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エムスラ 高音質研究所始動!

塾長引退を決意⁈

 この度、「エムスラ! 配信塾」塾長を辞して、新たなステージへと向かうべく、新プロジェクト「エムスラ 高音質研究所」をスタートし、その初代所長を務めることを自分で決めた。

こう思う契機になったのが、
先日の藤井 風"HELP EVER ARENA TOUR"の配信であったことは言うまでもない。前回の武道館での配信での反省点を生かそうと事前に多くの塾生を巻き込んだ「塾長LIVE!!」なる試みを3回も行った。しかし、当日に予想を超える数のチケット購入と、チケットの申込状況照会へのアクセスが増え、結果イープラスのサーバーに障害が発生してしまった。しかも開演時間の20分前という最も最悪なタイミングでの障害だった。事前に購入を済ませ、環境確認を済ませておいてほしい。という塾長の言葉とは関係なく、事前のテストを済ませた状態で、チケットは買っていない人、また、チケット情報を手元に置くことをしなかった人が、この障害に巻き込まれてしまった。

チケット購入からエムスラ のログインデータベースへの登録はできていたものの、多くのユーザーが自身のチケット情報を閲覧できないことにより、ログインすらできない状況を生んでしまった。視聴環境の準備はできていたが、チケット情報を予め自身で控えておいてもらうと言うことを配信塾でも申し上げていたが、それを見ていないファンの方からすると、何故、そんなことが起こったのかを理解することはできなかっただろう。

このことをもっと周知できていれば、この問題を避けることができたこともあっただろう。そして、私は開演の3分前まで、Twitterでの対応に追われ、配信ミックスに全集中することが難しいことになった。塾長というキャラクターよりも以前に、エムスラの根幹を支える一人のエンジニアとしての仕事を全うできなかったことを、反省した。

「このままでは、いけない。」塾長という役割を辞めて、本来のエンジニアとしての役割を果たせるよう集中すべきではないのか。という自身への疑心が生まれた。正直なところ、代々木の配信終了時には塾長を辞めるという意思が固まりつつあった。

しかし、一夜明け、様々な塾生からのtweetを見て、優しいコメントや、厳しいもの清濁を合わせ考えてみると、塾長は辞めることができても結果としてログインできなかった人を救えなかった事実は変わらない。この活動は続けていくしかない。同時にエムスラ は他のプラットフォームとは違うということをもっと周知していくことをしなければならない。もっと簡単に見れるプラットフォームにしていくことも続けなければならない。一度浮かんだ辞意は、責任は私自身が全うしなければならないだろうという思いによって、自ら翻意することとなった。

エムスラ が目指すべき理想の配信

 翻意することになった最大の理由は、私自身が目指すべき理想の配信をいまだ実現できていないからである。また、エムスラはこれまでに多くのアーティストや、そのファンの皆様から支持を得て、ここまで進んできたが、この先のことを考えると我々エムスラ がこの支持してくださる皆さんと共に、次のステージに行くべきだと私が考えたからだ。

これまでエムスラは、視聴できるところまでを中心に皆さんへ情報提供する活動(エムスラ!配信塾)をしてきたが、多くの方が視聴できるようになった今、次の目標へと進んでいくことこそが、エムスラ を成長させ、アーティストとファンの皆様(塾生)との関係を、音楽でより強い絆でつないでゆくために必要な活動だと結論に至ったからだ。少なくともエムスラ を体験した全ての音楽ファンの皆さんは、これまでの動画配信とは全く異なる体験をし、ライブでもない、動画配信でもない、そのちょうど間にある新たな「体験ゾーン」で、配信を体験したはずである。

このゾーンを作ることこそが、ライブ会場でもない、自宅の視聴環境に居ながらにしてそこでもない。動画配信の新たな場所作りでもあった。そして、その場所の定義こそが音楽動画配信の未来を、そして新たな価値観を生み出すことに繋がると私は信じている。

 簡単に見れる「ほどほどの配信」とは一線を隔する、視聴者(ファン)が自ら良い音を聴ける環境を準備し「迎えに行く配信」という新ジャンルを切り拓くことで、広告収入型の「無料配信」、再生回数至上思考による「サブスクリプション型配信」そして、コロナ禍によって安定定期な収益を得るという特性から再び主流となりつつある「課金型配信(pay per view)」の中で本来の動画視聴の形を再形成するためにも、我々はこの活動を続けていくことだと、結論に至った。

塾生から学んだこと

 エムスラ!配信塾で感じたことは、思ったよりも状況は深刻であり世の中の流れも相まって、視聴者が保有する視聴環境は随分と高音質という環境からは隔たりがあるということだった。

塾生たちの環境は、いつの間にか高音質ではなく、劣化した音を聴く環境によって構築されているという事実に、当初、驚きを隠すことはできなかった。サブスクや、配信によって音楽の聴き方は多様化されていったが、その多様化は、視聴環境品質の犠牲の上にその構成されていた。

 そんな中、音質を犠牲にする時代に終わりを告げる時が必ず来ると確信し、我々はエムスラを立ち上げた。当初は、音質など関係ないと言われていたが、現在の配信トレンドはどうだろうか?Appleはロスレス配信をスタートし、我々を嘲笑っていた大手の動画配信プラットフォームですら、我々のスペックを真似するようにもなった。現在様々なプラットフォームが高音質化を進めている。しかし、我々は、常々さらならる高音質で配信を可能にする技術を磨いてきた。その結果は語るまでもないだろう。

そこでエムスラ が考えたのが、ユーザーの今の視聴環境を、限界まで品質を引き出すということだった。それぞれが持っている視聴環境の限界を、塾生や視聴者に体験してもらうことで、その可能性に耳を傾けてもらえることを考えての戦略であった。そして、ある一定の塾生や視聴者の中に、音質でここまで体験が変わるのかということを気づいた人たちが現れだした。
これは、大きな転換期ではないかと私は考えた。

 これまでに聞こえなかった音が聞こえ、感じられなかったものが感じられるようになった。これは、大きな進歩であると私は感じた。ならば、その気づきに対して、次に生まれてくるであろう好奇心を書き立てるのもまた一つの手法なのではないかと考えたのである。

エムスラ高音質研究所の設立

 高音質配信を経て、塾生の中に生まれた好奇心をさらに成長させることで、アーティストが届けたい音の核心に迫ることができる。

これまでファンの皆さんが気づかなかった部分を高音質配信により止揚させることで、相対的な配信コンテンツの価値を更に上げ、アーティストやミュージシャンの表現の一助となる。これがエムスラの本懐である。

ならば、その一助を担うために我々がやるべきことは何か。
それは「良い音」の探求である。

但し、「これが高音質だ!」という、押し付けではなく、またスペックを書き連ねてそれを証明しようとすることでもなく、視聴者にとって「良い音」とは何かを探求していくことこそが、その解答なのではないかと考えたわけである。

 メーカーが言う「良い音」ではなく、ユーザーが考える「良い音」とは一体何か。それを探求し、研究し発表していくのがこの「エムスラ高音質研究所」であると私は考えている。

時にはユーザーの声を聞き、それをメーカーに届け、ユーザーと共にその音を聴く。そして、自分たちそれぞれが考えて感じた「良い音」で自分の好きなアーティストのライブを視聴する。ユーザーが自分の耳に届く音に自信が持てて、自分にとっての「良い音探し」の旅を共に歩む。
それがこの「エムスラ高音質研究所」である。

 今後は、新たに作ったYouTubeチャンネルと、このnoteで、それらの活動を展開して参りますので、皆さんにはご支援。フォローをいただきますようお願い申し上げます。

エムスラ高音質研究所のYouTubeも公開しております。
合わせてお楽しみください。チャンネル登録もよろしくお願いします!

エムスラ高音質研究所
所長

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