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三連休と無職 ♯30日目


 昨日は海の日。多くの人にとって、海の日は、本来の「海の恩恵に感謝し、海洋国日本の繁栄を願う」という意味合いよりも、貴重な休日になるという、機能面での意味合いの方が大きいだろう。


 そんな海の日のおかげで、この週末はいわゆる3連休であったけれど、かつての上司が、3連休は2度美味しいと言っていたことを、なぜだか思い出した。


 それは、休みが1日増えるだけでなく、労働日が1日減るから、2つの側面でうれしく感じるという趣旨のロジックだったと記憶している。当時は、独自の理論を力説する上司の話を聞きながら、ぼんやりと、大学の経済学の授業で習った、一国の経済の生産、分配、支出が一致するというGDPの三面等価の原則の話を思い出していた。


 絶賛30連休中の僕にとって、3連休は、そのほんの一部を占める部分集合でしかなく、近所のコインランドリーがいつもより混んでいたことで、認識した程度である。


 こんな生活だから、祝日に感謝するということは、おそらく当面の間はないのだと思うけど、世の中のサラリーマンたちの貴重なやすらぎの時間となっていると思うと、なぜだか自分とは無関係のものとは思えなくなってくる。だから、コインランドリーが少し混雑することも我慢して、しばらくは誰かのための祝日を過ごそうと思う。

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