ブルーアーカイブ『エデン条約編』がこうだったらもっと好みだったのになの感想文(ネタバレ)

まえおき

以前にエデン条約編のvol3までやって、これは傑作の予感がするぞ!?つってその勢いでレビュー書いたんだけど、エデン条約編を最後まで読み終わってみたら「まあ面白いね」ぐらいまでトーンダウンしてしまった。
いちおうストーリーのあらすじとしては、vol3はエデン条約を先生が奪い取るところまでで、vol4がミカの審問会が始まるところからの話。

何をそんなに期待したのか、どう肩透かしくったのかって話をしたいんだけど、その前にまず純粋にあの演出よかったよね〜〜〜〜!って話から。

あの演出よかったよね!

vol3の終盤で、覆面強盗団やら便利屋やらゲヘナの連中やらが駆けつけてくれるストーリーの戦闘で、実際に戦闘にわらわら駆けつけてくれるのめっっちゃシビレた。良すぎる。
これまでのストーリー戦闘ってわりと通常の戦闘のルール通りのものでしかなかったのに、あそこでいきなりいっぱい味方キャラが増える新システムが導入されてすごい特別な事が起こってる!って感じになった。
脚本家もよくここまでこの演出使わずによく我慢したな!最高のタイミングだけどでもちょっと遅いよ!ここにたどり着く前に飽きちゃう人でちゃうって!
みたいな。

その直後に、こんどは大人のカードを切ってガチャ産のキャラをストーリーで使えるのもまじでクライマックス感あっていいし、なによりブルアカってゲームの構造自体がストーリーを語るのに使われることがあるんだ!メタ構造じゃん!ってなった。
ちょっと第四の壁破ってる。
しかも上に書いたようについさっきここまで温存した演出を使ってきたところなのに、連続して隠し玉使ってくるの盛り上げ方わかってるね〜〜!

つってたらその後にアプリ起動時のイラストが使われるわ、オタクが大好きな最終回でオープニング曲が流れるやつをやってくるわ、タイトル回収してくるわで、明らかにこれ最初の企画段階でここまでを想定して作ってだろ!やるな!ってテンションあがって最高だった。
最高だよねあれ。

大人のカードといい、モモトークやアロナの存在といい、ちょいちょい第四の壁破りというか、そこまではいかないけどプレイヤー本人に当事者感・臨場感を与えたい!的な意図を感じるし、僕がブルアカを続けてる理由の半分くらいがそれだったりする。

で、ストーリーの話

というわけで演出に盛り上がってたんだけど、ストーリーもよくて、さらに「もしこの後こういう話になるんだったらめちゃ僕の好みだぞ!??」みたいな期待をしていた。

エデン条約編を読み進めて僕が最初におもしれー!ってなったところは、お清楚で規律正しく品行方正だと思っていた現在のトリニティが、実は過去にアリウス分校を破滅させた上で成立してたと分かるところだった。
なんか今ではわりとティーパーティーとシスターフッドの仲も良さそうで?自分らを正義と信じて疑わない感じの集団なのに?めっちゃ闇と裏切りの組織じゃん!
これまで正義だと思ってたものが実はもしかして悪の存在で、むしろアリウスの連中の言い分のほうが正当性あるんじゃないか!?そのあたりどうなんだ!?
いったい僕は何を信じればいいんだ!?
みたいな。

で、そこを深掘りして最後のテーマにするのかと思ったら、なんか悪いのは全部赤いバケモンでしたスクワッドの四人もミカも苦しんでたのはみんなベアトリーチェのせい、救われてみんな丸くおさまりましたね、って感じに終わっちゃった。
根本的に過去のアリウス分校生徒の恨みはまだぜんぜん癒えてないと思うんだけど、なんとなくもうそのへんの話はあれで終わりっぽい感じしちゃって……

vol4で大人のカード切るのがミカの救出ってのもなんかこう話のテーマそこなんだ、そっか、って感じになる。
トリニティの歴史とかキヴォトス世界の謎とかじゃなくて、現在のキヴォトスで暗躍する黒幕の排除でもなくて、すべての生徒を救うカッコいい先生、が最優先なんだよな。
そここそがあの異形の大人たちとの違いっていう建付けなのでしょうがないんだけど…
現状でなにか解決しなきゃいけない世界的な問題がないからそういう風になるのはしょうがないんだけど…
なにか過去のキヴォトスの各所に問題があったぽいほのめかしばっかりされるからすっきりしない。

で、まあ要するに、僕はその「実はアリウス分校の方が正当なかつてのトリニティを継ぐもので、ティーパーティーやシスターフッドの方が悪どいことをやっていた」みたいな展開になってくれるかも!?って妄想してたんだよな〜
そこまででなくても、別にアリウス分校はそんな追放されるほどの存在ではなかった、みたいな言及があるのかと思ったんだけど…
アリウススクワッドの四人の問題は解決したけどそれがアリウス分校の全てではないはずだろ?

まあなんか、軒並み失踪してる各校の生徒会長やら一世代前の時代になんかあったことが物語の核心なんだろうし、アリウス分校の追放もその時代の話だからまだ伏せておきたいんだろうけどさー
あれだけその辺の因縁を語っておいて全部ベアトリーチェのせい、でエデン条約編を締めるのちょっとガッカリするよな〜
ベアトリーチェが来たのはアリウスが滅んだあとだろ~
トリニティの過去話を皮切りにそのあたりのエピソードが語られていくのかも!みたいな期待をしてしまった。

まあキャラ人気で保たせていく作品だっていう意思表示だと僕は受け取ったので、ちょっと熱は冷めましたという話。
ミカが救われて本当に良かったね

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