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育休中に読んだ本紹介していく

子供が産まれ、24時間365日待機、はちゃめちゃな生活リズムになって気づいたことがある。
俺、朝型すぎて逆に夜型だわ。
自分が朝型人間なのはなんとなく知っていたが、授乳で深夜に起きるようになって気づいた。自分の集中できるピークの時間帯が午前3時〜午前5時だったのだ。願わくばこの時間帯に打ち合わせとか入れたいが時差がある国の人としか仕事ができないので本を読むことにした。
前置きが長くなったけどこの期間に読んだお仕事や趣味の本の中でも面白かったものを紹介する。

お仕事編

仕事に役立つかなーと思って読んだ本たち。自ずとEC関係が多くなった。

データ・ドリブン・マーケティング 最低限知っておくべき15の指標

マーケティングの施策を回していくにあたって、ただ行うのではなくどのような指標を押さえておくことで後々有益なデータとして活用できるようになるのか説明している。手元に置いて辞書的に活用するのがいい本。

重要なマーケティング指標として
・非財務系指標(ブランド認知率、解約率etc.)
・財務系指標(利益、内部収益率etc.)
・顧客(LTV)
・web上の指標(広告の単価、CV率etc.)

上記の4つの視点から切り込んでいる。普段なんとなく意識していた指標だが、それぞれがどういう目的で意識しないといけないのかがまとまっており、かつ実際の事例もふんだんに盛り込まれていた良書。

amazonの絶対思考

Amazonで10年勤めた人がAmazonの強みや会社文化について紹介する本。
ディレクター、リーダーシップチームメンバーを勤めたつよつよのひと。今はオイシックスのCOOしてるらしい。

EC界の王者Amazonが、いかにカスタマーセントリック(顧客中心主義)を大事にし、そのための施策をおこなっているかがわかる。
例えば、Amazonでは「品揃え」「利便性」「価格」をファンダメンタルとして重要指標としている。
「品揃え」では「地球上で最大の品揃えを目指す」と謳うように、重要商品の仕入れからロングテール商品など幅広い商品を直販でも取り扱っている。

「利便性」では当日お急ぎ便などの配達速度向上、シングルディティールページという一商品に対し一つの製品情報ページを用意することで、検索の利便性をあげている。

また「価格」に関しては、同じ商品に対して、最安値の商品を提示する。商品をクロールして送料込みの最安値の値を出して、直販でその商品を取り扱っている場合最安値に直すロジックを組んでいる。

顧客のためにどこまでもラディカルな施策を行う様子が参考になるし、読んでて憧れるものがあった。

アリババ 中国eコマース覇者の世界戦略

アリババがマンションの一室でワイワイやってたベンチャー時代からいかにして中国eコマースの覇者になったかを元副社長が語る内容。ドキュメンタリー「様子江のワニ」の元ネタだったかな?

中国の電子取引のポテンシャルすごい。悪貨は良貨を駆逐するというが、贋金が出回る中国では現金よりも電子取引の方が重宝されるらしい。中国は文明が一足飛びに進歩する。
あとアリババ vs ebayの話が面白かった。eBayがアメリカと同様のeコマースプラットフォームを中国で作ったのに対し、アリババが値切るためのチャット機能をつけたり数年間無料で提供したりと中国の商習慣に合わせたビジネスモデルの作りにしたことでユーザー獲得につなげたというのが興味深い。無料はビジネスモデルになりうるという学びがあった。

それちょっと、数字で説明してくれる?と言われて困らない できる人のデータ・統計術

データをまとめるって実は意外と大変。毎月のユーザー数や売り上げなどを並べただけで満足してしまいがちだが、そもそもの課題や目的を数字に落とし込んでからデータに当たるべし、という点で学びがあった。
まずは全体像を把握し、その上でさまざまな切り口から比較を行って課題ポイントを絞り込むこと。そして課題の要因を考える前に仮説を立てることが重要であるなど、これまでなんとなく数字を見ていたけど攻めのデータ活用をしたい、という人向けの入門書。平均で数字を見がちだけど、データのばらつきを考える標準偏差も大事だよね。

趣味編

なんだかんだ時間がなくて読みたくても読めていなかった本たち。わりかし全部サクッと読めるのでおすすめ。

自殺会議

出版社と仕事してる時に担当編集さんと喋ってからずっと気になっていた本。
母親が不倫相手とダイナマイトで自殺したという壮絶な過去を持つ末井さんという編集者が、家族が自殺した人、自殺未遂した人、自殺の少ない地域を研究する人と対談して自殺とは何かについて話した本。

とにかく自殺に関わるさまざまな人が出てきて、それぞれの人生観(自殺観)を持っているのが印象的だった。
個人的には松本ハウスさんの統合失調症を抱えながらも舞台に立つ話だったり、筋ジストロフィーを抱えながらも日に日に生きる希望が湧き出てくるという岩崎航さんの話がグッとくるものがあった。

脳には妙なクセがある

脳科学者の池谷さんの本。ゴリゴリの一元論者の意見おもしれー。
実は人間には自由意志はなくて、脳が反射で決定していることに対して、「私の決めたこと」と認識しているに過ぎないという実験結果が興味深かった。
自分のことは自分でも知り得ないのであるから、意志なんてものは考えずにストイックに脳の反射をより良くすることに専念するのが良いと言う発想は共感を覚えた。

自分も初めてレクサプロを飲んだ時、ぼんやりと感じていた「死にたい」という気持ちが「あっ今すぐ死ななきゃ!」という強烈な希死念慮に変わった時(レクサプロには希死念慮が生じる副作用が出る場合がある)、こんなに簡単に薬ひとつで息の根ピタゴラスイッチが入ってしまうことに大変驚きを感じた。
その経験は「人間にあるのは心じゃなくて脳なんだ。化学物質なんだ。フヒヒ〜」という思いを強くした。
また投薬時、脳が頭の上からはみ出て上にある感じ、脳みそが頭上で自分自身を見ている感じがしたけど、この本を読んで脳の角回と言う部位が刺激されていたんじゃないかと今になって思った。(幽体離脱を体験する人は脳の角回という部位が活性化するらしい)

スパルタ婚活塾

いやほんとに面白い。めっちゃ質のいいテキストサイトみたいなもんだから結婚に1mmも興味なくても読んだほうがいい。
「彼を知り己を知れば百戦殆からず」というが、結婚に向けて自分がどう振る舞えばいいのか、また男性が何を考えているのかが独断と偏見で語られている。
特に飲み会の席で男性にさりげなくボディタッチせよ、というよく聞く指南(?)についても、「焼き鳥の串をナイフに見立てて相手の男の手のひらを机に押さえつけ、指の間をガシガシ刺していく米国傭兵風のボディタッチで男心を揺さぶろう!」だの「相手がラコステのシャツを着ていたらワニに餌をやるという名目で野菜スティックを突き刺そう」だのどこで使うんだ?というテクニックが満載だった。一方で、男心について解説した章では、夫に読ませたところ苦虫を噛み潰したような顔で「あながち間違いでもない」というからまあ、あながち間違いではないのだろう。
男に好かれるというか人に好かれるためのテクニックでもあるので、でとりあえず読んでみたらいいよ。

終わりに

本は面白い。当たり前すぎる感想かもしれないが、そういう言葉しか見つからないくらいに本は面白い。皆さんも面白い本があったらぜひ教えてください。自分はこんな感じでnotionに読んだ本をまとめてるんですが、こういうの共有しあっても楽しいかもですね。



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