着物は伝統衣装?

きものは伝統衣装・・そんなふうに言われます。
江戸時代・明治・大正と着物を着る方が殆ど・・または多かった時代、
その頃の人たちは「伝統衣装だから・・」と言って、
着物を着ていたでしょうか?
必然・・大正時代は洋服の文化も定着し、着物を選んで着ていたと思いますが、多分そんな気持ちはなかったと思います。
「装うものとして・・」楽しんでいたのではないでしょうか?

着物のあり様もずいぶん変わって来ています。
今までも進化してきたように、これからも「着物」は進化(変化)していくと思います。私が好むと好まざるとにかかわらず・・。
これは必然で、着物や帯を「織る」「染める」技術も変化してきました。
多くの技術が失われ、それと共にまた新しい技術も生まれてきています。
自分にとって何が大切か、何が残って欲しいのか?
それを考え、選んで装う・・。それで他の方にも興味を持って頂けて、
手に取ってもらう。そんな循環ができたら嬉しいと思っています。

それは着物に限らず、全てのものに言えることです。
古くは奈良、平安、鎌倉・・素晴らしい技術がありました。
皆さんもご存知、正倉院の御物は奈良時代、船で渡ってきた舶来品や日本で製作された美術工芸の品々です。「日本の宝」
今ではもう作ることができないものもたくさんあるそうです。
どのようにして製作されたかもわからないものもあるとか・・。
今の日本はいろんな分野で最先端の技術を持っていると思いませんか?
なのにわからないことがあるの?と・・。
素晴らしく高い技術があったのですね。時代に必要とされなくなるとその技術は無くなります。
着物の世界でもその危機にあるものがたくさんあります。問屋さんにいくと、「これはもうできなくなります。」「できなくなりました・・」という話が多いです。どうしたらいいのでしょう?
悲しんでばかりいるわけには行きません。自分が大切、残って欲しいと思うものを購入したり、身に付けたり、できることをするしかありません。
周りに人に知ってもらう、興味を持ってもらう・・。
とても大切なことだと思います。着物でお出かけしましょうね。
きもののお話し致しましょう。装うことを楽しみながら。

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