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経営者なら銀行を使い倒して会社を強くすべし!

「ちょっとした用事で銀行に行ったら、担当の銀行員から『○○社長!今度、□□□というファンドが新しく出ました。パフォーマンスも良いようですので、是非ご検討ください。』と投資商品をすすめられました。

担当者と顔を合わせるたびに、何かしらのセールスを受けているので、髙窪先生がおっしゃっている【銀行と恋愛関係になる】など程遠い状況なのですが・・・どうしたらいいのかわかりません。何かアドバイスをいただけませんでしょうか?」──とあるサービス業を経営されている者の方からのご相談です。

私が元銀行員なので、こういうご相談は多くいただきます。

行かなければならない用事があるので、銀行に行って用事だけを済ませたかったのに、何かとセールスされてしまう。変に断って融資などに影響がでたら困るので、いつも曖昧な返事しかしていない・・・

「銀行員のセールスには全く応じる必要はありません!逆に、銀行を使い倒してあなたの会社を強くしてください。」とアドバイスさせていただきました。

<銀行員のセールスについて>

超低金利のため貸出では儲からないので、どの銀行も非金利収益となる投資商品・デリバティブズ商品、関連会社の紹介などなど、ありとあらゆる商品のセールスに走り回っています。

そして、これらの商品を経営者であるあなたが購入しなかったからといって、何か不利益になるかというと、そのようなことは全くありません。

例えば、何らかしらの商品をセールスされた際に、商品パンフレットの但し書きを確認してください。「今回ご提案する商品を購入するか否かで、融資などの銀行取引にはなんら影響はございません。」というような記載が必ずあるはずです。また、「銀行協会や公正取引委員会などの相談窓口」の記載もあり、「何かあれば、窓口までご相談ください。」となっているはずです。

この経営者の方が懸念されているようは「変に断って融資などに影響がでたら困る」状況にはならないと銀行自身が表明しているのです。

ご参考までに、全国銀行協会が令和2年3月に「銀行の公正取引に関する手引」として、独占禁止法について説明した資料を添付します。https://www.zenginkyo.or.jp/fileadmin/res/abstract/efforts/contribution/compliance/tebiki_1.pdf

<以下P.8より抜粋>
なお、平成18年4月施行の銀行法の一部改正により、顧客に対し、虚偽のことを告げる行為、不確実な事項について断定的判断を提供し、または確実であると誤認させるおそれのあることを告げる行為、銀行または銀行と密接な関係を有する者の営む業務に係る取引を行うことを条件として、信用を供与し、または信用の供与を約する行為のほか、顧客の保護に欠けるおそれがある行為として、銀行としての取引上の優越的地位を不当に利用して、取引の条件または実施について不利益を与える行為などが、禁止行為として定められた(銀行法第13条の3、銀行法施行規則第14条の11の3)。
例えば、優越的地位を不当に利用して他の取引を行うことを条件として信用を供与した場合には、独占禁止法違反だけでなく、銀行法違反にも問われる可能性が大きいことに留意する必要がある。
〜 以上、抜粋 〜

以前から申し上げていますが、「銀行は減点主義」です。

少ない人員で非金利収益を稼ぐために走り回っていますが、強くセールスし過ぎて「銀行協会や公正取引委員会などの相談窓口」に相談されたら、法令違反疑義ありということで銀行担当者だけでなく銀行の経営陣まで「×印」がつくことになります。

なので、あまりにしつこくセールスしてくる場合には、「この商品はいらないけど、契約は強制ではないよね。これ以上セールスするならば、相談窓口に相談するよ。」と言えば終わります。

<銀行を使い倒すことについて>

次に、「銀行を使い倒してあなたの会社を強くする」についてご説明します。

当たり前ですが、あなたが経営する会社と銀行の立ち位置は同じです。銀行からセールスされるのと同等またはそれ以上に銀行を活用しても全く問題はありません。

セールスされたら、ドラマではありませんが「やられたらやり返す、倍返しだ!」で銀行を活用しましょう(笑)

あなたが経営者として、会社を強くするために銀行の情報やノウハウ・関連会社などをどんどん使い倒してください。

銀行には、ありとあらゆる金融に関する情報やノウハウが集積されていますし、銀行業としての対応を超えるものについては、関連会社で対応する準備が整っています。

現在取引のある銀行のホームページで、「法人のお客様」というページがあると思いますので、ご自身でご確認ください。

<ご参考 メガバンク 法人のお客様のホームページリンク>

三菱UFJ
https://www.bk.mufg.jp/houjin/index.html?link_id=p_top_navi_houjin
ITを活用した業務効率化、資金調達、国際業務・外為取引、事業戦略・経営相談、中小企業のお客さま向けサービスのご案内、福利厚生

SMBC
https://www.smbc.co.jp/hojin/
資金の調達・運用、振込・入金確認の効率化、電子記録債権・手形関連サービス、外国業務、法人その他のサービス(株式上場、M&A、事業承継、ほか)

みずほ
https://www.mizuhobank.co.jp/corporate/index.html
資金調達に関する支援、決済サービス、経営・事業支援、国際業務、外国為替取引、法人のお客様向け資産運用、金融経済インサイト

このように、各銀行により項目は若干異なりますが、経営者を悩ませる資金調達、事業戦略・経営相談、株式上場、M&A、事業承継などについては、どの銀行も対応可能です。

経営者は会社のトップに君臨する最高経営責任者ですので、孤独かつ辛いことが多くて当たり前です。その負担を少しでも軽くするために、銀行を使い倒すことをオススメします。びっくりするほどの成功を収めることも可能となりますし、経営者の醍醐味を味わいつくすことができるようになるのです。

<経営者としてやるべきこと>

例えば、事業戦略・経営相談でいえば、経営戦略の策定などが挙げられます。
これまで様々な経営者の方と関わってきましたが、絶対つぶれない強い会社をつくりあげた経営者の方々に共通しているのは、「ミッション」「ビジョン」「バリュー」により、目標や行動指針を明確にするとともに従業員の方々と共有されています。

「ミッション」:企業が果たすべき使命
「ビジョン」:企業の将来の展望・ゴール
「バリュー」:企業や組織で共有すべき価値観や方針

目標や行動指針を明確にすることで、どのように行動するべきかの判断軸を示すことになり、従業員が各自で判断・行動することができるようになります。これにより、会社全体が組織として対応する下地をつくることができるようになるので、あなたが経営者としてマネジメントしやすい環境をつくり出すことが可能になるのです。

コロナ禍のように極めて困難な状況下において、その困難を楽しみ、乗り越えた先のことをワクワクして挑戦することこそ、経営者の真の醍醐味なのです。厳しい状況下で難しいと思いがちなことを、マネジメントしやすい環境を整えることで、いかにして全従業員を巻き込むことができるかどうかがポイントなのです

理屈では分かっても、実際に「ミッション」「ビジョン」「バリュー」を策定するのは・・・というのであれば、銀行の事業戦略・経営相談を活用してみましょう。とにかく、経営者は忙しいのです。専門家のノウハウなどで活用できるものがあれば、ドンドン活用して会社を強くしていってください。

事業戦略・経営相談だけでなく、株式上場、M&A、事業承継とあなたの会社の成長度合いに応じて、いろいろと活用できると思います。

あなたは、どのように銀行を使い倒したいですか?!
専門家のノウハウなどで活用できるものはどんどん活用して、社内に仕組みを構築してください。あなたは経営者にしかできないことに注力し、強くて素敵な会社をつくりましょう。

銀行との取引でわからないことがあればいつでもご相談ください。
稼ぐ仕組みを社内に構築し、絶対つぶれない強い会社をつくる経営者の力になりたいと考えております。

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