名曲727 「木蘭の涙」【スターダストレビュー】

ーー圧倒的歌唱力の放つシャウトはもはや声の暴力ーー

【Mokuren No Namida】

 久しぶりにスターダストレビューを取り上げる。いつも表記の仕方が迷ってしまうのだが、スタンダードなのはどれなのでしょう。☆があった気もするのだが。まあ、どれもかっこいいからいいや。

 「木蘭の涙」は1993年に発売された。意外にもアルバムのシングルカットである。木蓮の涙ではないので注意。なお「もくれん」と読む。ずーっと気にしたことがなかったが、木蘭は木蓮の漢語表記とのこと。そういえば蘭は「らん」と読むはずだ。曲の中で「もくれん」というワードが出てくるので違和感がなかった。

 個人的には上記の動画のバージョンが好みだ。テンポがちょうどよく、根本要の歌い方に癖がないのである。なんとなく聴くとしたらこれだ。ただ、ライブはライブで破壊力がエグい。

 非常にゆっくりとしたテンポで、アコースティックバージョンに仕上がっているのだが、これはねえ、歌唱力と表現力がお化けでないといけないのだ。根本要のパワーよ。余計な音を入れず、ほぼ声の力1本で勝負する姿勢には感服というほかない。私はアカペラで歌う人が基本的に嫌いなのだが、きっとこのレベルの声を求めているからなのだろう。3分40秒ごろのシャウトはもう芸術。ラストは人間技とは思えない。涙を流す価値がある。

 同世代でスタレビを知っている人は少ない。私はそういう人たちと比べて人生ずいぶん得をしている気がする。この曲はかなり有名なほうなので、もっと評価されてほしいと思っている。こんなご時世だし、みんなで人生得をしましょう。

 


 


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