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騒音バイクマン(ブリブリライダー)という生き物

バイクや改造車はうるさい。
街中を「ブリブリブリ」と、汚物をまき散らすような、キモイ騒音を響かせて走る。
(ちなみに、ブリブリライダーは、この排泄音を「いい音~」と言っている)

そんなにいい音なら、録音して、普段からイヤホンで聞き続ければいいが、全くその様子はない。
つまり、自分が選んだ限定された状況下では「いい音」になり、それ以外の状況では「不快な音」になるわけだ。

ブリブリライダーが街中を走りながら排泄音を楽しんでいる一方で、
街中の住民たちは、キモイ排泄音によって、重要な会議を邪魔され、受験勉強を邪魔され、親しい人との会話を邪魔され、貴重な趣味の時間を邪魔され、限られた睡眠を邪魔され、とてつもない迷惑をかけられている。

日々、数えきれないほど多くの人に、数えきれないほどの迷惑をかけ続けているブリブリライダーという「生き物」にたずねたことがある。
(会話は標準語に変換している)

私「すごくうるさいけど、人に迷惑かけてる自覚ある?」
ブ「いい音だろ~」
私「いや、普通に迷惑。うるさい」
ブ「気にしすぎだろ~。乗ったらめっちゃ楽しいぞ」

衝撃を受けた。
せいぜい、「楽しい」60%で「申し訳ない」40%かと思いきや、「楽しい」100%なのだ。
ブリブリライダーの世界では、自分の気持ちよさが存在するだけ。
他人に迷惑をかけているという「事実そのもの」が存在しないのだ。

私「寝ているとき、他人のバイクの音で起こされたらどう思う」
ブ「それはムカつくな」
私「じゃあ、自分のバイク音が他人の迷惑になると思わない?」
ブ「細かいこと気にしすぎ。いちいちそんなこと気にしてたら、バイクに乗るのが楽しくないだろ。俺は楽しみたいんだよ」

再び衝撃を受けた。
社会では、自分がされて嫌なことは、他人にしないように気をつけるのが当たり前だと思っていた。
しかしブリブリライダーの世界では、自分の気持ちよさが存在するだけ。
他人に迷惑をかけているという「事実そのもの」が存在しないのだ。

だから、全く話し合いにならない。
どんなに迷惑だと伝えても、「俺は楽しいから」に吸収される。
「馬の耳に念仏」の現代版は、「ブリブリライダーに騒音の苦情」でいいだろう。

ブリブリライダーに、他人への迷惑の申し訳なさを「実感」させるということは、幽霊・レプティリアン・地球平面説などを信じていない人に、それを本気で信じさせるのと同じくらい難しい(無理)。

では、どうするか。
ブリブリライダーを大人しくさせたい場合は、記録をとり、様々な公的機関を活用したらいい。
明確な証拠があれば、何らかの対処をしてもらえる可能性が高い。

どんどん声を上げること。
何もしなければ、何も変わらない。
甘やかしても、つけあがるだけ。

一方的に我慢してやる必要はない。
こちらは、もう十分苦しんだのだから。
徹底的に思い知らせてやろう。


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