集中力1

集中力のある人は短時間の集中を繰り返している


そもそも人間の脳は集中を維持させないようにできています。

私たちの脳には現代でも、多くのはるか昔の昨日の名残が残っています。

集中力を維持させない機能も、狩猟時代などでは、何かひとつのことに集中してしまうと他への意識が薄れてしまい襲われてしまう危険があるため、集中力を維持させないという機能は生き延びるためには合理的な機能でした。

そのためどんなに集中力がある人でも長時間常に集中することには限界があります。最近の研究ではどんなに鍛えられた人でも集中力の維持は最大でも120分が限界だといわれています。ずっと集中力が落ちないように見える人でも常に集中しているわけではなく、実は短時間の集中を何度も繰り返しているのです。




短時間の集中を繰り返す


短時間の集中を繰り返すということの効用とやり方について、見ていきましょう。

僕もこの短時間の集中を繰り返すということを「今」この記事を書いている最中もやっています。

なにか作業に入るときはタイマーでだいたい30分ないし45分にセットし、タイマーがなったら作業が中途半端な状態でも一時中断し、5分の休憩を挟み、またタイマーをセットして再開するというようにして、noteの記事も書いています。


これをやることによるメリットはいくつかありますが、キモは「中途半端でも一時中断する」ことです。

途中で中断することによって、5分の休憩を挟んでも、モチベーションが維持されやすくなります。

休憩を挟んでも、作業を再開するときは中途半端な状態なので、すんなり作業を進めることができて集中状態に入りやすくなります。

目一杯集中して作業を終わらせてから、休憩に入ると、ついダラダラしてしまったり、次の作業に取り組むモチベーションが上がらなかったりで、無駄な時間が増えてしまいます。

新しい作業に取り組む時に、「よし!やろう!」という決断もウィルパワーを消費してしまいます。

ちなみに、ひとつの作業を終わらせて達成感を得ると、ついダラダラしてしまうのは、これだけ頑張ったからご褒美というかダラダラしてもいいだろう。という心理状態に陥ってしまいます。このような状態を「セルフハンディキャップ」ともいいます。


また、中断して休憩に入ることによって、休憩中は作業のことを意識していなくても、無意識のうちに脳は今まで取り組んでいた作業のことを考えてくれています。そのため再開した時にモチベーションを維持されたままの状態で、さらに新鮮なアイデアが浮かびやすくなったりもします。



他のメリットとしては、行動についてのnoteでも触れたことがありますが、「締切効果」を活かすことができる点にあります。

あらかじめ時間を決めているので、ダラダラと作業をすることがなくなります。締切を設けることによって集中力を高めるノルアドレナリンが分泌され、生産性が高まります。所謂、最終日にとんでもない集中力で宿題を終わらせてしまう「夏休みの宿題現象」です。


「仕事は、完了するために割り当てられた時間に応じて複雑なものへと膨れ上がっていく」という「パーキンソンの法則」というものがあります。

つまり、時間があればあるほど、あれもこれもできると考えてしまい、使える時間の目一杯まで仕事を引き伸ばしてしまうということです。

時間がたくさんあるときに限って、後から振り返ってみると時間の割に生産性が低い。という経験があるのではないでしょうか?

そのため仕事は、締切を設けて、時間を区切ることで高い生産性と集中力で取り組むことができます。



また、締切や時間を設定することによって、様々な制限がかかることになります。この制限があることによってその時間内にできることは限られ、結果的に無駄な作業や意思決定が減り、集中力も高まり生産性も高まります。

自由な環境よりも制限がある環境の方が集中力は高まるのです。

そのように仕事を進めることができれな、時間を圧縮することができます。

圧縮された分の時間を他の仕事や好きなことに使うことができます。仕事を圧縮できるということは、一日の時間が多くなるともいえます。




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