ユーフォ1期11話感想

自分用。ネタバレ・乱文注意。感じたままに書きます。

 NHKで「リズと青い鳥」を放送していて、見たことはあったが、ほかのシリーズも前から気になっていたので、いい機会と視聴し始めた。

ユーフォ自体について

「リズと青い鳥」とは少し作画が違うので若干の違和感を覚えたが、ユーフォ本編のほうが親しみやすさがあるように思った。なんというか、前者は絵画的な美しさがある気がする。色や線が薄めで、パステル調?なのかな。(素人なのでわかりませんが)アニメと映画の違いかもしれない。

 黄前久美子さんは一見現実主義者で冷めているように見えるが(実際そういう面はあるように思うけど)、とても感情豊かで見ていて面白いキャラクターだ。流されがちではあるが自分なりの考えをしっかり持っている。でも性格が悪いのはホント。
 また、高坂麗奈さんは自分の中に確固たる芯が存在し、周りには迎合しない、孤高の存在である。割とテンプレの黒髪美少女。
 この二人は同中でちょっとだけ確執みたいなものがあったが、8話の登山回のとんでもないシーンを経て下の名前で呼び合う関係に。百合オタクとしてはものすごくうれしい場面ではあったのだが、この作品は百合ではないと聞かされていたのであんまり期待はしないことにしている。でもあんなことして百合じゃないなんてあるかな……?

11話感想

 そして問題の回。オーディションの結果に納得がいかない吉川優子先輩が先生に直談判したことで再オーディションが決定。この先輩いまのところ良い印象がない。なんかちょっと嫌な感じのする人だ。正直麗奈みたいな1年生が来たらいびりたくなるのもわからなくはないが……。
 対してソロパートを決めなおすのに文句の一つも言わない彼女は偉いと思う。まして、尊敬する先生を半ば侮辱もされている。おそらく自分に絶対的な自信があり、贔屓目なしで選ばれることを確信しているからだろう。

 そして当日。久美子と麗奈は直前に会話を交わす。
「今私が勝ったら悪者になる」「そのときは私も悪者になるから。ソロは麗奈が吹くべきだって言ってやる」「本当に?」「……多分」「やっぱり久美子は性格悪い」と笑って答える。このやり取りの時点でだいぶやられていたのだが、この後の顔を近づけて「そばにいてくれる?裏切らない?」「裏切ったら殺していい、だってこれは愛の告白だから」とささやく。愛の告白は麗奈の受け売りなわけで、お互いにこんなこと言っているのに百合じゃないなんてあるのか?高校1年生にしてどこまで覚悟が決まっているのだ。とにかくとんでもない感情のぶつけ合いが繰り広げられた。ちょっともう完全にノックアウトだ。

問題のオーディションだが、演奏を聴くだけでは麗奈のほうがちょっと有利なのかな、程度しかわからなかったがおそらく作中の人間は全員麗奈の勝利を確信していたんだと思う。挙手の際に中世古香織先輩に拍手を送ったのが優子先輩と部長だけだったことがそれを裏付ける。もし拮抗しているか少しでも優れているなら喝采だったはず。麗奈の時も久美子と加藤葉月くらいしか拍手していなかった気がするが、あの状況で1年生を支持できる人間は身内くらいしかいるまい。

 なにより最後に香織先輩に是非を問う滝先生はあまりに残酷だ。全員に納得してもらうのには最善手だろうが、本人の口からそれを言わせるなんて……。葵先輩のときもそうだったが、ユーフォってこういうシビアな場面が多いように思う。だからこそリアリティが生まれ、没入できるのかもしれない。ギスギスしているのもそれはそれで面白いのだ。

最後に

 個人的に今まで見てきて一番好きなのは田中あすか先輩だ。やたら元気で1年生にもとてもフレンドリーなのだが、いつも仮面を被っていて何を考えているかわからない、ミステリアスな人。部活のゴタゴタには徹底的に関わらないようにしているし、意見を求められても飄々とかわす。悪い人じゃないけど、ちょっと怖い。こういう元気な先輩キャラ好きなんだよな。「マリア様がみてる」の佐藤聖さまに怖い部分をつけたらこの人になるかも。

 4月から3期が始まるらしいので、それまでにアニメは一通り目を通したい。今のところかなり面白い作品と感じている。

これまでで、「リズと青い鳥」の主人公の二人、鎧塚みぞれはちょっとだけ描写されているが、傘木希美は影も形もない。確か彼女はしばらく辞めていた時期があったと言っていたので、上級生とのゴタゴタにより現在進行形で退部しているのだろうな。彼女らと本編主人公がどのような絡みを見せるかもひそかに楽しみだ。


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