場合も出てきます。筆者は6月末から自動車学校に通い始めたのですが、すぐにテスト期間に入ってしまったため、序盤はなかなか教習を進められませんでした。合宿などを利用しない場合は5月など早い時期から通い始めると効率的だと思います。
また、3年生以降は就活や学部によっては実験・実習などで忙しくなるので、免許を取りたい場合は遅くとも2年生までに済ませるのが良いでしょう。

ここで本筋からは少し逸れますが、大学には授業料減免や徴収猶予の制度があります。家計や成績の条件があるため全ての学生が利用できるわけではないのですが、こうした制度を利用することで学業が継続しやすくなるのではないでしょうか(詳しいことは省略するので興味のある人は調べてみてください)。筆者は4年間全額免除を受け続け、無事に卒業することができました。

2年生(2020年4月~2021年3月)

三重大学がコロナ禍の初期にオンライン授業実施を決めたのは記憶に新しいですが、これはちょうど筆者が2年生に上がる頃でした。この頃は旅行だけでなく外出もはばかられる風潮が強かったので、やることと言えば授業か課題かゲームしかなく、筆者の中ではかなりQOLが低い時期だったと思います(ゲームばかりやることを批判しているわけではありませんが)。

逆に通学時間は浮いたので、その時間を使って課題や復習を進めることで単位は死守しました。学科の友人たちがいなければ乗り切れない時期だったと思います。4年間の中で卒業研究を除いて一番きつい時期でした……

そういえばこの頃から筆者はレポート課題をLaTeXで書くようになりました。一度環境構築すればWindowsでも快適に書けるので使ってみてください(唐突な人を選ぶ宣伝)。

後期からは実験で数回対面授業がありましたが、オンライン主流の時期は3年前期まで続きました。

3年生(2021年4月~2022年3月)

というかほぼ就活体験談

授業のことは2年生と概ね変わらないので省略しますが、この時期になると本格的に意識しだす必要があるのが就職活動です(公務員就職・大学院進学についてはここでは触れません)。

さて、三重大学ではインターンシップ(インターン)が卒業要件化されているため(https://www.mie-u.ac.jp/life/career/students/internship.html)、多くの学生はインターンシップに参加することになると思います。学部によっては2年生でインターンの単位を取る場合もあるようですが、筆者は3年生で取りました。
インターンへの参加には選考を通過しなければならないため、希望した全てのインターンに参加できるとは限らないことに気をつける必要があります。そのため、インターン以外の部分で単位数を稼ぎ、余裕を持っておくほうが安全といえます(具体的な卒業要件やインターンの単位の位置づけについては各自で確認してください)。

私見ですが、長期のインターンはできるだけ夏休みに行くほうが良いと思います。後期にも秋冬のインターン自体はあるのですが、実験などの授業と被って参加しづらい可能性があります。また、期間が1日のみのいわゆる1dayインターンは単位認定の対象にならない(これは各自で要確認)のですが、業界・企業研究のためであれば参加する意義はあります。

しくじりポイントとして、筆者の場合は夏に単位取得のためインターンに参加したところまではよかったのですが、そこから後期にはあまり就職活動を進めていませんでした。
3年後期後半~テスト終了以降は一気に選考が始まり、エントリーシート(ES)の提出や適性試験、面接を同時に進めていくことになります。この期間は本当に時間の余裕がないので、これらの対策はなるべく早く進めておくべきでした。
特にESは面接の受け答えの基礎になるもので、なおかつ仕上げるのにある程度の時間と文章力が必要になります。ESで頻出の設問(自己PRや「ガクチカ」、授業やゼミ・研究室で取り組んだ内容、チームで課題に取り組んだ経験etc)については答えを用意しておくべきでしょう。余裕があれば400文字版、200文字版などのパターンを用意できると強いです。

三重大のキャリアセンターではカウンセリングが無料で受けられる(要予約)ので、ESについての相談・添削を依頼したいときや面接対策がしたいときにはぜひ利用しましょう。
特に「自己PRやガクチカに書くことが思いつかない!」といった場合はカウンセリングを受けるなり誰かに相談するなりして早急に解決しましょう。

ここからは余談ですが……
・ESはネット上で提出する場合が多いので、テキストエディタにメモ・下書きしながら作るのがオススメです(文字数のカウントができるソフトを使うのが吉)。ただし、ESを郵送で提出するケースも中にはあります。当然ながら郵送の場合は配達に数日かかりますが、慌てていると投函~到着までのタイムラグを忘れがちなので気をつけましょう。特にESを手書きする場合、やり直しにかかる工数にも注意が必要です(この場合でもPCで下書きしておく手法は有効ですが)。
・面接はオンライン/対面の2種類がありますが、正直緊張度はあまり変わりませんでした。むしろオンラインは待機状態→入室&面接開始のタイミングが自分で選べない場合が多いので、人によってはオンラインのほうが緊張するかもしれません。

就活周りの話題についてはやや古い情報もある上に筆者一人の偏った経験に基づいています。そのため、なるべく卒業年や志望業界の近い先輩の話を参考にしてみるのが良いのではないかと思います。

4年生(2022年4月~)

工学部では4年生になると研究室配属が行われ、各研究室で卒業研究を進めることになります。研究テーマが興味に合っているかはもちろんのこと、教員との相性も考慮して選ぶほうがよいのではないかと思います。
具体的な配属時期や方法は学部・学科ごとに変わると思いますが、GPAが高いほど選択肢が広がりやすくなります。どれだけのGPAがあれば希望の研究室に入れるかは希望の偏り方と成績分布によるので一概には言えませんが……

この時期に忘れてはいけないのは、卒業要件の再確認です。単位数を数え間違えていて卒業できないということのないよう、学修要項と成績表を照らし合わせておくとよいでしょう。

MUVCが発足したのもちょうどこの頃でした。筆者はこの時点ですでに最高学年でしたが、MUVCの皆さんにはとても温かく迎え入れてもらえました。

また、卒業研究が忙しい時期は学部によると思いますが、4年生の夏休みは学生生活最後の長期休みになります(卒業研究が3月頭まで続いたのと、新生活の準備があるので春休みはフルに使えませんでした)。この長期間の休みを大事に使ってください。

4年生秋には対面形式での大学祭が3年ぶりに開催され、筆者も参加しました。久々の大学祭でしたが、貴重な思い出になったと思います。ここで、筆者が大学祭の感想をnoteにまとめようとし(て時間とモチベがなくなり結局まとまらなかっ)た怪文書の一部分を供養しておきます。

大学の最寄り駅から数駅離れると、県庁所在地の中心部を去った電車は闇の中を走るようになる。改めて最後のメインイベントが終わってしまったことを認識し、思わず涙が零れそうになった。同時に、この儚い感情をnoteに綴って残しておこうという思いが芽生えた。
これから先、あのパーカーやTシャツを着る機会はそう多くはない。だが、それらを見るたびにこの2日間のことを思い出せるのだろうと、この時ふと思った。

ちなみに筆者はこのnoteの原稿を卒業式前日(2023/03/23)に大慌てで仕上げています。このnoteを皆さんが読むとき、筆者は既に三重大学にいないでしょう。

おわりに

これから大学生になる方へ。
「大学は人生の夏休み」という言葉がありますが、大学生活は楽なことばかりではありません(楽でないことの例:試験、レポート、実験・実習、進学や就職に向けた活動etc)。
しかし、2学期制の場合、年間休日に換算すれば200日程度の余暇があります。もちろん、勉強やアルバイトなどに充てる時間も必要なため、この200日分全てを自由に使うことはできません。
それでも、高校時代や社会人と比べれば自由な時間はとても多いと思います。これからの4年間を充実したものにしていってください。

最後になりますが、MUVCの創設者であるHirokiさん、並びにMUVCメンバーの皆さん、今まで本当にありがとうございました。

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