名曲686 「白獅子仮面の歌」【水木一郎/音羽ゆりかご会】[白獅子仮面]

ーーカッチン カチャリコ ズンバラリンーー

【白獅子仮面の歌(アレンジ)- 水木一郎, コロムビアゆりかご会】

 昭和特撮の中でもかなりのコアな作品が「白獅子仮面」。マニアの中では時代劇なのに打ち切りになってしまったとして有名だ。

 私が知ったのは社会人になってからである。1973年に放送されていた。4月から6月末まで。主演は三ツ木清隆で、上記の動画のサムネどアップの人物がその方である。いやはや、これは相当人気が出たんじゃないかと思うほどのイケメンである。50年近く前とはいえ、いまでも通用するどころか並のアイドルよりも上だ。

 しかし上記の通り打ち切りになってしまった。これは何が悪かったのか。金銭問題か、出演者の不祥事か、「ししくー!」がダサかったのか。

 こちらの動画も紹介。具体的に打ち切りの理由は取り上げていなかったので別の調査をしてみたところ、どうやらスポンサーがつかなかったことが原因だそうだ。それでお蔵入りになってしまったという。うーむ当時は時代劇の特撮がそこそこあっただけに、このような形で終わるのは意外だった。忍者じゃないと子どもたちのハートはつかめなかったか。そういえば70年代の作品にしたって古臭い。白黒にしてみると1950年代の雰囲気を感じる。

 主題歌は水木一郎が歌っている。さすがのアニキ、こんなマイナーな作品も押さえていた。それで歌声に力があり(演歌調もまたよし)絶妙な造語も存在する。これが私の心をものにした。

 カッチン カチャリコ ズンバラリン。これがうまいことうまいこと。中毒性がほのかにあって歌いやすいメロディー。よくまとまっており、名曲といって差し支えないだろうと思う。

 白獅子仮面に限らず、昭和の特撮には古き良き味がある。数多の作品が生まれた中で、どうにか自分の作品が他より秀でてあってほしいと努力する制作陣の工夫が好きなのだ。だから斬新な設定や演出がいくつもある。それが今の目だとスベっていたりもするのだが、変な目で見つつも愛するようになると、我々サイドの仲間入りができますぞ。




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