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たった7文字に大苦戦した最初のレタリング・チャレンジ

私がハンドレタリング を始めたきっかけは、チョークアートと呼ばれる看板アートです。看板だから、商品の絵をアイキャッチにして、文字が情報として添えられるんですね。一般的なスタイルでは、絵も文字もカラフルでポップな仕上がりになるものが多いです。

その教室で、字がきれいに描けてるって、先生に褒められたんです。
絵に関しては、特段下手でもなく、突出して上手くもなく、特に個性もないっていう立ち位置だったので、やっと自分のがんばりどころを見つけたような気分で、とてもうれしかった。
「ヨシヨシ。ならば字だけは誰よりもかっこよく、キレイに描いてやろうじゃないか。」と意気込んだものです。

当時、教室で推奨された書体は、基本的なセリフ体で、見本のフォントはGeorgiaで文字打ちしたものを出力して、見ながらキッチリ模写していました。
しかし、ティーチャーコースの卒業課題で、ワインリストのメニューボードを描く段になって、流石と言われるような、おぉっ!と目をひくような字を、作品のアピールポイントにしたくなったんですね。

仮にもグラフィックデザインを生業にしているわけだし、文字の変形ぐらい、簡単にできるだろう、と……。

目の前にベースとなるフォントを置き、さて…と思ったものの、全然描けない。頭の中に、ぼんやりとイメージはあるんだけど、手先から出てこない。

私の手を止めたものが何なのか、それが今はよくわかるんだけど、その時はもうキツネに包まれたように、情けないぐらい身動き取れなかったんです。

 Wine List ーたった7つだけの文字に、かなり時間をかけ、しかもヒイコラ言いながら頑張ったんだけど、出来たものの良し悪しが、全然わからない。

(しかも今見たら、がっつり間違ってるし(~_~;)!)

あぁ、自分の思うような字を、描けるできるようになりたい。
どこで学べるのか、何を勉強すればいいのか、そもそも文字の勉強とはなんなのか??

これが私の「文字デザインの学習」のスタートでした。そして、これまた思いも寄らなかった、長〜〜い迷走の日々の始まりでもありました。
あぁ、たかが文字、されど文字。

未だ続くこの迷走を、少しずつこの場をお借りして、整理していけたら、そして同じように迷っている人の、お役に立てばいいなと思っています。


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