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新・オーディオ入門137 『2024.2.6 カセットテープ』の用語解説

『オーディオはよくわからないけど良い音で音楽を聴きたい』、『オーディオ歴は長いけどこれは知らなかった!』というお話を聴くことがあります。 新オーディオ入門はオーディオの基礎についてエンジニアの視点から初心者の方にも判りやすく解説していくものです。 タイトルは私が10代の時に愛読した『オーディオ入門』から拝借しました。 私がオーディオに携わることになったきっかけの本です。 とても判りやすく説明されていて、手元に置いて辞書のように使っていました。 『新・オーディオ入門』はその現代版となれるよう書き進めたいと思います。

これまで書いてきた新・オーディオ入門の記事の中から解説が必要な用語を取り上げています。

● カセットテープ
カセットテープにはエルカセットやマイクロカセット等がありますが、一般にカセットテープといえば、コンパクトカセットを指します。 現在では民生機としては録音可能な唯一のアナログメディアです。1960年代にオランダのフィリップスによって開発されました。 その後特許が公開され、世界中で生産されるようになりました。 1970年代中頃にはラジカセが出現し、1979年にウォークマンが発売されると家庭にまで広く普及しました。 1992年にMDレコーダーが発売されるまで、ホームオーディオ用の他、カーオーディオ用、ウォークマン用、語学学習用として広く使われていました。

● テープヘッド
磁気テープを録音再生するためにテープに接して信号のやり取りを行うための電子パーツです。 一般的なラジカセに使用するようなものから、 高級品であるパーマロイを使用したものやアモルファス合金のような高品位なテープヘッドも流通していました。 テープデッキの要のひとつであり、高品位なテープヘッドが使用されたカセットデッキは高級機とされていました。

● ノーマルテープ
一般的なカセットテープ。高域特性があまり良くなく、一般的には10~15KHz程度のものが多かったように思います。

● クロムテープ
1970年頃ドイツのBASF社が開発した高性能テープ。二酸化クロムが使用されていたためクロムテープと呼ばれていました。 テープヒスというテープ特有の高域のノイズが少なく、高域特性が優れていたため音楽用に使用されました。

● メタルテープ
1978年日本のScotchから発売された超高性能テープ。テープヒスは少なく、高域特性も20KHzまで伸びていました。 また、録音レンジが広くダイナミックな音質でした。

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