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新・オーディオ入門105 用語解説編 『2023.12.2 モノラルパワーアンプ』の用語解説

『オーディオはよくわからないけど良い音で音楽を聴きたい』、『オーディオ歴は長いけどこれは知らなかった!』というお話を聴くことがあります。 新オーディオ入門はオーディオの基礎についてエンジニアの視点から初心者の方にも判りやすく解説していくものです。 タイトルは私が10代の時に愛読した『オーディオ入門』から拝借しました。 私がオーディオに携わることになったきっかけの本です。 とても判りやすく説明されていて、手元に置いて辞書のように使っていました。 『新・オーディオ入門』はその現代版となれるよう書き進めたいと思います。

これまで書いてきた新・オーディオ入門の記事の中から解説が必要な用語を取り上げています。

● モノラル
1つのスピーカーから音楽を再生するオーディオシステム。1950年代までの音楽再生はモノラルでした。 50~60年代前半はステレオ、モノラル、疑似ステレオが混在しており、60年代中盤以降は左右に設置した2つのスピーカーを使用して立体感のあるステレオへと完全に移行していきます。

● 蓄音機
電気を使用せずにレコード再生を行うレコードプレーヤーです。 レコード盤を回転させるためにモーターではなくゼンマイを使用し、 ピックアップした微小信号を増幅するためにアンプではなく、超高能率のホーンを使用しています。

● 1チャンネル、2チャンネル
モノラル再生を1チャンネルと呼ぶことがあります。ステレオは2チャンネルと言われます。 ステレオにサブウーハーを追加して3チャンネル、ステレオにリアスピーカーを加えて4チャンネル、 4チャンネルにセンターチャンネルを加えて5チャンネルと呼ぶこともあります。

● ステレオ感
ステレオはかつて立体音響とも言われていました。 左右に置かれたスピーカーでオーケストラを再生すると、バイオリンは左の方から聴こえてきます。 これはバイオリンの音が右のスピーカーより左のスピーカーの方が大きく録音されているからと思われる方もあるかと思いますが、 録音時に左右のマイクはそれ程離れた位置にはありませんのでバイオリンの音量は右チャンネルも左チャンネルもほぼ同じです。 人はステレオ感を音量ではなく、時間によって感じ取っています。 音は1秒間に340mの速度で伝達します。 ヒトの左右の耳の距離は15cm程ですので、音が真左から聴こえた場合は、 左耳は右耳より1/2267秒早く聴こえ始めます。斜め前方から聴こえた場合は0~1/2267秒間での時間差を認識します。 ヒトはこの時間差から音が発生した方向を瞬時に計算しステレオ感を感じ取っています。

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