曲面論を学びたい 1日目

ふとアドベントカレンダーをやってみようと思ったんですけど、12月まではあと10日もあるし、待ってたら絶対にやる気がなくなるな…と思ったので今日から始めてみます(熱いうちに打つスタイル)。

自分が一番継続してできそうなことが何かの勉強ノートを付けるということだったので、とりあえずずっと気になっている定理を勉強する記録を付けてみようと思います。

やろうと思っているのはGauss-Bonnetの定理というもので、「球面上の三角形の内角の和は180度より大きい」とかその手の話の一般化のやつです。界隈では非常に有名な定理で、参考書やネット上のpdfが結構あるので、そのあたりをいろいろ眺めながら自分なりに(本の丸写しにならないように)進めていこうと思います。
参考書はこのあたり?

私はいま小林先生の本をKindleで買いました。目次を見るとこんなん25日で終わるわけなかろうという感じですが、とりあえず細く長く、継続することを目標にぼちぼちやってみたいと思います…。(お手柔らかにお願いします)

図をどうするか

空間図形の図、どう描いたらいいのかがイマイチ謎ですね…いい方法がわかるまではいろいろ模索していきたいと思います。

座標系について

主に3次元空間の中の曲面について見ていきたいので、空間座標を図にするときのやり方を決めておきます。3次元の座標は決まった取り方がないという定番の話題がありますが、ここでは右がx、奥がy、上がzで統一することにしましょう。

座標軸と球面

例えばblender(という3Dモデリングソフト)の座標系はこの方式らしいです。とりあえずどれかで統一することが大事だと思うので、今回はこれで統一します。

原点を中心とする半径1の球面$${S :=\{(x,y,z) \in \mathbb{R}^3 : x^2+y^2+z^2=1\}}$$を例として考えるときに、以下のような名称を使うことにします:

  • 赤道:$${S}$$と$${\{(x,y,z) \in \mathbb{R}^3: z=0\}}$$の共通部分のこと。

  • 北極南極:それぞれ点$${(0,0,1)}$$と$${(0,0,-1)}$$のこと。

  • 北半球南半球:それぞれ$${S}$$と$${\{(x,y,z) \in \mathbb{R}^3: z \geq 0\}}$$の共通部分、$${S}$$と$${\{(x,y,z) \in \mathbb{R}^3:z \leq 0\}}$$の共通部分のこと。赤道を含むかどうかは諸説あるかもしれません。ここではいったん含むことにします。

  • 緯度$${\theta}$$、経度$${\phi}$$の点とは、$${(\cos \theta \cos \phi, \cos \theta \sin \phi, \sin \theta)}$$のこと。
    $${(1,0,0)}$$が緯度0経度0、$${x}$$軸正方向が経度0の子午線、そこから$${y}$$軸正方向に向かうと東です。例えばこの記事によれば新宿駅は北緯35.69度,東経139.70度あたりらしいので、今定義した$${xyz}$$空間内の配置でいうと$${(-0.6194\cdots, 0.5253\cdots, 0.5833\cdots)}$$らしいです。もちろん地球は完全な球ではなく少し歪んでいるので、これは正確な話ではありません…

以下では、例えば集合$${\{(x,y,z) \in \mathbb{R}^3 : z \geq 0\}}$$のことを省略して$${\{z \geq 0\}}$$と書いたりすることにします。

曲面の表し方

ある曲面を表すのに複数のやり方があったり、あるいは曲面全体を一つのやり方では表せない場合があります。
曲面は2次元的なものなので、(部分的に)縦横2つのパラメーターで座標が取れると嬉しいことも非常に多いです。

例えば上に出てきた球面$${\{x^2 + y^2 + z^2 = 1\}}$$であれば、緯度$${\theta}$$と経度$${\phi}$$を定めれば球面上のどの地点かが決まります。このような場合、緯度と経度が球面上の点を表すパラメーターである、というわけです。
一方、球面上の点から緯度と経度が一通りに定まるとは限りません。例えば北極点なら$${\theta=\displaystyle\frac{\pi}{2}}$$ですが、$${\phi}$$は決まらないので、嬉しくない場合があります。もし緯度と経度を一通りに定めたいのであれば、例えば$${-\displaystyle\frac{\pi}{2} < \theta < \displaystyle\frac{\pi}{2}}$$かつ$${-\pi < \phi < \pi}$$のように範囲を制限しておくとよいでしょう。

また、球面を表す式$${\{x^2 + y^2 + z^2 = 1\}}$$を$${z}$$について解いてみると、

$$
z = \pm \sqrt{1-x^2-y^2}
$$

のようになります。プラスの部分は北半球を、マイナスの部分は南半球を表しています。このように表示すると、$${(x,y)}$$を決めるとそれに対応する北半球(もしくは南半球)の地点が決まるので、$${x}$$と$${y}$$は球面の一部を表すパラメーターだということになります。

他の文字でも同様で、$${x = \pm \sqrt{1-y^2-z^2}}$$と書いたら$${y}$$と$${z}$$がパラメーターだと思えるし、$${y = \pm \sqrt{1-x^2-z^2}}$$と書いたら$${x}$$と$${z}$$がパラメーターだと思えます。

パラメーターの取り方はどうやっても一長一短があるので、その時々に応じて適切なものを選んで使うのがよさそうです。

明日以降…

色々な曲面をいじって遊んだりしようと思います。今日はちょっと真面目に書きましたが、明日からは雑な感じでゆるゆる続けていきたい… お付き合いくださればなによりです!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?