名曲562 「ANIMAL LIFE」【My Little Lover】

ーー何千曲も聴いてきたが、これほど斬新なサビはないーー

【ANIMAL LIFE】

 今回の曲を書くにあたってふと思ったのだが、いままで動物の話を一切してこなかった。私は猫が好きである。前世もそうじゃないかと思っている。あの何事にも気まぐれな感じが私とそっくり。

 猫好きと書いてもつまらないだろうからもうひとつ。一般的にそこまで人気でないけど、私が好きなのは豚だ。あとブルドッグ。ブタくんはめちゃくちゃ愛くるしい。ブルドッグもあごをタプタプさせた顔がいいのだ。もう結婚できないと思ったら飼っちゃうかもなあ。

 さて、マイラバのシングル曲の中では比較的目立っていないと思われる。「ANIMAL LIFE」はもっと評価されるべきである。

{いつもそばにいられたら なんて思えなくなったことは ワガママなあなたは まだ知らぬはずね}

{どんな深い生き方や 傷つく男の仕草しても なんとなくピンとこない それはlonely play}

 ギターのビートが心地よい。いよいよサビを迎えるのだが。

{動物の動作でね 二人してもっと遊びたい とうとつな動機でも あなたならゆるしてあげるわ}

 ここでトーンを落とすのが面白い。意外な展開だ。普通、サビといえば曲の最大の盛り上がりポイントなのに、どうも落ち着けてしまっているのだ。

 これには違和感を持たざるを得ない。しかし、だからこそ忘れられない味が生まれたといえよう。ここまで意外だの違和感だの書いたが、初めて聞いた時はしっくりときて受け入れられたものであった。

{多分あなたの回路は 情報過多だと思うけれど 癒すにはテクニックがいるわきっと}

{動物の動作でね みんなでね目覚めていきたい どうすればどうなるか あなたのためもっと知っていたい}

 1番でもそうだが、サビで動物の韻を踏んでいるのもポイント。ローテーションとの相性がいい。うーむ、激しい曲調にしていたら凡曲になっていたかもしれない。改めて作曲の小林武史のすごさを思い知る。

{体とは心とは女とは男とは何か たくさんの不思議をね 太陽と遺伝子が笑うよ}

 2番のあとに盛り上がるポイントを持ってみせた。すぐさま転調させたのもなるほどのテクニック。構成もうまい。そして。

{It's a lovely play どんなときも それが Best way...Uh...}

 完璧な締め方である。何度聞いても深みを感じる名曲が完成した。痺れる構成力、もっと評価されるべき。

       【今日の名歌詞】

体とは心とは女とは男とは何か たくさんの不思議をね 太陽と遺伝子が笑うよ

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