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「ペギー・オー」 Peggy-O S&G「水曜日の朝午前三時」第8曲

ポールの観念的で難解な歌もいいけれど、時には気楽に聞ける歌も必要です。

第8曲「ペギー・オー」は、サイモン&ガーファンクルのオリジナル作品ではありませんが、とても楽しい歌ですから、ご紹介しましょう。
 
アルバムには、Traditionalと記載されています。ですから作者不詳の歌のようです。

ギターと、ベースのシンプルな前奏から、歌は始まります。

As we maruched down to Fennari-O
(僕たちがフェネリ・オーに進軍したとき)
Our Captain fell in love
With a lady like a dove
(僕たちの隊長は、鳩のような女と恋に落ちた)
And they called her name prettey Peggy-O
(みんなは彼女を愛しのペギー・オーと呼んでいた) 

サイモンとガーファンクル「水曜日の朝午前三時」第8曲 詩は抜粋/迷訳:musiker21


という他愛のない歌なのですが、この歌、最後になって、まるで見境のない兵士がやけになってしまいます。

主人公は、キャプテンの恋を歌っているかのようですが、実は自分が彼女に恋しているのです。キャプテンと駆け落ちしてしまったことを羨み、そのはらいせに、街と女達を焼き払おうと、いう気持ちを最後に歌うのですから。 

美しく楽しい音楽の底にある、人間の執念と恨み。演歌の世界は欧米にもある?

全部で5番までありますが、それぞれの歌の最後に「オー」が韻として登場するのは、何か新鮮な感じがします。

内容はともかく、ギターと、ベースのシンプルな伴奏。サイモン&ガーファンクルのハーモニーが際立つ、いい歌です。

同じ曲をボブ・ディランがファーストアルバムで歌っていますが、全く違ったイメージになっています。おもしろいものですね。


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