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君は夢の「SAGAアリーナ」を知っているか?


突然だが、佐賀県民の私は「SAGAアリーナ」が大好きだ。

大大大大大好きだ。

もし「実の母親」と「SAGAアリーナ」が同時に崖から落ちそうになっていたら、私は間違いなくSAGAアリーナを助けるだろう。

それぐらいSAGAアリーナが好きだ。

…思えば、コレが出来るまで長かった。

血で血を洗うに等しい、過酷を極める戦いだった。

計画段階から、ありとあらゆる方面の偉い方々に

「佐賀にしてはキャパシティーが大きすぎる。こんな建物が本当に必要なのか?負の遺産になる事は目に見えている」

※【訳】※
「佐賀県民ごときが、身の程をわきまえろや(笑)。夢を見るなとは言わねぇけど、ちゃんと布団の中だけでな(笑)。イモでもやるから、もうそれ食って大人しくしてろ(笑)」

と逆風からのスタートだった事は、言うまでもあるまい。

そして実は何を隠そう、かくいう私も、反対とは言わないまでも疑問的なスタンスであった事は間違いない。

・・・いや、私だけでは無い。

この計画が立ち上がった段階から、諸手を挙げて賛成していた人間の方が少数派だった事は揺るぎない事実なのだ。

賛否両論・・・。

主に、否。

絵にかいたモチにすらなっていない・・・。

それがSAGAアリーナという建物に対する意見だった。

何を隠そう・・・いや、周知の事実であるだろうが、佐賀県は超が付くほどの田舎町。

県の魅力度ランキングで最下位に輝いた事だってある。

(まぁ、これは集計方法に疑問が残るという事らしいが・・・。)

どっち道の超田舎。

事実、佐賀県民が休日に友人と集まって遊ぶと言っても、やる事と言ったらメンコかベーゴマの二択である。

町で誰かが噂の「テレビ」を買ったと聞けば、皆で大挙して押し寄せ、プロレス観戦に熱狂する週末・・・。

そんな・・・そんな田舎町に・・・。

2023年5月6日。

SAGAアリーナは現れた。

同じく佐賀県民の友人は、それが出来た当初こう言っていた。

「SAGAアリーナ?アリーナって、音楽の人が『アリーナ~~~~~ッ!!』って言ってる、あのアリーナ・・・・・・? 意味分かんないんだけど・・・それって、佐賀に有名人が来るって事・・・?」

・・・・・・そう。

佐賀県に有名人は3~5年に一人しか来ないのだ。

「アリーナ」と名乗るからには、そんな有名人がコンスタンスにやってくるとでも言うのか・・・?

よくライブをやる際に、大都市と言ってもいい広島県が選ばれない「広島飛ばし」という現象が話題に上る事があるが、佐賀はそもそも見向きもされない為、飛ばされた事すらありはしなかった

そんな・・・そんな佐賀県に「SAGAアリーナ」は出来た。

完成したSAGAアリーナを初めて外から見た時、私は本当に度肝を抜かれた。

30年間生きてきた人生で「これが度肝を抜かれるという事なのか」と心の底から実感したぐらい、本当に度肝を抜かれた。

広辞苑で「度肝を抜かれる」という言葉を引いた時、例文で「SAGAアリーナを見て、度肝を抜かれる」と掲載されても良いんじゃないかと思うほど、それぐらい度肝を抜かれた。

そして中に入ってみて、また度肝を抜かれた。

それは筆舌に尽くしがたい程の衝撃であった。

「ふ、ふ、ふ・・・・・・!!ふわぁ~~~~~~~っ!!なんやコレぇ~~~っ!!」


先日、高校総体ボクシングを見学した時の一枚。画角に収まり切れない程の施設である。

私はグルメ漫画に出てくる審査員並みに驚嘆した。

何という大きさ。何という凛々しさ。何という荘厳さ。

どこまでも大らかな母の様な・・・どこまでも厳格な父の様な・・・。

その姿は・・・・・・威風堂々そのものであった。

私の心臓は一瞬で早鐘に変貌し、両足は生まれたての小鹿の様にガクガクと震え、歯ぐきからは謎の出血が見られた。

ちなみに、その時同行していた友人も

「東京に異世界転生したのではないかと思った程の衝撃」

だったそうだ。

・・・無理も無い。

佐賀県を常識的な進化の過程で考えた時、

「田んぼ」→「メンコ」→「ベーゴマ」→「テレビ」

と来れば、次は「カラーテレビ」か「ファミコン」辺りがいい所だったはずだ。

それが順当な進化の過程を飛び越えて、いきなり「iphone16 pro MAX」がやって来たのだ。

これでひっくり返らない佐賀県民は居ないだろう。

そして、SAGAアリーナのこけら落とし皮切りに、これまでの佐賀県では考えられないような興行が次々と打たれるようになって行った。

「B'z」「NiziU」「松任谷由実」と言った、東京でも第一線級で活躍されている超大物歌手の単独コンサートは勿論、フィギュアスケートや総合格闘技の大会まで開催されるようになった。

そういった興業の告知を目にするたびに、私の心の中では

「・・・場所、本当に佐賀県で合ってる?」

が止まらなくなっていく。

過去好きだった異性の「好き」より止まらなくなっていくのだから、困ったものだ。

・・・もう開設から1年以上が過ぎたというのに、SAGAアリーナに対する感想が、開設された当初から全く変わっていないので私自身驚いている。

そして、何より今日まで思っている事は「現実味が無い」である。

SAGAアリーナとはつまり、これまでの佐賀県に存在していた「力学」を一気に根底からひっくり返す、自然界にいきなり人類が登場したようないわばゲームチェンジャー的なアレなのだ。

そして最初の逆風もどこへやら、施設の予約は一年以上先まで埋まっているらしく、関係者さんは嬉しい悲鳴を上げておられるとの事だ。

最後ちょっと駆け足になってしまったが、これからの人生も、SAGAアリーナを追いかけて行きたい所存である。

時間が取れたら、またSAGAアリーナへの愛を書き連ねることが出来ればと思う。

なお、noteに初投稿という事で、コレを読まれた方の感想なんかを聞かせて頂けたらとっても嬉しいなぁ~~・・・なのである(ゴネ手)。

よろしくお願いしまーす!('◇')ゞ(土下座)

おわり



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