名曲448 「愛が生まれた日」【藤谷美和子/大内義昭】

ーーデュエットの頂点ーー

【愛が生まれた日】

 20代でデュエットって、なんかちょっと青臭い。

 少なくとも30代後半にならないと味が出ない気がするのはなぜだろう。大人の余裕だろうか。なんていうかこう、恋愛とかあわよくばいけるかもみたいな雰囲気のない感じを出すには、まだまだ修行が必要なのかもしれない。

 今回紹介する曲は個人的にデュエットソング最強クラスと思っている「愛が生まれた日」。このnoteを書き始めた頃からずっと取り上げる予定だったのだが、つい最近女子と連絡を取ったことでようやく思い出したわけである。

 歌うは藤谷美和子と大内義昭。最近の人は知らないのではないだろうか。

 もうひとつ動画を。この円熟味のある存在感。滅茶苦茶たまらない。大内義昭の渋さが素晴らしい。藤谷美和子も声だけで幾多の男を落とした雰囲気があるではないか。妖艶かつ上品。女性の理想像のようでもある。ちなみに2分35秒ごろからは必見。

 大内義昭は2015年に55歳の若さでこの世を去った。もうこの組み合わせで聴けないのは悲しい限り。私も追いついたら「君とだったら生きて行ける」の部分がどうしてもうまく歌えないので、御指南していただきたく思っている。

{キャンドルの炎に 揺れてるプロフィール 世界で一番素敵な夜を見つめている}

{いくつかの別れと 涙が地図になり 世界で一番素敵な場所に辿り着いた}

 ロマンティックな歌詞もいい。作詞は秋元康が努めている。

 ちなみにこの曲を知ったきっかけは昔テレビで見たモノマネ番組(あれも長いことやっているけどちょいちょい面白い)で、確か友近となだぎ武(かRG)が歌っていたのを聞いたからである。友近の歌がシンプルにうまかった。番組内では藤谷美和子に似ていることを称賛されていたが、その人物を知らなくとも楽しめた。

 持論だがモノマネ芸人は全員歌がうまい。真似する技術に長けているのはかなりの才能である。私もちょくちょくやったりするが、クオリティが低くても笑ってもらえるのがモノマネのいいところ。尊敬する人の真似をすることは人生をも変えるので、案外馬鹿にできないのだ。もう少し歳を取ったら大内義昭の真似もうまくなるだろうか。

       【今日の名歌詞】

いくつかの別れと 涙が地図になり 世界で一番素敵な場所に辿り着いた


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