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新・オーディオ入門104 用語解説編 『2023.12.1 パッシブアッテネーター』の用語解説


『オーディオはよくわからないけど良い音で音楽を聴きたい』、『オーディオ歴は長いけどこれは知らなかった!』というお話を聴くことがあります。 新オーディオ入門はオーディオの基礎についてエンジニアの視点から初心者の方にも判りやすく解説していくものです。 タイトルは私が10代の時に愛読した『オーディオ入門』から拝借しました。 私がオーディオに携わることになったきっかけの本です。 とても判りやすく説明されていて、手元に置いて辞書のように使っていました。 『新・オーディオ入門』はその現代版となれるよう書き進めたいと思います。

これまで書いてきた新・オーディオ入門の記事の中から解説が必要な用語を取り上げています。

● ラック
ラックはオーディオコンポーネント専用の棚です。業務用のオーディオラックは第2次世界大戦で米軍が通信機を格納していた規格(19インチラック)の流れを汲むもので、フロントパネルの幅は48.26cmに統一されています。そのため、ほとんどのオーディオコンポーネントのボディは幅45cm以下で設計されています。オーディオアクセサリー編『2023.12.27 オーディオラック』もご参照ください。

● 出力インピーダンス・入力インピーダンス
例えば、CDとアンプを接続するときにCDの送り出しインピーダンスが出力インピーダンス、アンプが音楽信号を受け取るときのインピーダンスが入力インピーダンスです。一般的なCDの出力インピーダンスは1KΩ以下、アンプの入力インピーダンスは10KΩ以上です。出力インピーダンスは低い方が、入力インピーダンスが高い方が、よりロスなく音楽信号を伝達することができます。これはボールとバットの関係に似ています。バットはより重い方が、ボールはより軽い方がより遠くまでボールを打ち出すことができます。もしCDの出力インピーダンスが10KΩ、アンプの入力インピーダンスが1KΩだとすると、大きなロスが発生し音楽信号は1/10に減衰してしまいます。

● 高周波ノイズ
空間には無数の電波が飛んでいます。ラジオやテレビ、携帯電話、Wifi、GPS、Bluetooth等沢山あります。一般に電磁波と呼ばれるパソコンが発生するデジタルノイズや調光器からのインバーターノイズも電波の一種です。これら本来有益である電波が運悪くオーディオコンポーネントに悪影響を与えると『高周波ノイズ』と呼ばれます。『ノイズに弱いアンプ』と聴きますがこれは正確ではありません。ノイズの周波数成分は20KHz~10GHzとかなり広範囲。どのようなアンプでもこの中のどこかの周波数に対しては必ず悪影響を受けます。ノイズ対策編『2024.2.23 オーディオシステム外でのノイズ対策』もご参照ください。

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