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観劇遠征

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京都春秋座、南座、博多座など、歌舞伎と旅のお話。
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#春秋座

春秋座と松竹座

春秋座特別舞踊公演 初日おめでとうございます。 気持ちを切り替えて9月のこと。先日、歌舞伎座千穐楽だったのにもう初日!三日間に及ぶ京都春秋座の舞踊公演がスタートしました。 猿之助さんが芸術監督を務める京都春秋座は、京都芸術大学内にあります。今年2月にも舞踊公演が行われました。その時の京都旅が信じられないくらい楽しくて、今回の公演も指折り数えて待っていました。 共演の團子くんは春秋座に初御目見え。青虎さんは、3月に青虎に襲名してから京都に初御目見え。この公演には「口上」が

第三回ひとつなぎの会 春秋座

京都旅の続きです。 舞踊公演の後は「第三回ひとつなぎの会」です。 ワンピース歌舞伎の若手有志たちで結成された会。普段は師匠たちを支える側の皆様が主役になる舞踊の勉強会です。私は今までタイミングが合わず、第三回にして初めて観ることができました。 ワンピースにちなんで「ひとつなぎ」と名付けられ、スーパー歌舞伎Ⅱを象徴するかのように、メンバーが歌舞伎役者さんに留まりません。今回は、下村青さん市瀬秀和さん石橋正高さん、そして紅一点の花ノ本以津輝さんが加わっていました。 猿之助さ

市川猿之助春秋座特別舞踊公演

京都春秋座「市川猿之助春秋座特別舞踊公演」千穐楽に行ってきました。猿之助さんの口上のお姿は高麗屋さんの襲名の時以来でしょうか。團子くん青虎さん、そして猿之助さんが澤瀉屋の浅葱色の裃で座る絵は夢のようでした。 疫病禍、猿之助さんはほぼ歌舞伎座なので遠征が不慣れになってしまいました。遠征して歌舞伎座に観劇なさる皆様の大変さを実感します。4時起きで新幹線に乗り、京都駅からバスで約45分で京都芸術大学内にある春秋座に着いたのが10時半頃でした。空は快晴!なんとなく秋を感じるものの蒸

市川猿之助 藤間勘十郎 春秋座 花形舞踊公演の旅 Ⅰ

京都に一泊で行ってきました。 2年ぶりの京都。2年前は、3月京都南座の「新版オグリ」中止が悔しくて観光だけの旅をしました。観劇遠征はその直前2月の同公演の博多座以来です。 京都芸術劇場 春秋座は、京都芸術大学内にあり、猿之助さんが芸術監督をしている劇場です。花道を作ると座席数は一階二階合わせて730ほど。一階席は国立小劇場と同じくらいでしょうか。 初日は京都駅に着いたら劇場に直行。いろいろと手違いがあり遅刻し、二つ目の演目から拝見しました。 建物を見上げ、少し感慨にふ

市川猿之助 藤間勘十郎 春秋座 花形舞踊公演の旅 Ⅱ

京都で行われた舞踊公演を観に行った旅の続きです。 劇場ロビーには、画家であり京都芸術大学教授の山本太郎さんが描いた猿之助さんの狐忠信の屏風絵がありました。ご本人もいらしていました。狂言の茂山千五郎家の「YouTubeで会いましょう」で存在を知った方です。先月の歌舞伎座の余韻を感じる素敵な絵でした。 「扇売高尾」 猿翁さんと藤間紫さんが約30年前に踊って以来の上演だそう。紫さんはご宗家(勘十郎さん)のお婆様です。これを猿之助さんと踊ることは夢だったとご宗家の言葉にありました

市川猿之助 藤間勘十郎 春秋座 花形舞踊公演の旅 Ⅲ

旅の最終章です。 清水五条駅近くにあるホテルに泊まったので、京阪電車で春秋座まで行くことにしました。風は冷たくとも日差しは暖かく、何だか歩きたい気分でした。 出町柳駅で叡山電鉄に乗り換えると懐かしい車両が。茶山で降りて12~13分のんびり歩いて向かいました。 一つ目は昨日は観ることができなかった「乗合船恵方万歳」 劇場がある京都芸術大学開学30周年、京都芸術劇場春秋座開場20周年をお祝いする舞踊です。これは歌舞伎本興行で観たことがあるような。 ~隅田川の船に様々な人が