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音楽教育と人間教育

田中素子です。


昨日は、レッスン以外で初ゴルフコースでした。ラウンドレッスンの時と違って、アップダウンのあるコースでしたが、お天気も良く、富士山も見えて、最高のリフレッシュになりました。

さて、ここ最近「教育」について考える機会を多く頂いています。携われば携わるほどに、奥が深くやりがいのある、意義のあるお仕事だなぁと感じます。

教育には、大きく分けて「専門教育(もとになる基礎教育含む)」と「人間教育」があります。

色々な意見があることを承知の上で、あえて、私個人の考えを書くと、レッスンではその目的は1つに絞った方がよいと考えています。

例えば、私が扱っている音楽教育の場合、「音楽性や演奏に必要な感覚や技術を身につけるための音楽教育」と「音楽を用いて、情緒や集中力や社会性などを育む人間教育」に分けられます。

特に、リトミックについては、その特殊性から多方面に効果が見られることから、あれもこれも目的に盛り込みたくなります。でも、全く異なる目的を1つのレッスンに入れることで、内容がぼやけてしまうと感じるのです。

極端なケースですが、お友達同士の喧嘩が起きてしまった場合、

「音楽教育」が主の場合は、大人の知恵で、こども達の喧嘩を収めてレッスンをスムーズに進めることに意識を向けます。

「人間教育」が主の場合は、むしろこども達が社会性を学ぶ機会であるので、どういった理由で喧嘩が起きているのか、どうやったら解決できるのか、自分の気持ちを相手に伝える時の言い方はどうであったのか、と話し合う事に意識を向けます。

私は、元々ダルクローズ・リトミックのその音楽教育としての斬新な切り口と、質の高さにとても心を打たれているので、「ジャックと音楽の木」では、「音楽感覚を身に着けるためのメソッド」として、重点を置いています。ホームページでも、生徒さん方にお伝えする時にも、先生方との話の中でも、その点は共通しています(但し、シニアクラスと、for ゆっくりさんクラスは目的が変わります)。

つまり、「ジャックと音楽の木」は「音楽性や演奏に必要な感覚や技術を身につけるための音楽教育を行っている」音楽教室なのです。もちろん、身に着けていく上で人間的な成長も必要になりますし、レッスンを通し自然に身に付く人間的成長も、とても大切だと思います。ですが、あくまで、目的に対して付加的なものです。

一方で、新しく始めたアフタースクール「Creo BOX」は、目的が「人間教育」の方になります。アート、ダンス/ムーブメント、音楽、STEMやゲスト講師による体験学習を通して、「考える力」「クリエイトする力」「社会情緒スキル」「社会性」などを身に着けて、幸せに力強く自分の人生を創造していく力を養います。その中の音楽アクティビティでは、リトミックの応用的なことも用いています。

私は、どちらもとても大切なことだと考えていて、どちらにもとても関心が高いのですが、それらは相反する側面を持っているため、1つのレッスンで「両方」と欲張ってしまうと、どちらの良さも中途半端になってしまうジレンマがありました。

今回、「CreoBOX」を始めることで、より2つの性質と性格の違いを認識することができて、私の中では「ジャックと音楽の木」と「Creo BOX」の存在を、お互いが高め合っている様に感じています。

そう考えると、両方を目的としている学校教育に携わる先生方は、やる事や考える事が多くて、とっても大変だろうなぁと思うのです。

いずれにしても、「教育」という一言では済ませられないほど、多様性もあって多面的で奥が深いです。


田中素子

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