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26.思いつきで北海道旅行②

記憶が曖昧なのでルート通りではありませんのでご了承ください…それで続きを躊躇してましたが、思い出した順番に綴ります。

父のワゴン車で仙台に行き、カーフェリー『だいせつ』で1泊して北海道の苫小牧へ着いた。
そこから支笏湖温泉へ。
インターネットなどない時代だから、母が知人から借りた本に出ていた丸駒温泉のホテルを慌てて予約していたらしい。
テレビで観る北海道の欠片と、1冊のガイドブックを片手に旅が始まった。

なんとか辿り着けた支笏湖は、たまに連れて行ってもらう赤城山の大沼よりずっと大きかった。

ホテルは大きくて、赤ん坊の頃から祖父母の家に泊まり慣れていた私は祖父母の部屋だったので、家族の部屋が少し離れていたので、弟2人とずっとあちこち探検していた。
中居さんを見つけては「隠れろ!」なんて言いながらうろうろしていた。

夕飯もとても量が多くて、みんなで「お腹いっぱい!ごちそうさま」で部屋に戻ろうかという時に、山のような蟹が出てきて、びっくりしたのだけは覚えている。

翌朝、祖母にくっついて一緒に朝風呂に入ったら出た後、急に気持ち悪くなった。
病気らしい病気をしたことない健康だけが取り柄の私は、その気持ち悪さが初めての体験だった。
このまま死んじゃうのかな…とよろよろしながら部屋に戻った。
前の日は弟たちと楽しく探検していた長い廊下や階段がうらめしかった。
マイペースな祖母も、さすがにフラフラしている孫娘の異変に気付いて両親を呼んでくれた。
駆けつけて私を見た2人はすぐ何事か察してくれた。

「貧血だ」

そう言って、顔面蒼白だったらしき私の足を高くして寝かせてくれた。
しばらく寝ていると元に戻ったので、死ななくて良かったと心底安心した。

初めての北海道旅行で、初めて温泉の朝風呂に入り、初めて貧血になった【初めて3連発】だった。

大人になってからも、やはり温泉朝風呂に入って、貧血で倒れたことがあったので、私は朝風呂温泉とは相性が悪いらしい。

そして、弟たちとの忍者ごっこ遊びは、この北海道旅行の間中あちこちで続いた。

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