かなで

私は自分の中心部に
むかって詩を読む
雪のように 降らせてみる

そうする内に私の空白は
ある一定の音を 奏ではじめる
その音は反響し
身体(からだ)全身を満たす

音楽は波を生み
波はまた音楽を生む

波長の長い音は 遠くまでとどき
だれかの空白を満たすだろうか

私の中心にはなにもない
しかし見えない
時だけがそこにはある

雪の空 一人座るこどもが
そこには居る

#詩