No.14 八ヶ岳 北横岳
本格的に山登りを始めた頃。
まず憧れたのは八ヶ岳。
山の形と名前が一致する一番最初に覚えた山でもある。
登山者だけではなく、観光名所でも有名なこともあり、
「富士山」ほどではないが、誰もが知ってる有名な山。
それが「八ヶ岳」だ。
八ヶ岳は、八つの嶺から出来ている……とも言われていたり、
数多くの高嶺が連なる山……という意味でもあるらしい。
一般的に「八ヶ岳」に当てはまるのは
赤岳、天狗岳、横岳、硫黄岳、阿弥陀岳、編笠山、観音岳、西山。
この八つを指す。
又、火山活動によって作られた八ヶ岳は、その火山活動の時期や岩質などから北と南に分けられて、北八ヶ岳、南八ヶ岳と呼ばれている。
私の八ヶ岳デビューは意外にも冬。
そして冬山デビュー、スノーシューデビューも八ヶ岳だ。
冬山デビューに最も適していると薦められて足を運んだのが
北横岳(2480m)だった。
デビューはスノーシューで、
初めてスノーシューを履いた瞬間は、
なんて歩きにくく、煩わしいものだ。とちょっとストレスだった。
が、次第になれていくと快適だ。
モフモフの深い雪はスノーシューを履かなければ腰や胸まで一気に埋まってしまう。アイゼンもパウダースノーのモフモフには歯が立たない。
その点スノーシューは、子供の頃憧れた誰も踏み込んでいない
キラッキラでモフモフの雪の上をスイスイと歩けるのだ。
まるで雲の上を歩いてるかの様(勿論、雲の上は歩いたことないが 笑)。
童心に帰りつつ、八ヶ岳特有のファンタジックな景色に囲まれながら
終始テンション上がりっぱなしのデビューだったことをよく覚えている。
その次はアイゼンハイクで。アイゼン登山の練習も兼ねて行ったっけ。
雪がそれほど深くない登りや下りはスノーシューよりアイゼンの方がよっぽど歩きやすかった。
滑り知らずのアイゼンにこれまた感動したのをよく覚えている。
雪の世界しか知らなかった北横岳。
どうしても雪のない時期は登れる山の選択肢が多く、
行ったことがあり、更にお手軽で気負わず行ける北横岳は
後回しになってしまっていたが
遂に今年、雪のない北横岳に登る事が出来た。
パートナーは、仕事の休みが少なく、
年に数回しか山に行けない為、ビギナーをいつまでも卒業できない旦那さん。
比べてみればわかる様に全くの別世界。
雪Ver↓
雪無しVer↓
山頂はこんな感じ。↓
雪のない世界は空が高く清々しい。
日差しに照らされた木々や苔が輝き、
秋はキノコも顔を出す。
この苔とキノコのコラボがどうしよもなく可愛い。
同じ山でも季節や天気によって景色が全然違う。
だから何度行っても飽きもせず、
むしろ何度も行きたくなる。
これもまた山の魅力だ。
コースタイムも初心者へのオススメの鍵。
北八ヶ岳ロープウェイを使って一気に坪庭まで行ける。
そこから山頂までは約1時間。
特に目立つ危険ゾーンはないため心に余裕を持って楽しめるのも最高。
稜線に出る前に急な登りがあり、デビュー戦の冬は
足が重くて辛かった記憶がある。
しかしその登りを越えれば気持ちの良い山頂が待っている。
初の雪山ハイクの時に北横岳が教えてくれた事がもう一つある。
いつもの山頂カップラーメン。
その頃はまだ、風に強いガスバーナーを持ってなく、
必死に風除けしてお湯を沸かし、やっと沸いたと思い、お湯を注ぎ3分待ったらすっかり冷めてしまっていた。。
冬山で気温が低いというのもあるが、
高度が上がると気圧が低くなるため沸点が下がるので
そもそも熱々のラーメンを食べるのは難しいのだ。
そんなことも学んだ山行だった。
そこから八ヶ岳の冬も夏も大好きだ。
何度も足を運ぶ様になり
一周まわって北横岳に、ついこの間戻れた感じ。
ただ少し歩き足りなかったかな。
次は泊まりで北八ヶ岳のもっと深くまで行きたい。
まだビギナーであろう旦那さんを連れて。
あるいはいつもの山友とゆったりと山小屋グルメを堪能しつつ
贅沢な山時間を過ごすのもいいな。
八ヶ岳の続きはまた次回。
近場の山ではなく、敢えて遠出で登山デビュー。
そんな時は夏の北横岳へ。
高尾山よりもお手軽に2000m級の景色を楽しめます。
更に、そろそろ雪山を始めてみたい!
そんな方も
雪山デビューは北横岳から。
スキーもスノボもした事のない私が経験した上で、
間違いなくオススメできる雪山だ。
デビュー戦をいかなる季節でも優しく受け入れてくれる
優しい山。
それが北横岳だ。
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