見出し画像

【ミュージカル講座 6】ウィキッド

こんにちは!
ミュージカルオタクのDAISUKEです🖐️


さて今回は、オズの魔法使いの全編とも言えるメガヒットミュージカル「ウィキッド」を題材にしますよ🎶

ウィキッド/Wicked



作曲&作詞:スティーブン・シュワルツ
脚本:ウィニー・ホルツマン
演出:ジョー・マンテロ
振付:ウェイン・シレント


世界的に有名な児童文学「オズの魔法使い」の設定を元にし、「西の悪い魔女」と「南の善い魔女」の誕生秘話を描く大人気作品✨

これがまたホントによく出来てるんですよ‼️笑

ファンタジー作品でショーの要素も兼ね備えながらも、友情や恋愛などの人間ドラマが色濃く描かれ、さらに人種差別や抑圧からの解放、正義とは何か?など社会問題をも取り扱う、という珠玉の名作となっております😆



あらすじ

生まれながらに緑色の肌をもつエルファバは、周りの人間から疎まれていた。オズの国にあるシズ大学に入学をしたエルファバは、そこで可愛くて人気者のグリンダと出会う。初めは反発し合ってた2人だが、ある夜のダンスパーティーを境に、心を通わせるようになる。ある日、強い魔力を秘めていることを知ったエルファバは、オズの魔法使いが住む全てが緑色のエメラルドシティへ招待される。ところが、憧れの魔法使いは機械を操るだけのただの人間であり、言葉を話す動物から声を奪おうと話を持ちかけてきた。その場から逃げ出したエルファバは悪者扱いされ、追われる身に。グリンダは懸命に説得するものの、それを押し切ってエルファバは抵抗する事を胸に誓う。

時は流れ、グリンダは「善い魔女」に祭り上げられる一方、彼女の大学時代からの仲であり婚約者でもあるフィエロは、いつしかエルファバに想いを寄せるようになる。フィエロは彼女の逃走を手助けした罪で捕まってしまい、彼が拷問を受けることを恐れたエルファバは魔法で彼をかかしに変える。その後、「悪い魔女」に仕立て上げられたエルファバは人々に追い詰められ、水をかけられて消滅してしまう。



作品概要

初演は2003年。
本作は5年以上の制作期間と、18億円以上にも及ぶ制作費によって実現された、20世紀を代表するミュージカルですね🧙‍♀🧹

まずウィキッドの劇場に入って目を引くのは、その舞台のユニークなデザインと世界観👀✨

舞台の上ではドラゴンが羽を広げて客席を見下ろし、左右には大小さまざまな歯車がいくつも噛み合い、緞帳にはオズの国の地図が描かれている…

もう、これだけで物語が始まる前から作品の世界観に一気に引き込まれますよね😆

また、開演してからも舞台の転換が多いにも関わらず、1つ1つのセットがそれはもう豪華に出来てて、しかも無駄のないスムーズな転換だし、素晴らしすぎるんです😭

さらに音響面で言えば、従来の左右と上部に吊られるスピーカーに加えて、セットの至る所にスピーカーが隠されているそうな💡

これによって、セリフを言う役者の位置に近い場所のスピーカーから声を出すようにし、更なる臨場感を出すことに成功しています‼️

さらにさらに!!
衣装の話をすると、これまた細部までこだわり尽くされた豪華な衣装の数々✨ 

その全てが専用の工房で手作りされており、唯一無二の衣装がおよそ200着も‼️  

物語が後半に行くにつれて、動物達の権利が奪われていくことを表現するために動物の皮や羽毛などが衣装に使われるようになるんです👏

もうね、ブロードウェイのデザイナーさん達は考えること・やることが桁外れに違いすぎる…😅笑 


あ、ちなみに
本作の主人公、エルファバの名前はオズの魔法使いの作者、ライマン・フランク・ボーム(Lyman Frank Baum)のそれぞれの頭文字、L, F, Baを取って「エルファバ」としたそうですよ💡



魅力

舞台セットや衣装も魅力の一つなんですが、、、

楽曲もドラマチックなメロディラインかつ耳に残るような曲が多彩に散りばめられています🎶 

特に一幕最後の「自由を求めて」は大圧巻‼️

初めて聞いた時はもう鳥肌止まりませんでした😂


またグリンダの歌う「ポピュラー」も代表曲の1つですね。

制作途中多くの曲が手直しされていく中、この曲だけは1度も姿を変えてないそうですよ✨ 


あ、そうそう。
この「ポピュラー」のシーンで、グリンダがエルファバに人気者になるために何をすべきかをコミカルに教える場面 (グリンダ本人は大まじめなんだろうけど笑) なんですが、当初脚本家はセリフを淡白に書いていたそうです。

しかし、オリジナルキャストのクリスティン・チェノウェスが、稽古場でコミカルに即興演技をしたことによって生み出されたとのことです🎵

あと、これは知り合いの作曲家さんに聞いた話ですが…
本作の作曲家・シュワルツは最初と最後の音楽に面白い仕掛けを施しています。

本作は「悪い魔女が死んだ」というお祝いのシーンで始まり、同じお祝いのシーンで終わりますよね。

ここでシュワルツは、同じシーンでも物語全体を観た後では「悪い魔女」の捉え方が違くなるので、あえてそこで同じメロディーでも違うコードを書いたのです。

さらに、この作品は「オズの魔法使い」のいわば“前編”とされる物語なので、「物語は終わらない」という意を込め、最後のフィナーレでは、わざと当たるような不協和音を含めた後に終わりのコードに繋げたそうです🙄


いかにもミュージカルオタクが喜ぶような情報ですね!🔥笑



記録・受賞歴

日本では2006年にユニバーサル・スタジオ・ジャパンが35分に短縮した特別版を上演したのが初めてとなり、その時はバイリンガル公演でした。

その後、2007年に劇団四季によって、全編日本語上演がされております。 

また再演してくれないかなぁー🤔


ブロードウェイでは初演から現在でも上演中で、公演数は6800回を超えて更新中!

これは歴代ロングランランキングの第5位となっていて、今でもなかなかチケットが取りにくいほどのメガ・ヒット作となっています✨


2004年のトニー賞では9部門がノミネートしましたが、受賞はなんと3部門のみ😱

なんと作品賞は出演者たったの9人のミュージカル・Avenue Qに持っていかれてしまい、大波乱のトニー賞となりました😂



では、今回はこの辺で〜

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?